館長の朗読日記3066/八千代「新・みちの会」の朗読レッスン

館長の朗読日記3066(西暦2025年5月11日 新規)

 


○八千代朗読サークル「新・みちの会」の朗読レッスン

 昨日の5月10日(土)13時00分から、八千代朗読サークル「新・みちの会」のレッスンをおこなった。今回は、第4期/朗読ステップ4の第13回であり、今回から今秋11月08日(土)に開催する朗読発表会『ツナグ 母の心得』のレッスンに入る。今回は、その第1回目、前半・第1部の第1回目のレッスンである。

 朗読発表会に向けた通常のレッスンの仕方は、通常のレッスン6回、立ち稽古1回、舞台リハーサル1回、本番1回であり、通算で9回のレッスンとなる。しかし、今回は、通常では9月に開催する朗読発表会を2ヶ月ずらして11月に開催することにしたので、レッスン回数が2ヶ月分、すなわち4回分も増えることになった。

 そのせいばかりではないが、実際に台本の前半・第1部を朗読してみたところ、会員の間からカットの仕方についていろいろな意見や改善希望が出てきた。これまで、このサークルはどこか他人まかせなところがあったから、このような議論がおこなわれることは大歓迎である。結果は、まず前半を大幅に変更することになった。

 

 

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館長の朗読日記3065/千葉「風」の朗読レッスン

館長の朗読日記3065 (西暦2025年5月04日 新規)

 


○千葉朗読サークル「風」の朗読レッスン

 昨日の5月03日(土)に千葉朗読サークル「風」の朗読レッスンをおこなった。今回は第4期・朗読ステップ3の第11回、山本周五郎原作「夕靄の中」のレッスンの第5回である。この「夕靄の中」は、ほぼ全篇に静かな緊迫感を漂わせなければならない作品なのだが。レッスンも第5回ともなると、多少は緊迫感らしきものが表われて来たように思われる。

 慣れないうちは、緊迫感を出すために声を変に下げるような朗読表現をしがちであった。実はこれは逆であって、緊迫感を出すためには声を高めに張り付けた感じで朗読しなければならない。このことは、我々が日常生活の場で、緊迫した状況を親しい知人友人に報告する場合を考えてみれば、自ずから明らかになる筈である。日常の話声言語が見本なのである。

 緊迫した場合でなくとも、日本語における話声言語表現は、声を高めに張り付けた感じで表現するものなのである。そういう表現が、なかなか朗読の場で出てこないのは、われわれが日常的に使っている話声言語表現というものを、当人自身が如何に知らないかということなのである。日本の国語教育の現状は、肝心なこの日常的な話声言語表現を教えていない。

 

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館長の朗読日記3064/船橋「はなみずき」の朗読レッスン

館長の朗読日記3064(戦後80年/西暦2025年5月02日 新規)

 


○船橋朗読サークル「はなみずき」の朗読レッスン

 昨日は、先月の4月16日(水)に開催した船橋朗読サークル「はなみずき」の朗読発表会『春琴抄』の後の、初めてのレッスンである。いつもは、朗読発表会の直後のレッスンでは、会員の皆さんは達成感で盛り上がるのだが、今回は比較的に冷めた感じで批判的に振り返っていた。まあ、これも成長の一形態なのだと思う。

 今回のレッスンは、時間の3分の1を朗読発表会『春琴抄』に関する知人友人の方々からの感想の紹介、時間の3分の1を今度のレッスン台本・太宰治原作「兄たち」の初回レッスン、時間の3分の1を船橋朗読サークル「はなみずき」の打合せに費やした。ただし、最後の「はなみずき」の打合せの際には、私の方は早退した。

 今度のレッスン台本「兄たち」は、このサークルにおいては2度目の作品である。数人の古参の会員に打診してみたが、ほぼ忘れているようであった。まあ、サークルとして新鮮な気持でレッスンに取り組める点では幸いである。この「兄たち」は太宰治の作品としてどのように評価されているのか知らないが、私は好きである。

 

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館長の朗読日記3063/八千代「新・みちの会」の朗読レッスン

館長の朗読日記3063(西暦2025年4月29日 新規)

 


○八千代朗読サークル「新・みちの会」の朗読レッスン

 一昨昨日の4月26日(土)13時00分から、八千代朗読サークル「新・みちの会」のレッスンをおこなった。今回は、第4期/朗読ステップ4の第12回であり、レッスン台本・向田邦子原作「魚の目は泪」の第6回の朗読レッスンでもあり、この「魚の目は泪」というレッスン台本の仕上げの通し読みでもあった。

 また次の5月から朗読発表会『ツナグ 母の心得』に向けたレッスンが始まるので、この4月後半(=最後)のレッスンにおいて、サークル会員の読み継ぎ分担を通知しなければならない。それを「魚の目は泪」の仕上げの通し読みの後にやったのでいつもよりレッスン時間が長くかかった。会場の使用時間を延長した。

 さらに難儀まことに、この台本には部分的にドイツ語が混入している。私はフランス語なら音読することぐらいはできる。しかし、ドイツ語はさっぱりである。そこで、読み継ぎ分担をおこなうために、サークル会員のドイツ語の音読の可否を打診しなければならない。まったく厄介な朗読台本を選んでくれたものである。

 

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館長の朗読日記3062/品川「あやの会」の朗読レッスン

館長の朗読日記3062 (西暦2025年4月23日 新規)

 


〇品川朗読サークル「あやの会」の朗読レッスン

 昨日の4月22(火)に品川朗読サークル「あやの会」の朗読レッスンをおこなった。今回は、第4期・朗読ステップ1の第19回、今夏5月27日(火)に開催する朗読発表会『機関車先生』に向けたレッスンの7回目であり、かつ、その立ち稽古であった。この立ち稽古は午前10時30分に始まり、午後4時30分頃まで、ほぼ一日がかりでおこなった。

 この立ち稽古の会場は和室であった。私を含めて高齢者が多いので、畳の上での正座は無理である。畳の上に椅子を並べたが、数が足りなかったので椅子に漏れた会員は厚めの座布団を利用していた。午前に『機関車先生』の前半をレッスンし、午後に後半をレッスンした。今回は立ち稽古であるから、前半も後半もそれぞれを会員全員で読み継いでもらった。

 朗読時間は前半も後半も共に60分であった。この作品の内容と会員の朗読的実力とこの朗読時間と、そして、当日の家人のピアノ演奏が加われば、さらに、このサークルの観客動員力をもってすれば、かなり良い朗読発表会になるであろうと私は確信している。ただこのサークルには強烈な雨女がいる。台風の直撃を受けた事もある。それだけが懸念される。

 

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館長の朗読日記3061/千葉「風」の朗読レッスン

館長の朗読日記3061 (西暦2025年4月21日 新規)

 


○千葉朗読サークル「風」の朗読レッスン

 一昨日の4月19日(土)に千葉朗読サークル「風」の朗読レッスンをおこなった。今回は第4期・朗読ステップ3の第10回、山本周五郎原作「夕靄の中」のレッスンの第4回である。この「夕靄の中」は、ほぼ全篇に静かな緊迫感が漂っている作品なのだが。レッスンが第4回になっても緊迫感を朗読で表現することはかなりむずかしいようである。

 私は、朗読においては、それぞれの会員が自分が親しい知人友人と普段どおりに「語りかける語り口」で朗読するように指導している。そして、その「語りかける語り口」で朗読できるようになった会員には、作品世界に対応したイメージ&心情表現をするように指導している。そのためには、朗読者がかなりの芝居心を発揮して表現する必要が生じる。

 放送アナウンサーがニュース記事を音読するような、平面的な和声言語(音声言語)表現では決定的に不十分なのである。芝居心を発揮するということは、朗読者自身の頭と心の内に作品世界に適合したイメージ&心情を高度かつ豊かに想像&創造することである。そして、それを想像&創造する必要があるがために、朗読は芸術となり得るわけである。

 

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館長の朗読日記3060/船橋「はなみずき」の朗読発表会『春琴抄』

館長の朗読日記3060(戦後80年/西暦2025年4月17日 新規)

 


○船橋朗読サークル「はなみずき」の朗読発表会『春琴抄』(1)

 昨日の4月16日(水)に船橋朗読サークル「はなみずき」の朗読発表会『春琴抄』を開催した。これは『春琴抄』のレッスンとしては第9回のレッスン、第4期・朗読ステップ1の最後のレッスンであり、これは第21回に相当する。私は、いつものように、この『春琴抄』を読み継ぐ朗読者に短いバック音楽をつけた。今回も、バック照明は家人が担当した。

 来場者数は優に100人を超したようで、会場は盛況感に満ちていた。今回の『春琴抄』は、用語も内容も簡単ではない。耳だけで聴いてその内容を理解しイメージするのは必ずしも容易ではなかったと思う。しかも、朗読時間も長くかかり、前半・後半ともそれぞれが80分ほども要してしまった。それを会場の聴き手は最後まで集中して聴いて下さっていた。

 終演後の来場者の感想も好評のようであった。終演後に、場所を変えて食事をしながらの反省会をおこなったのだが、サークルの会員達は目の前の料理に集中していて、肝心の朗読発表会についての話題はほとんど出なかった。まあ、これはいつものことだから仕方がない。真の反省会は次回のレッスンのときに、来場者の感想の紹介を含めてじっくりとやろう。

 


○船橋朗読サークル「はなみずき」の朗読発表会『春琴抄』(2)

 朗読発表会『春琴抄』の概要は、船橋朗読サークル「はなみずき」が作成したチラシによれば以下のとおりであった。

 

船橋朗読サークル「はなみずき」第16回朗読発表会『春琴抄』(谷崎潤一郎原作)

日時:令和7年4月16日(水)

開場:午後1時  開演:午後1時30分

会場:きららホール「船橋市民文化創造館」FACEビル6階

交通:JR船橋駅南口・京成船橋駅から徒歩2分

入場無料・全席自由

プログラム:第一部 <休憩15分> 第二部

《朗読順》
 
奥谷 君子   前川 忠   御代川裕子   蟹江 平三   谷 千和子   小林いさを   村木ひろみ   昌谷 久子   亀田 和子   久保田和子

《構成・朗読指導・演出》

東 百道(ひがし ももじ)

 

 

 

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館長の朗読日記3059/八千代「新・みちの会」の朗読レッスン

館長の朗読日記3059 (西暦2025年4月14日 新規)

 


○八千代朗読サークル「新・みちの会」の朗読レッスン

 一昨日の4月12日(土)13時00分から、八千代朗読サークル「新・みちの会」のレッスンをおこなった。今回は、第4期/朗読ステップ4の第11回であり、レッスン台本・向田邦子原作「魚の目は泪」の第5回の朗読レッスンでもある。この朗読ステップ4は、意識して演出者の立場から朗読へ取り組むことを課題にしている。

 八千代朗読サークル「新・みちの会」に所属していた江本なつみさんが、先月の3月27日に逝去した。時間は午後7時ということである。入院中に一度お見舞いに行った。握手して言葉を交わした。私にとってそれが最後であった。私は、私の責任において、江本なつみさんの朗読は日本で最も高いレベルに到達していたと断言する。

 そういう高いレベルの朗読者が、日本全体からすれば真に小さな地域にすぎない同じ八千代市に居住し、朗読を研究し始めてから約20年経過し、その成果を『朗読の理論』にまとめ、それを基に朗読指導を始めた私のその朗読サークルに入会し、それから、私と朗読的な交流を約20年も継続するとは、正に奇しきご縁という他ない。

 今回の「新・みちの会」のレッスンは、その江本なつみさんが逝去してから初めてのレッスンであった。そのレッスンの中で、江本なつみさんに関わる様々なことを語り合った。話しは尽きず、レッスンを終えたのは、会場を借りた時間ギリギリになった。サークルの役員が、会場の利用時間の延長を公民館に申込んだくらいであった。

 

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館長の朗読日記3058/千葉「風」の朗読レッスン

館長の朗読日記3058 (西暦2025年4月13日 新規)

 


○千葉朗読サークル「風」の朗読レッスン

 先日の4月05日(土)に千葉朗読サークル「風」の朗読レッスンをおこなった。今回は、第4期・朗読ステップ3の第9回、今回は山本周五郎原作「夕靄の中」の第3回レッスンである。この「夕靄の中」という作品は、ほぼ全篇に静かな緊迫感が籠っている。平穏な生活を送っている会員にとって、緊迫感を朗読で表現することはかなりむずかしい課題である。

 しかし、これは逆に、朗読者がどれだけ本気で自分の心情を造れているか、を判定するための格好のテストケースになるとも言える。自分で作品世界に適合した心情を造って、それを自分の和声言語で表現することは、普通の人間は不慣れである。しかし、他人の和声言語の表現の良し悪しを聴き分けて判定することは、普通の人間でも十分得意で可能なのである。

 自分の朗読で緊迫感のある表現をすることはかなりむずかしいが、他人の朗読が緊迫感を表現し得ているか否かを判定することは普通の人間でも十分にできる。簡単に言えば、朗読は自分でやるのはむずかいが聴くのは簡単なのである。新規入門を希望する者で、朗読を甘く見て、私のレッスンを見学して尻尾を巻いて退散していくケースも少なからずあるようだ。

 

 

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館長の朗読日記3057/第29回「小さな朗読~感動をつくる朗読をめざして~」を開催した

館長の朗読日記3057(戦後80年/西暦2025年4月13日 新規)

 


○第29回「小さな朗読~感動をつくる朗読をめざして~」を開催した

・第29回「小さな朗読~感動をつくる朗読をめざして~」を以下のように開催した。

・また第29回「小さな朗読~感動をつくる朗読をめざして~」をもって最終とした。

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第29回「小さな朗読~感動をつくる朗読をめざして~」

〔日時〕戦後80年(西暦2025年)3月26日(水)
    開場13時00分 開演13時30分

〔会場〕船橋市民文化創造館(きららホール)

〔交通〕JR総武本線・船橋駅/京成本線・京成船橋駅より徒歩2分(フェイスビル6階)

〔プログラム〕

1「藪の陰」山本周五郎原作               久保田和子
2「第一夜」(『夢十夜』より)夏目漱石原作       志村 葉子
3「ある書評」(『一日一話 その二』より)眉村卓原作  内田 升子
             <休 憩>
4「蔦の門」岡本かの子原作                江本なつみ
4「セロ弾きのゴーシュ」宮澤賢治原作(シリーズ3)   東  百道
   
〔司会進行〕飯野由貴子

〔主宰〕 東 百道(ひがし・ももじ)

〔主催〕感動をつくる・日本朗読館「小さな朗読館」きららホール実行委員会

〔参加〕入場料1000円(会場受付/全席自由)


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・今回は最後の「小さな朗読館~感動をつくる朗読をめざして~」ということで、私が指導している4つの朗読サークルからそれぞれの朗読的代表格の会員にゲスト出演を依頼した。

1 船橋朗読サークル「はなみずき」の久保田和子さん
2 品川朗読サークル「あやの会」の志村葉子さん
3 千葉朗読サークル「風」の内田升子さん
4 八千代朗読サークル「新・みちの会」の江本なつみさん

・しかし八千代朗読サークル「新・みちの会」の江本なつみさんが、昨年の暮から病にかかってしまった。体調は一進一退という感じだったので、私はもちろんご本人も朗読出演の望みを保持し続けていた。江本なつみさんの朗読のファンは多数いたし、誰よりもこの私が江本なつみさんの朗読を聴きたかった。

・そこで、もしプログラムの岡本かの子原作「蔦の門」の練習がままならぬなら、以前からの持ちネタである宮澤賢治原作「よだかの星」でも良いから、という話しまでしていたのである。江本なつみさんのレパートリーは数多くあったが、宮澤賢治原作「よだかの星」はかつて私と共演したときの作品である。

・その江本なつみさんの「よだかの星」の朗読は絶品であった。しかし、真に残念ながら、それも叶うことがなかった。そして、その最後の第29回「小さな朗読館」を開催した翌日(2025年3月27日)に逝去された。私は、私の責任において断言するが、江本なつみさんの朗読は日本一のレベルであった。

・その江本なつみさんと、朗読を研究し『朗読の理論』『宮澤賢治の視点と心象』を執筆&発行し、朗読漫画『花もて語れ』を「朗読原案・朗読協力」という形で共著した私が、千葉県八千代市という同じ街に住み、約20年の長きにわたって朗読的な交流を深めたということは、正に奇しきご縁という他はない。

・ところで他の三人のゲスト出演者の朗読も、それぞれ最後の「小さな朗読館」を飾るにふさわしい力演で真に素晴らしかった。私も今回が最後の「小さな朗読館」という想いをこめて、また、江本なつみさんの欠演を少しでも埋めるために、精一杯の朗読をしたのだが、果たしてそれが客席に届いたであろうか。

・今回の観客数の総計は100人を少し超えた。チケットの総発行数は107枚。無料招待券は4枚、有料チケットは103枚である。有料チケットのうち、前売チケットが67枚、電話よる予約チケット(本番の受付で代金と引換えた分)が22枚、本番当日に会場で直接に販売したチケットが14枚であった。

・この「小さな朗読館」における収入は、チケット販売代金の10万3千円のみである。直接の支出は、会場費その他の10万五千円強である。したがって、今回の「小さな朗読館」に限ってみれば、ほぼ収支トントンというところであった。これまでの全体的な収支は、累積してきた黒字がまだ少しは残っている。

 

 

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館長の朗読日記3056/船橋「はなみずき」の朗読レッスン

館長の朗読日記3056(西暦2025年4月13日 新規)

 


○船橋朗読サークル「はなみずき」の朗読レッスン

 先日の4月03日(木)に、船橋朗読サークル「はなみずき」が今春の4月16日(水)に開催する朗読発表会『春琴抄』に向けたリハーサルをおこなった。朗読レッスンとしては、第4期・朗読ステップ1の第20回、朗読発表会『春琴抄』に向けた第8回目のレッスンである。そして、次はいよいよ4月16日(水)に開催する朗読発表会『春琴抄』の本番となる。

 今回のリハーサルでは、CD『春の海』で演奏される音楽の音量を少し抑えた状態で、朗読のバックに終始流し続けた場合の朗読的訴求力、すなわち聴き手である観客がどの程度『春琴抄』の作品世界をイメージして感動してくれるかどうか、を私の耳でチェックしながらサークル会員の皆さんの読み継ぎ朗読を聴いてみた。このバック音楽での訴求力は今一であった。

 そこで、以前から愛用して来た「アルビノーニのアダージョ」とか「精霊の踊り」などの名曲を使うことにした。実は、これらの名曲は、このサークルが前回にこの『春琴抄』を上演したときにもバック音楽として使用したものである。ちょっと見には、これらのクラシック音楽は『春琴抄』の作品世界とアンマッチのように感じられるが、実際は非常に合うのである。


 

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館長の朗読日記3055/品川「あやの会」の朗読レッスン

館長の朗読日記3055 (西暦2025年4月08日 新規)

 


〇品川朗読サークル「あやの会」の朗読レッスン

 先日の4月01(火)に品川朗読サークル「あやの会」の朗読レッスンをおこなった。今回は、第4期・朗読ステップ1の第18回、今夏5月27日(火)に開催する朗読発表会『機関車先生』に向けたレッスンの6回目である。前回は会場が取れなかったためにレッスンは午後になった。しかし今回は、通常どおり午前にレッスンをした。

 レッスンは、台本の前半の第1部と後半の第2部を交互にやる。前回は前半の第1部をレッスンしたから、今回は後半の第2部をレッスンした。作品の主人公「吉岡誠吾」は、子どもの時の病気が原因で口がきけない。そこで、学校で教えるときも「口を利かない」。そこで「口を利かん先生」即ち「機関車先生」という綽名がつけられた。

 このように「口を利かない」人間を主人公にした作品は、朗読表現がむずかしい。品川朗読サークル「あやの会」の皆さんは苦戦している。今回が、通常のレッスンの最後であるが、まだまだ私は満足していない。まあ、今後、立ち稽古、リハーサル、本番と進んでいくが、そのうちさらに高いレベルで仕上がっていくことを期待している。

 

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館長の朗読日記3054/八千代「新・みちの会」の朗読レッスン

館長の朗読日記3054(西暦2025年3月31日 新規)

 


○八千代朗読サークル「新・みちの会」の朗読レッスン

 先日の3月22日(土)の13時00分から、八千代朗読サークル「新・みちの会」のレッスンをおこなった。今回は、第4期/朗読ステップ4の第10回であり、レッスン台本・向田邦子原作「魚の目は泪」の第4回の朗読レッスンでもある。この朗読ステップ4は、意識して演出者の立場から朗読へ取り組むことを課題にしている。

 レッスン台本・向田邦子原作「魚の目は泪」は、随筆の一種である。その軽めの内容と巧みな表現から、原作者の表現意図、記述の持って行き方、内容の展開の仕方を、比較的容易に読み取ることができる。すなわち、作品世界の解読が比較的容易なのである。演出者の立場から朗読へ取り組むために、この解読は不可欠といって良い。

 もちろん、この作品世界の解読には、人によって高低、広狭、深浅の幅がある。当然、高くて広くて深い方が良いのだが、慣れないうちはどうしても低くて狭くて浅い解読になってしまう。最初のうちは解読が低くて狭くて浅くなるのはやむを得ない。たとえそうでも、先ずは自分でやってみることが大事なのである。実行して欲しい。

 

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館長の朗読日記3053/品川「あやの会」の朗読レッスン

館長の朗読日記3053(西暦2025年3月30日 新規)

 


〇品川朗読サークル「あやの会」の朗読レッスン

 先日の3月18(火)に品川朗読サークル「あやの会」の朗読レッスンをおこなった。今回は、第4期・朗読ステップ1の第17回、今夏5月27日(火)に開催する朗読発表会『機関車先生』に向けたレッスンの5回目である。通常は午前中にレッスンするのだが、今回は会場が取れなかったということで、午後13時からになった。

 レッスンは前半の第1部と後半の第2部を交互にやるが、前回は後半の第2部をレッスンしたので今回は前半の第1部をレッスンした。この作品の主人公「吉岡誠吾」は、子どもの時の病気が原因で口がきけない。そこで、学校で教えるときも「口を利かない」。そこで「口を利かん先生」即ち「機関車先生」という綽名をつけられた。

 このように「口を利かない」人間を主人公にした作品を、朗読発表会の台本の原作に選定したとはいかにも品川朗読サークル「あやの会」らしい。そのかわり朗読表現に苦労することは仕方がない。その肝心な朗読表現は、まだまだである。まあ、立ち稽古、リハーサル、本番と進んでいくうちに、仕上がっていくことを期待している。

 

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館長の朗読日記3052/千葉「風」の朗読レッスン

館長の朗読日記3052(西暦2025年3月29日 新規)

 


○千葉朗読サークル「風」の朗読レッスン

 先日の3月15日(土)に千葉朗読サークル「風」の朗読レッスンをおこなった。今回は、第4期・朗読ステップ3の第8回、今回は山本周五郎原作の「夕靄の中」のレッスンの第2回である。前回は、この台本をレッスンする際のパート分けをした手持ちの台本を持参することを忘れてしまったので、急きょその場で適当なパート分けをせざるを得なかった。

 今回は、改めて、本来のパート分けをおこなった。ほとんどは、変更する必要が無かったが、一部は変更することになった。この「夕靄の中」という作品は、ほぼ全篇に静かな緊迫感が籠っている。普段は、平穏な生活をしている会員の皆さん(そのほとんどが中高年の女性である)にとって、この緊迫感を朗読で表現することが、かなりむずかしい課題である。

 よく、朗読で「笑いを取る」ことはむずかしいというが、朗読で「緊迫感を出す」ことはそれに劣らずむずかしい課題であると思う。その意味で、この「夕靄の中」という作品は、レッスン台本として良い教材だと思われる。会員の皆さんには、精々緊迫感のある朗読をする課題に取り組んでもらいたいと思っている。良い意味での「芝居ッ気」を出して欲しい。

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館長の朗読日記3051/船橋「はなみずき」の朗読レッスン

館長の朗読日記3051(西暦2025年3月20日 新規)

 


○船橋朗読サークル「はなみずき」の朗読レッスン

 先日の3月13日(木)に、船橋朗読サークル「はなみずき」が今春の4月16日(水)に開催する朗読発表会『春琴抄』に向けた立ち稽古をおこなった。朗読レッスンとしては、第4期・朗読ステップ1の第19回、朗読発表会『春琴抄』に向けた第7回目のレッスンである。次は4月03日(木)のリハーサル、そして4月16日(水)の本番へと続く。

 今回の立ち稽古では、サークルの代表が提供してくれたCD『春の海』をバック音楽として試用してみた。このCD『春の海』で演奏されている楽器は、琴と十七弦と三弦と尺八であるから、朗読の通常のバック音楽用としては不似合いな楽器である。そこで、音量を少し抑えた状態で、朗読のバックに終始流し続けてみた。これが意外に朗読に合っていた。

 すなわち、谷崎潤一郎が『春琴抄』を表現した文体に、CD『春の海』に集録された琴と十七弦と三弦と尺八による音楽が合っていたということである。したがって、特定の箇所や流れを盛り上げるためのバック音楽ではなく、谷崎潤一郎が創作した『春琴抄』の背景音楽としてCD『春の海』を流し続けることにした。リハーサルの場で最終チェックする。

 

 

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館長の朗読日記3050/八千代「新・みちの会」の朗読レッスン

館長の朗読日記3050 (西暦2025年3月16日 新規)

 


○八千代朗読サークル「新・みちの会」の朗読レッスン

 先日の3月08日(土)の13時00分から、八千代朗読サークル「新・みちの会」の朗読レッスンをおこなった。今回は、第4期/朗読ステップ4の第9回。今回はレッスン台本・向田邦子原作「魚の目は泪」の第3回の朗読レッスンである。前々回から、朗読ステップ4の演出者の立場からの朗読へ意識して取り組んでいる。

 演出者の立場から朗読に取り組むということを、短い文章で説明するのはむずかしい。しかし、それを敢て簡単にいうと、作家の文字言語によって表現された文学作品の作品世界を、構造的に解読し、そのように解読した立体的な作品世界を朗読者の和声言語(音声言語)で再表現するようにいろいろと工夫を重ねることをいう。

 そのような演出者の立場から朗読に取り組むということを、向田邦子原作「魚の目は泪」を教材として、何とか朗読サークルの会員の皆さんに理解してもらえるように、頑張ってレッスンしているのである。そして、その内容を現在執筆中の『朗読の上達法』においても、何とか文字言語で説明すべく考えているわけなのである。


 

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館長の朗読日記3049/船橋「はなみずき」の朗読レッスン

館長の朗読日記3049(西暦2025年3月16日 新規)

 


○船橋朗読サークル「はなみずき」の朗読レッスン

 先日の3月06日(木)に船橋朗読サークル「はなみずき」の朗読レッスンをおこなった。今回は第4期・朗読ステップ1の第18回である。今回は、今年(西暦2025年)の4月16日(水)に上演する、朗読発表会『春琴抄』に向けた第6回目のレッスンである。作品としては6回目であるが、この台本の後半の第2部としては3回目のレッスンである。

 今回は、朗読発表会『春琴抄』に向けた通常型のレッスンとしては最後のレッスンである。次回は立ち稽古、次々回はリハーサルとなる。この朗読発表会『春琴抄』のバック音楽として、会員の代表から『春の海』という標題のCDを貸していただいた。他に良いアイデアもなかったから、この『春の海』をバック音楽の音源として使用することにしている。

 このCD『春の海』で演奏されている楽器は、琴と十七弦と三弦と尺八である。朗読の通常のバック音楽用としては不似合いな楽器である。そういうCD『春の海』に集録されている音楽をバック音楽に使用するためには、かなりの工夫がいる。次回の立ち稽古では、その工夫をいろいろと試してみようと考えている。どうなるか、ある意味では楽しみである。

 

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館長の朗読日記3048/品川「あやの会」の朗読レッスン

館長の朗読日記3048(西暦2025年3月09日 新規)

 


〇品川朗読サークル「あやの会」の朗読レッスン

 先日の3月04(火)に品川朗読サークル「あやの会」の朗読レッスンをおこなった。今回は、第4期・朗読ステップ1の第16回、今夏の5月27日(火)に開催する朗読発表会『機関車先生』に向けたレッスンの4回目であった。この作品は、前半を第1部、後半を第2部とする2部構成でそれぞれを会員全員で読み継いで上演する。

 レッスンも、前半の第1部と後半の第2部を交互にやっていく。前回は前半の第1部をレッスンしたから、今回は後半の第2部をレッスンした。この作品の主人公である「機関車先生」こと吉岡誠吾は、子どもの時の病気が原因で口がきけなくなってしまった。そこで、子どもに教えるときはすべて黒板に字を書くかジェスチャーである。

 そのため、この「機関車先生」の言葉を朗読で表現するときは、そのほとんどが黒板に字を書くように、あるいは、黒板に書かれた字を読むように表現しなければならない。これが大変むずかしい。そこで今回は、その「機関車先生」の言葉を、一音節づつ区切って、それぞれを心の底から、腹式呼吸をしながら表現するように指導した。

 

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館長の朗読日記3047/千葉「風」の朗読レッスン

館長の朗読日記3047(西暦2025年3月02日 新規)

 


○千葉朗読サークル「風」の朗読レッスン

 昨日の3月01日(土)に千葉朗読サークル「風」の朗読レッスンをおこなった。今回は、第4期・朗読ステップ3の第7回、今回から山本周五郎原作の「夕靄の中」のレッスンに入る。今回はその第1回であるから、この台本をレッスンする際のパート分けをしなければならない。ところが、そのパート分けをした手持ちの台本を持参することを忘れてしまった。

 仕方ないので、その場で急きょパート分けをした。レッスンは、だいたい会員一人当たり台本2ページちょっとになるようにパート分けをする。ただし、台本のページが行換えになる区切りの良いところでパート分けをすることにしている。そういう芸当は、なかなか急きょにはできない。会員たちがレッスンを待っている前でやったが、なかなかうまくいかない。

 そこで、会員の皆さんに正直に事情を打ち明けて、今回のパート分けは臨時ということにしてもらった。次回のレッスンでは、きっちりしたパート分けでジックリとレッスンするつもりである。この作品は、緊迫感のある雰囲気のなかで人情味あふれる朗読表現をしなければならない、大変にむずかしく、かつ、大変に面白くて朗読的なポイントの多い台本である。

 

 

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