05館長の朗読日記(戦後72年/西暦2017年)

館長の朗読日記2013/品川「あやの会」と大田「くすのき」の朗読レッスン

館長の朗読日記2013  (戦後72年06月21日 新規)



○品川朗読サークル「あやの会」の朗読レッスン(1)

 昨日(6月20日)に、品川朗読サークル「あやの会」の朗読レッスンを行なった。今回は第2期・朗読ステップ6の第2回目、レッスン台本・宮澤賢治原作「なめとこ山の熊」の第2回目でもある。前回は、新しいレッスン台本の初回だったから、会員の朗読表現そのものの指導より、作品の場面の内容や文章の流れの説明を主とした。

 今回から、いよいよ会員の朗読そのものの指導にとりかかる。冒頭に、グループ・レッスンの効用を説明した。後輩は、先輩の朗読をただ聴くだけでなく、自分が同じところを朗読する場合にはどのように朗読するかを心の中(あるいは口に中)でなぞってみること。そして、先輩の朗読との違いを実感し、自分の短所を是正すること。

 先輩は、逆に、後輩の立派な手本となることを意識して、すなわち、後輩の朗読の短所を自分の朗読で是正させるつもりで、また、後輩の朗読の長所を自分の朗読でより助長するつもりで、後輩を指導する立場で自分の朗読をさらに上達させるべく努力すること。そうすると、後輩は、先輩を見習って上達の速度を速めることができる。



○品川朗読サークル「あやの会」の朗読レッスン(2)

 また、先輩は、後輩の朗読を指導することを糧として、自分の朗読をさらに向上させ、自分の朗読指導能力を獲得し、磨き上げていくことができる。それが、朗読サークルという場で、朗読のグループ・レッスンを行なうことの最大の意義である。これは、他人ならぬ私自身のこの10数年間の朗読の歩みそのものだったといってもよい。

 最後に、サークルの新代表が私に先日の朗読発表会『阿弥陀堂だより』に対する観客の皆さまからのアンケート回答を一式貸してくれた。回収したアンケート用紙は25枚。朗読発表会の観客数は106人であったから、約4分の1の方々がアンケートに応えてくれたわけである。後で一読したが、とてもありがたい内容が記されていた。

 作品『阿弥陀堂だより』の内容、会員の皆さんの朗読表現と声の力、バック音楽のピアノ演奏、品川朗読サークル「あやの会」という朗読サークルの結束力と会員1人1人の人柄など、全体に大変好意的な感想や意見が記されていた。レッスンでは、私はダメ出しが主であまり褒めないので、このアンケートは良いご褒美になったと思う。



○大田朗読サークル「くすのき」の朗読レッスン(1)

 昨日(6月20日)、大田朗読サークル「くすのき」の第2回目の朗読レッスンを行なった。今回は、第1期・朗読ステップ1の第2回目、最初のレッスン台本・宮澤賢治原作「やまなし」の第2回目でもある。このサークルにとっては2回目の朗読レッスンであるが、まだまだ実務的にやらなければならないことが色々と沢山あった。

 まず、新たな入会者が1人あったので、今まで配布した資料一式(サークルの設立・運営要旨、レッスン計画表、台本「やまなし」、上達すペップ、拙著『朗読の理論』の書評)を渡した。また、レッスンの冒頭に簡単な自己紹介をやってもらった。さらに会員名簿に記載すべき氏名、郵便番号と住所、電話番号を白板に書いてもらった。

 さらに会員名簿を配布した。ただし、今回の新規入会者の分は間に合わなかったので、白板に書いてもらったものを、全員に手書きで追加してもらった。また、今回は、月謝袋を出席者全員に配布した。本当は、私が指導している朗読サークルの朗読発表会と第9回「小さな朗読観」のチラシを配布するつもりだったが、忘れてしまった。



○大田朗読サークル「くすのき」の朗読レッスン(2)

 さて、肝心な朗読レッスンであるが、まず、朗読ステップ1の目的と概要を再度説明した。つぎに、視点の転換の重要性と種類について説明した。それから、いよいよ、会員1人1人に「やまなし」の4分の1づつを朗読してもらいながら、その1人1人の朗読について指導していった。前回に行なった解説の復習と追加を交えながら。

 私も、まだ会員の皆さんの現状把握ができていないから、当面は、様子を見ながら、すなわち、1人1人の朗読の実力とこれまでの上達経緯を探りながら、朗読を指導していく段階である。その意味で、あまり突っ込んだ指導(ダメ出しとコメント)はできない。一般的な指導と作品解説をしながら、会員の反応を打診する段階である。

 現在の会員はかなりレベルが高いように感じた。半数ぐらいはかなりの実力者のようである。初心者を自称している数人の会員も、何らかの形で音声言語表現にかかわった経験がありそうである。残りの数人の会員もかなりしっかりとした朗読をしていた。今後、追加的に入会してくる会員にもよるが、全体的なレベルは高そうである。







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館長の朗読日記2012/「ジャン=マルク・ルイサダ ピアノ・リサイタル」を聴きにいった

館長の朗読日記2012  (戦後72年06月19日 新規)



○「ジャン=マルク・ルイサダ ピアノ・リサイタル」を聴きにいった(1)

 昨日(6月18日)は、家人と14時00分開演の「ジャン=マルク・ルイサダ ピアノ・リサイタル」を聴きにいった。昨日が「父の日」という意味も少しはあった。私はルイサダのことを知らなかったが、西暦2005年にNHK(教育テレビ)の「スーパーピアノレッスンーショパン編」に講師として出演し好評だったという。

 私は、ルイサダが講師の番組は見なかったが、他の講師による「スーパーピアノレッスン」は何回か視聴して、その内容を大変面白く感じていた。私が行なっている朗読レッスンによく似ているところもあったからである。この「スーパーピアノレッスン」は、レッスン対象がピアノの初心者ではなく、音大の大学院生などであった。

 ピアノが自在に弾ける若手のピアニストを対象に、その音楽作品の楽譜から作曲者の作曲の意図や楽想をいかによく認識するか、その認識したイメージを、自分のピアノ演奏でいかに表現するか、というところにレッスンの重点を置いていた。その点が、日本語の音声言語が自在な日本人の大人を相手の朗読レッスンと類似している。



○「ジャン=マルク・ルイサダ ピアノ・リサイタル」を聴きにいった(2)

 当日のルイサダのピアノ演奏は、その詳細は省略するが、大変に素晴らしかった。家人などは大賛嘆で大満足だった。本プログラムはショパンの作品であったが、アンコールでの演奏作品はモーツアルト、ベートーベン、ドビッシーなどの5曲であった。どれも、さすが「スーパーピアノレッスン」の講師、と思わせる出来栄であった。

 私はブーニンのピアノ演奏と比較して聴いていた。ブーニンのピアノ演奏は、音と音の間の《間》と《メリハリ》が効いていた。それらを明確に意識している演奏であった。今回のルイサダのピアノ演奏は、音と音の間の《間》ではなく、伴奏の音は続いている中での、主旋律と主旋律の間の《間》を重視しているように思われた。

 あるいは、これは作曲者のショパンが意識した《間》であって、ルイサダがそのショパンの作曲意図をよく認識して、自分の演奏に活かしたものかも知れない。とにかく、聴いていて、その主旋律と主旋律の間の《間》を私は心地よく感じていた。もっとも、私のような音楽の門外漢がもっともらしいことを言えた義理ではないが。





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館長の朗読日記2011/千葉「風」の朗読レッスン

館長の朗読日記2011  (戦後72年06月05日 新規)



○千葉朗読サークル「風」の朗読レッスン(1)

 昨日(6月17日)の9時30分から千葉朗読サークル「風」朗読レッスンを行なった。今回は第3期・朗読ステップ1の第14回目、今回から今秋10月に開催する第17回「小さな朗読館・ちば」に向けたレッスンに入る。半数の会員は共通レッスン台本・向田邦子原作「ごはん」を、半数の会員は1人1作品をレッスンする。

 今回は、今月の6月04日に開催した第16回「小さな朗読館・ちば」の直後のレッスンであるから、それに関する会員ないしは会員の知人友人の感想や意見を訊いてみた。しかし、会員から何の発言もなかったから、今回から新規入会した会員に挨拶をしてもらった。この会員は朗読の経験者だが、第3期生ということになる。

 さらに、改めて第3期・朗読ステップ1の目的と概要を2点に絞って説明した。1点は文学作品の作品世界をイメージする視点と方法を習得すること。2点は日本の音声言語の基本的な語り口を習得すること。ただし、これら2点は朗読ステップ1というレッスン期間1年ですべてを習得することはできない。その序の口である。



○千葉朗読サークル「風」の朗読レッスン(2)

 それから、いよいよ、今回のレッスン台本の朗読レッスンに入っていった。まず、向田邦子原作「ごはん」を半数の会員に、順々に読み継いでいってもらった。今回は初読であったから、私からはごく基本的な部分の説明をするにとどめた。その後に、1人1作品を朗読する半数の会員に各作品の3分の1づつのレッスンをした。

 1人1作品の方も、今回は初読であったから、各作品世界の場面のイメージと登場人物の心情について、各会員がどのように認識しているのかを、ごく大まかに確認していった。基本的な部分についての各会員の誤解や思い込みや曖昧さや不十分性があった場合には、それらを早めに修正しておいた方が良いと考えたからである。

 諸々の事情で長期(数ヶ月間)にわたって休会していた会員が2人いた。その1人は、今回から復帰し、久しぶりに元気な顔を見せた。私は、従来からこの会員とは漫談のような会話を交わしていたが、今回は久しぶりにそういう会話を楽しんだ。他の1人は、来月(7月)から復帰するという。この会員との再会も楽しみである。



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館長の朗読日記2010/船橋「はなみずき」の朗読発表会に向けたリハーサル

館長の朗読日記2010  (戦後72年06月16日 新規)



○船橋朗読サークル「はなみずき」の朗読発表会に向けたリハーサル(1)

 6月15日(木)の12時00分〜17時00分に、船橋朗読サークル「はなみずき」の朗読発表会に向けたリハーサルを行なった。レッスンは、第2期・朗読ステップ5の第20回目、朗読発表会に向けた8回目である。本来は6月01日に予定していたものを6月15日にスライドした。会場は、いつもの海神公民館である。

 今回も、前回の立ち稽古と同じく、私の手持ちの音響装置(マイク、スピーカー、副調機など)を会場に設置した。前回は配線の仕方を忘れてしまったため、マイクで朗読者の音声を拾えないままに終わってしまった。今回は、事前に自宅で十分に配線の仕方を確認してきたから、音響装置のすべてを順調に作動させることができた。

 今回も、会員の朗読表現は全体的になかなか良かった。ただし、レッスン歴の比較的短い2人の会員については、語り口に2つ問題があった。1つは、文の途中で頻繁に切って朗読してしまうことである。2つは、心情を込めようとするあまり、テンポが遅い朗読になってしまうことである。できれば本番までに直してしまいたい。



○船橋朗読サークル「はなみずき」の朗読発表会に向けたリハーサル(2)

 そこで、その2人の会員につぎのような指導をしてみた。日本人が現実の場で音声言語を表現する場合の「語り口」には、基本的な部分ではそれほどの違いはない。たとえば、言葉の区切り方や語るテンポなどはほとんど同じで共通している。そうでなければ、スムーズな会話が成り立たないからである。朗読の場でも同じである。

 他の先輩会員たちの朗読は、ほとんど自然な語り口ができるようになっているから、その語り口をよく聴いてその真似をするように。その2人の会員は読み継ぎ朗読の最初の方に配置したから、前半の第1部が終わるまでには、約十数人の先輩会員の朗読を聴くことができる。先輩会員の朗読の区切り方とテンポを研究するように。

 そのように指導したところ、後半の第2部におけるその2人の会員の朗読はまるで別人のように良くなっていた。今まで先輩会員の朗読を聴いていなかったのか、と思ったほどであった。まあ、たまたまこの2人の会員はそういう時期になっていたのであろう。さらに自主練習を重ねて、この語り口が本番でも出るとよいのだが。






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館長の朗読日記2009/八千代「新・みちの会」の朗読レッスン

館長の朗読日記2009  (戦後72年06月11日 新規)



○八千代朗読サークル「新・みちの会」の朗読レッスン(1)

 昨日(6月10日)の13時30分から、八千代朗読サークル「新・みちの会」の朗読レッスンを行なった。今回は第3期・朗読ステップ2の第15回目、今秋9月の朗読発表会「この世界の片隅に」に向けたレッスンの第3回目である。この台本は前半と後半に分かれている。今回はその前半(第1部)のレッスンをやった。

 この前半(第1部)は今回が2回目であるから、かなり具体的に突っ込んだ指導を行なった。その中心は、やはり、作品世界の流れ(展開)とその個々の場面のイメージと登場人物の心情である。それについて、会員1人1人に、その内容のについて確認を行ない、明らかな見当違いや、掘り下げの不足があれば補正していった。

 まず、その会員の分担部分を朗読してもらい、つぎに、その部分の場面のイメージと登場人物の心情をどのように受けとめているかを確認していく。すると、少なからぬ会員が、イメージと心情を曖昧なままで朗読していることが分かった。これでは「感動をつくる朗読」にはならない。私の補正はかなり念入りものとなっていった。



○八千代朗読サークル「新・みちの会」の朗読レッスン(2)

 今回は、久しぶりに会員全員の顔がそろった。1つの作品を全員で読み継いでいく朗読形式の場合には、登場人物の年齢や性格など、全員共通でイメージ合わせをしなければならない部分がある。今回はそういう部分のかなり細かい点までイメージを共有することができた。もちろん、個別的なイメージと心情も掘り下げていった。

 朗読の場合、どの台本(文学作品)においても、その作品世界における場面のイメージと登場人物の心情を掘り下げ、想像&創造していかなければならないことは当然である。私のレッスンでは、そのための具体的な視点と方法を指導してきたつもりである。しかし、会員全員が必ずしもそれを自立的に実行しているとは限らない。

 そういう点について、私自身の朗読指導のあり方を含め、今後、再考していきたいと考えている。この八千代朗読サークル「新・みちの会」は、かなり意欲的に自主練習会を企画・実行している。そこで、まずはその自主練習会の場で、場面のイメージと登場人物の心情の掘り下げと想像&創造を、相互啓発的に図ってみて欲しい。







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館長の朗読日記2008/千葉「わかば」の朗読レッスン

館長の朗読日記2008  (戦後72年06月09日 新規)



○千葉朗読サークル「わかば」の朗読レッスン(1)

 昨日(6月08日)の13時30分から、千葉朗読サークル「わかば」の朗読レッスンを行なった。今回は第2期・朗読ステップ6。今回から新しいレッスン台本・菊池寛原作「仇討三態(その1)」のレッスンに入る。従来のレッスン会場が改修工事にはいるため、今回から半年ほどレッスン会場が都賀自治会館に変更になった。

 この菊池寛の作品は、昔風のむずかしい言葉が多用されている。漢字の読み方もむずかしい。私は、朗読のレッスンはするが、国語の先生ではないから漢字の読み方を積極的には指導しない。それくらいは、会員各自が予習してくることを前提としている。なかには、くわしく予習してきた会員がいて、仲間に読み方を指導してくれる。

 作品全体を7等分して会員1人1人に順々に朗読していってもらう。今回は初読でもあり、漢字の読み方もむずかしいので、会員の皆さんは正確に読むだけで精一杯である。私も、最初の1巡目は朗読的な指導を差し控え、会員同士が読み方を確認し合っているのに任せておいいた。その間、私は勝手に自分のイメージを膨らませた。



○千葉朗読サークル「わかば」の朗読レッスン(2)

 そのうちに、私は、この作品のなかで、従来からよく分からなくてひっかかっていた部分について、不意にある解読を思いついた。会員の皆さんが2巡目の朗読に入った段階で、私はこの直前に思いついた解読を含めた作品解説をしていった。そして、その作品解説をしていく過程で、その解読をさらに深め、拡充し、展開していった。

 この作品のなかで、私が従来からひっかかって疑問に思っていた部分が、すっきりと首尾一貫して解読されていくことを実感した。このように実感するのは久しぶりである。私の解説を聴いていた会員の皆さんは、私が、いわばアドリブに近い感じで、その場の思いつきをその場で展開しながら話しているとは気づかなかったと思う。

 新たなレッスン会場には、駐車するスペースが少ないということであった。近隣の駐車場についても、会場付近の地理に疎いので、よくわからない。様子見を兼ねて、今回は電車に乗って会場に行った。次回からは、車と電車を比較検討して、交通手段を決定しようと考えている。朗読用の荷物は重いので、長く歩くのは辛いのである。






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館長の朗読日記2007/品川「あやの会」と大田「くすのき」の朗読レッスン

館長の朗読日記2007  (戦後72年06月07日 新規)



○品川朗読サークル「あやの会」の朗読レッスン(1)

 昨日(6月06日)に、品川朗読サークル「あやの会」の朗読レッスンを行なった。今回から、第2期・朗読ステップ6に新たに突入する。今回はその第1回目、最初のレッスン台本・宮澤賢治原作「なめとこ山の熊」の第1回目でもある。新しい朗読ステップに入った最初の日には、普通のレッスンのときにはない要件がある。

 まず、直前の朗読発表会『阿弥陀堂だより』について、会員や聴きに来て下さった会員の知人友人の感想や意見のうち、サークル全員に披露すべきものを披露してもらった。今回は終演後にアンケートをとったようだが、さらに本音の感想や意見を披露してもらうためである。幸い、朗読もピアノ演奏も大体は好評だったようだ。

 その日の午後に大田朗読サークル「くすのき」の第1回目のレッスンをやったのだが、ある会員がまったく自発的に品川朗読サークル「あやの会」の朗読発表会『阿弥陀堂だより』について感想を語ってくれた。あの朗読を聴いて心に浮かんだ場面のイメージがいつまでも消えなかった。こんな経験は初めてだということであった。



○品川朗読サークル「あやの会」の朗読レッスン(2)

 つぎに、朗読ステップ6の意義と目的と概要を説明した。朗読ステップ6の要点は2つある。1つは、朗読を聴く耳のレベルを上げること。2つは、自分の朗読を客観的に聴く耳を鍛えること。その他のサークルとしての用件は、午後に会員総会を開いてそこで討議し、会員の総意として決定するという。それには私は参加しない。

 最初のレッスン台本・宮澤賢治原作「なめとこ山の熊」のレッスンは、いつものとおり、会員に1人1人に少しづつ朗読してもらい、私からコメントしていった。今回は初読なので、ダメ出しではなく、作品の場面場面の内容や文章の流れやイメージについて、私が解読したものを説明していった。会員からも色々と意見が出た。

 会員の皆さんも、少しづつ私の解読の視点と方法を修得してきたような気がする。私の解読法を基本として修得するばかりでなく、さらにそれを発展させて欲しいと切に願っている。そうすることが、朗読家として、朗読指導者として、日本の朗読文化を従来の水準から飛躍的に進歩・向上させるための要件であると確信している。



○大田朗読サークル「くすのき」の朗読レッスン(1)

 昨日(6月06日)に、大田朗読サークル「くすのき」の記念すべき第1回目の朗読レッスンを行なった。今回は、第1期・朗読ステップ1の第1回目、最初のレッスン台本・宮澤賢治原作「やまなし」の第1回目でもある。このサークルにとっては初めての朗読レッスンであるから、色々とやらなければならないことがあった。

 まず、今回初めて参加した3人の方々の確認から始めた。入会希望者が2人、見学希望者が1人であった。つぎに、参加者全員(10人)に机の上に置く名札に名前を記入してもらった。名札は私の手製である。会員が互いの名前と顔を覚えるまで、それを自分の前に掲出してもらう。つぎに全員に簡単な自己紹介をしてもらった。

 つぎに、資料「朗読の上達ステップ」を配布し、その内容を大まかに説明した。つぎに、拙著『朗読の理論』の書評(『音声表現』第5号/2009年春の「朗読本を観る(5)欄に掲載)のコピーを配布し、拙著を読むときの参考にするよう補足した。つぎに、資料「大田朗読サークルの設立・運営要旨」を初参加者に配布した。



○大田朗読サークル「くすのき」の朗読レッスン(2)

 つぎに、第1期・朗読ステップ1の「レッスン計画表」と最初のレッスン台本・宮澤賢治原作「やまなし」を初参加者に配布した。つぎに、この大田朗読サークルの名称を会員の皆さんに決めてもらった。サークル発足の説明会に来た入会希望者には、事前に名称を色々と考えて、最初のレッスン時に提案するように頼んでおいた。

 結局、十数個の名称が提案された。レッスンの最後に色々と議論した上で、何回かの投票を重ねた結果、最終的に「くすのき」という名称に決まった。このサークルの正式名称は、大田朗読サークル「くすのき」ということになった。また、サークルの3役も、名簿のアイウエオ順の下から3人づつ順に就任することに決まった。

 レッスンの冒頭で、私の朗読レッスンは2本柱からなっていることを説明した。柱の1本は文学作品の解読方法のレッスンである。これは、文学作品の作品世界を深く豊かにイメージするための基本である。柱の1本は朗読の「語り口」のレッスンである。これは、自分のイメージと心情を自分の言葉で表現するための基本である。



○大田朗読サークル「くすのき」の朗読レッスン(3)

 第1期・朗読ステップ1のレッスンのポイントは2点ある。1点目はレッスン台本の解読とイメージづくりの学習。2点目は、読の「語り口」の基本の学習。その後、最初のレッスン台本「やまなし」を会員1人につき台本の4分の1を順に朗読してもらった。1巡目の4人の朗読は、ただ聴いて内容を把握してもらうだけにした。

 2巡目の4人の朗読は、1人の朗読が終わる度に、朗読した部分の解説をした。その解説の内容は、朗読漫画『花もて語れ』(第1巻〜第2巻)の「やまなし」における解説とほぼ同じか、ややくわしいものである。3巡目の2人には、私の解説を頭に入れて朗読をしてもらった。今回は、特別に見学希望者にも朗読してもらった。

 この大田朗読サークル「くすのき」を立ち上げるに際しては、品川朗読サークル「あやの会」の会員・赤塚弘子さんに大変お世話になった。赤塚さんは、今回の第1回目の朗読レッスンにも立合うばかりでなく、色々と手伝っていただいた。最初のレッスン台本「やまなし」の朗読レッスンも、久しぶりで懐かしかったようである。








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館長の朗読日記2006/千葉「風」主催の第16回「小さな朗読館・ちば」

館長の朗読日記2006  (戦後72年06月05日 新規)



○千葉朗読サークル「風」主催の第16回「小さな朗読館・ちば」(1)

 昨日(6月04日)の13時30分開演で、千葉朗読サークル「風」主催の第16回「小さな朗読館・ちば」が開催された。朗読レッスンとしては、今回は第3期・朗読ステップ1の第13回目、第16回「小さな朗読館・ちば」に関しては第8回目ということになる。観客数は約80人であり、ほぼ満席という盛況であった。

 千葉朗読サークル「風」は、自主・自立的な会員が多い。その上、ここ数年間は同じ上演形式の朗読会を続けているため、ほとんどの会員は朗読会のやり方を心得ている。本番当日の直前リハーサルは、サークルの役員を中心に、自分たちで相談しながらドンドン進行していく。私が口を出す必要はほとんどなかったと言ってよい。

 今回は出演を予定していた会員のうち2人がそれぞれの事情で出演できないことになった。1人は、読み継ぎ形式で上演する向田邦子原作「父の詫び状」に出演するはずであった。これは前後を分担する会員が補った。1人は西澤實原作「糸子と木村さん」を1人1作品形式で上演する予定だったが、これは欠演ということにした。



○千葉朗読サークル「風」主催の第16回「小さな朗読館・ちば」(2)

 毎回、朗読会が終了したら、その場で講評することになっている。そこで私は、最後列中央の席に陣取って、講評用のメモをとりながら聴く。まず最初が、向田邦子原作「父の詫び状」を7人で読み継ぐ朗読である。メンバーのレッスン歴は2年強〜12年強とバラついている。全体的なレベルは、前回よりは確実に向上していた。

 その後は6人の会員が1人1作品形式で朗読していったのだが、それぞれの作品はバラエティに富み、朗読表現も1人1人の会員が自分の朗読レベルの最上限近くまで仕上げた朗読を披露していた。全員が「語りかける語り口」となっており、しかもそれぞれが個性に満ちた朗読表現であった。私も全員の朗読を楽しんで聴いた。

 このサークルは1期生と2期生が半々である。1期生は、入会したときはほぼ全員が初心者であった。2期生は、入会したとき、初心者と何らかの朗読経験者が半々であった。2期生であっても朗読経験者はさすがにレベルの高い朗読をする。また初心者の場合でも2期生の場合は上達が速い。その結果、全体のレベルは高くなる。



○千葉朗読サークル「風」主催の第16回「小さな朗読館・ちば」(3)

 この千葉朗読サークル「風」は、今、第3期の朗読ステップ1の半ばを越したところである。今秋10月に今年2回目の朗読会・第17回「小さな朗読館・ちば」を開催する。この朗読会が、第3期の朗読ステップ1が終了する節目でもある。次回のレッスンから新規会員が入会するが、この会員から後は3期生ということになる。

 打上げ会での歓談ぶりを見る限り、1期生と2期生はほぼ完全に融合している。違いは、1期生に比べて2期生の口数がいく分か少ないくらいである。もちろん、これにも例外はある。とにかく、2期生の上達が速いのは1期生が2期生を有言無言を問わずリードしてくれているからである。2期生もそのことを十分に分かっている。

 1期生は、確実に朗読指導者としての実力を身につけてきている。その実力を、実際に発揮するか否かは、それぞれの会員の資質や性格や生活条件による。従って、朗読指導者、あるいは、次代の朗読指導者の育成者としての私のやるべき仕事は、レッスン歴の長い会員に朗読指導者としての実力を修得してもらうことなのである。






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館長の朗読日記2005/船橋「はなみずき」の朗読発表会に向けた立ち稽古

館長の朗読日記2005  (戦後72年06月04日 新規)



○船橋朗読サークル「はなみずき」の朗読発表会に向けた立ち稽古(1)

 6月01日(木)の12時00分〜17時00分に、船橋朗読サークル「はなみずき」の朗読発表会に向けた立ち稽古を行なった。レッスンは、第2期・朗読ステップ5の第19回目、朗読発表会に向けた7回目である。本来は5月18日に予定していたものを6月01日にスライドした。会場は、いつもの海神公民館である。

 今回は、私の手持ちの音響装置(マイク、スピーカー、副調機など)を会場に設置し、いささか本格的な立ち稽古にするつもりであった。ところが、約1年ぶりだったので、配線の仕方を忘れてしまった。いろいろと試したのだが、結局、マイクで朗読者の音声を拾えないままに終わってしまった。事前の確認を怠った大失敗であった。

 帰宅した夜に、さっそく自宅の居間で配線をやり直した。何のことはない。落ち着いてやれば、配線のやり方は直ぐに思い出すことができた。6月15日に予定している、朗読発表会に向けたリハーサルのときには、手持ちの音響装置を手早く配線して、汚名返上ということにしたい。今後は配線方法を忘れないようにメモをした。



○船橋朗読サークル「はなみずき」の朗読発表会に向けた立ち稽古(2)

 会員の皆さんの朗読表現は、全体的になかなか良かった。今回とりあげる「夜の遊園地」と「四年間」の2作品は、どちらも先の大戦の影を引きずっている一般の人びとの生き様を描いたものである。それぞれの作品世界にこめられている重い内容を、会員の皆さんは精一杯の朗読表現で聴き手に訴えかけようと練習を重ねている。

 会員の心をこめた朗読表現は、おそらく観客の心に届くと思うし、観客の心のなかに感動をつくることができると思う。今回の2つの作品は、どちらも場面の展開が進んでいくにつれ原作者の想いが積み重ねられていき、最終の場面でその想いが爆発的に表現される。読み継ぐ者の想いも最後の場面に凝縮された形で発揮される。

 今回の2つの作品は、どちらも読み継ぎの上演形式の効果や素晴らしさが最も発揮しやすい内容と構成になっている。6月15日に予定しているリハーサルで最終的な仕上げをして、6月28日(水)の朗読発表会の本番に備えたい。原作者の想いに、船橋「はなみずき」の会員の皆さんの想いを重ねた朗読発表会にしていきたい。



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館長の朗読日記2004/第9回「小さな朗読館」のリハーサル

館長の朗読日記2004  (戦後72年06月03日 新規)



○第9回「小さな朗読館」のリハーサル(1)

 5月31日(水)に、今年7月26日(水)に開催する第9回「小さな朗読館〜感動をつくる朗読をめざして〜」のリハーサルを行なった。会場は、八千代市八千代台東南公民館・会議室であった。ゲスト出演者4人のうちの遠田利恵子、央康子、内田升子の3人と、司会進行役(飯野由貴子)と私の計5人が参加した。

 ゲスト出演者の1人である小松里歌は仕事の都合で参加できなかった。先ず、参加したメンバー4人に簡単な自己紹介をやってもらった。ただし、各メンバーは、それぞれの朗読(発表)会を見に行っているから、ある程度は顔見知りではあったが。次に、私が本番当日のタイムテーブルを配布し、その内容を簡単に説明した。

 その後、プログラムの順にゲスト出演者に朗読してもらった。全員がさすがの朗読であった。一応、ゲスト出演者の朗読について、私から簡単な指導を行なった。ゲスト出演者全員のリハーサルがひと通り終わった後に、お茶の時間とした。家人が用意した茶菓子を全員で飲食しながら、本番の司会進行についての打合せをした。



○第9回「小さな朗読館」のリハーサル(2)

 司会進行役(飯野由貴子)には、毎回このリハーサルに参加している。本職(司会業)の方も盛んでご多用なのだが、毎回スケジュールを調整して必ず参加してくれる。司会進行の良し悪しは「小さな朗読館」全体の良し悪しに直結している。観客も出演者も安心して朗読会の進行に乗って行ける。この安心感がとても重要なのだ。

 ゲスト出演者たちは10年前後のレッスン歴がある。それぞれの朗読は個性がある。また、全員がある程度のレベルまで上達しているのだが、その上達のレベルと内容にはやはりかなりの差がある。それを間近かに聴くと、語り口の違いやイメージ表現の違いや良し悪しがよく分かる。ゲスト出演者たちの勉強にもなると思う。

 もっとも、それぞれの朗読サークルにおける通常の朗読レッスンの場でも多かれ少なかれ同じ勉強ができるのだが。主語の後をなるべく切らないようにすること。述語部分は上げ気味にして観客に語りかけること。各文節を2音目(あるいは1音目)を中心に上げ気味にしてつなげていくこと。この基本の大切さを再確認した。







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