05館長の朗読日記 109
館長の朗読日記 109 (戦後63年2月10日新規)
○昨日は八千代「みちの会」と「ことのは」の朗読レッスン
昨日の2月09日(土)は、午後に八千代朗読サークル「みちの会」の朗読レッスン、夜間には八千代朗読サークル「ことのは」の朗読レッスンがあった。この両サークルは、同じ朗読教室から発足した姉妹サークルであり、会員同士も顔見知りであって、昨年秋の朗読発表会は合同で行なったような関係である。
○今秋の朗読発表会も合同で開催することに決定
両サークルのレッスン冒頭に、今秋に予定している朗読ステップ5修了記念「朗読発表会」をどうするかを話し合った。結論は、両サークルが合同でディケンズ原作の『クリスマスキャロル』を上演する、ということになった。
「みちの会」の会員からは、シェークスピア原作の『ヴェニスの商人』とか宮沢賢治原作の『銀河鉄道の夜』という提案もあった。あるいは、宮沢賢治の思想や生涯をたどるような作品をいくつか選択し、それぞれの作品を何人かで分担して朗読するのはどうか、というような提案もあった。
シェークスピア原作の『ヴェニスの商人』は演劇のために書かれた、いわば完全な戯曲作品である。したがって、やるとすればいわゆるドラマ・リーディング的なものになる。これを具体的にどうやるかは、かなり検討し、周到に準備しなければならない。とても、今回の上演には間に合いそうもない。また、そういうドラマ・リーディングで観客を長時間ひきつけ、感動してもらうには、かなりの表現力が必要となる。朗読ステップ6を修了した後に、じっくりと取り組んだ方が良いのではないか、と私からコメントしておいた。
宮沢賢治に関する二つの提案は、実は、私も密かに心に温めていた企画である。
まず『銀河鉄道の夜』の方は、いずれ朗読サークルの朗読発表会で上演したいものだと思っていた。ただ、この作品を上演するには、かなりレベルの高い朗読表現力が要る。早くても朗読ステップ6修了のときであろう。だから、来年の朗読ステップ6修了記念(すなわち第1期朗読レッスン修了記念)の朗読発表会に向けた有力な台本候補としたらどうか、と私からコメントしておいた。
つぎに、宮沢賢治の思想や生涯をたどるような作品をいくつか選択して朗読するという企画は、私が「講演と朗読の会」でやろうとしていた企画そのものである。提案者はそれを知っていて、それを自分たちも朗読発表会でやりたい、というのである。これは、なかなか発展性のあるアイデアかもしれない。たとえば、私が作品の解説を行なった上で、会員の皆さんにその作品の朗読をしてもらう、というのも一つのアイデアであろう。これを「講演と朗読の会」の一環として行なってもよいし、または「朗読発表会」あるいは「小さな朗読館」的な朗読会として行なってもよいだろう。早くそういうことが出来るようになって欲しいものである。
○両サークルの肝心な朗読レッスンは?
両サークルとも、今回から山本周五郎原作の『蜜柑畑』のレッスンに突入した。
前回までの有島武郎原作『小さき者へ』は、いわば一つの思想性を作品世界として展開したものであった。今回の『蜜柑畑』はそういう思想性だけでなく、一つの物語性をも作品世界として展開している。したがって、朗読者の立場に立って作品を認識&表現する場合においても、単に思想性だけでなく、物語性をも認識(読み取り、理解し、イメージする)し、表現(朗読者の心情を音声言語に乗せて聴き手に伝える)していかなければならない。朗読者の立場に立って、そういう認識と表現を同時併行的に行なう訓練をするのが、今回のレッスン台本の狙いである、ということを説明した。しかし、果たしてどこまで理解してもらえたかな?
ところが、実際の昨日のレッスンにおいては、そんなところまではとても行かず、もっぱら、文節の冒頭において2音目(あるいは1音目)を思い切って高く出る練習に終始した感がある。いやはや、なかなか現実は思うにまかせないものである。
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