05館長の朗読日記 176
館長の朗読日記 176 (戦後63年7月25日 新規)
○中4日空けての朗読レッスン
昨日は、中4日空けて、千葉「わかば」と八千代「花ことば」の朗読レッスンをやった。
二年前に会社勤務をリタイアして以降、朗読レッスンその他の外出の用事を、一日おきにやるようにスケジュールを組んできた。現在、この二年間の経験を踏まえて、徐々に全般的な生活設計の見直しを図っている。見直しのポイントの一つに、少なくとも2週間に1回くらいは3日~4日連続の自宅休養日を設けることがある。自宅休養日とは言っても、何もせずに自宅でゴロゴロしているわけではない。朗読以外のライフワークを集中的に行なうための貴重な時間帯としたいのである。
今回は、いわばその試行の意味で、4日間(日曜日~水曜日)連続の自宅休養日を設けてみたわけだが、結果はまことに好ましいものであった。心身の疲労がかなり軽減されたことはもちろんだが、永らく行き詰っていたライフワークの一つにようやく突破口を開くことができた。やはり、本格的な研究・執筆を行なうには、ときどき3日~4日間くらいはそれに集中できる時間帯を設けることが必要なようである。
それだけに、昨日の朗読レッスンは久しぶりという感じであった。これは、単に時間的に久しぶりであっただけでなく、精神的・頭脳的にも久しぶりであったわけである。
○千葉「わかば」の朗読レッスン
今回は、朗読ステップ3の大事なレッスン台本・芥川龍之介『トロッコ』の全体練習を行なった。
朗読という芸術表現の最大の特長は、文学作品における「地の文」を全面的にステージ上で再表現する、という点にある。よく、文学作品を映画化したり、演劇化したりするが、映画や演劇では肝心なこの「地の文」をうまく再表現する術がないのである。しかし、朗読はそれができる。ステージ朗読におけるこの重要な長所は、もっともっと注目されてしかるべきだと思う。
朗読ステップ3は、この「地の文」の朗読に焦点を合わせたレッスンを行なう段階である。そして、私はその山場を芥川龍之介『トロッコ』に置いている。
今回は、一応の私の解説を終えた後の全体練習であったが、まだ十分に私の意図した朗読表現ができていない。念のために確認してみたが、皆、私の解説内容は一応理解できているようであった。理解できてはいるが、朗読的に実行できない、というのである。
まあ、理解できているなら、良しとしよう。理解できたことと、それを実行できることとの間には、かなりのタイムラグ(時間差)があるものだからである。
○八千代「花ことば」の朗読レッスン
今回から、宮沢賢治『注文の多い料理店』に入った。朗読ステップ4の2本目のレッスン台本である。
今回は、前半部分の解説と若干の朗読練習を行なった。宮沢賢治の作品は、内容が濃いから解説していても楽しい。また、朗読ステップ4くらいになると、皆の朗読表現もかなりのレベルになっているから、それを聴いてダメ出しするのも楽しい。全体として、指導者としての私も楽しくレッスンができる段階、ということができる。
また、この段階くらいから、私が問題提起をして、具体的な表現方法については皆に創造的に工夫してもらう、というケースが増えてくる。それだけ、皆に表現的な実力がついてきているのである。朗読ステップが進むにつれて、皆の自宅練習は大変になってきていると思うが、逆に、それが楽しくもなってきてくれていれば幸いである。
今回は、来年3月の朗読発表会の演目が決定された。サイパンの玉砕をテーマとした菅野静子『戦火と死の島に生きる――太平洋戦・サイパン島全滅の記録』である。実は、これは船橋朗読サークル「はなみずき」が来年の4月にやることをすでに決めている。
少し前から、両サークルがこの演目を選びそうだということが分かったので、私は両サークルにその情報を伝えたのだが、両サークルとも一歩も引かずに同じ演目を上演することになった。八千代市と船橋市というように地域は違っていても、わずかひと月の間隔で同じ演目を上演するのは、私にとっても初めての経験である。果たしてどういうことになるか、これもまた大変楽しみになってきた。
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