05館長の朗読日記 202
館長の朗読日記 202 (戦後63年9月29日 新規)
○朗読用のバック音楽を貯金
9月下旬は朗読レッスンが少なかった。朗読発表会のスケジュールや、会場の都合で、レッスン日を他に振り替えたりしたためである。
比較的まとまった時間がとれたので、溜めていた他の仕事をいろいろやっているのだが、その間に、いろいろな音楽も聴いていた。
私はどちらかというと「ながら族」の方だから、音楽を聴いていると仕事に集中できるということもある。
しかし、主には、朗読用のバック音楽(BGM)に向く曲をあれこれと探し出すために音楽を聴くのである。そして、探し出した曲を、少しづつ、子どもが少ない小遣いを貯金していくように、貯めていっている。このようにして、朗読発表会などバック音楽(BGM)が必要な場合に備えているのである。
子どもにとっての貯金には、お金が少しづつ貯まっていく喜びと、貯めたお金を使う喜びと、使えばせっかくの貯金が減ってしまう悲しみと、それらの狭間における葛藤と、がついて廻る。
しかし、朗読用のバック音楽(BGM)の貯金は、いくら使っても減ることがない。貯まっていく喜びと、それを使う喜びとの間に、葛藤が全く存在しないのだ。いくら使っても減らないから、当然、貯まる一方である。まことに、心楽しくも、心豊かになる、貯蓄行為といえるであろう。
○朗読用のバック音楽に向く曲と向かない曲
朗読用のバック音楽(BGM)に向く曲というと、アダージョ系のゆったりとしてシミジミした感じのものが多い。あまり華やかなものとか、ドンチャカドンチャカと騒々しいものは、やはり駄目である。また、あまりにポピュラーで誰でもメロディーを知っているようなものも不適当である。また人間の歌声がはっきり入ると、朗読の言葉とダブってしまうので、これもうるさく聴こえてしまう。
勢い、西洋のクラシック曲が多くなってしまう。しかし、西洋のクラシック音楽も、その多くは、日本人の耳にはかなりドンチャカドンチャカというようにうるさく聴こえてしまう。
結局、10曲聴いても適当な曲が1曲あれば歩留まりが良い方、ということになってしまう。なかなかバック音楽(BGM)の貯金も手間がかかるのである。
今回聴いたCDの中に『TV-Classics/CM篇』というのがあった。テレビのコマーシャルに使われた西洋クラシック曲を集めたものである。目次に曲名と使ったコマーシャルが併記されているのだが、一つ一つ聴いていくと「ヘエ、このコマーシャルにこんな曲が使われていたのか!」と驚いたり、可笑しくて笑いがこみあげてきたりすることもあった。
ビゼーの歌劇カルメン「ハバネラ」がキリンの「午後の紅茶」に、サラサーテの「ツィゴルネルワイゼン」が日清の「焼きそばしおU.F.O」に使われている。
モーツアルトの「交響曲第25番ト短調,K183(第1楽章)がマクドナルドの「TOMATO is coming」に、オッフェンバックの歌劇「天国と地獄」序曲がアース製薬の「スキンケア」に使われている。
そして、バッハの「イタリア協奏曲(第1楽章)」がセブンイレブンの「おでん」に、チャイコフスキーの「ピアノ協奏曲第1番変ロ短調(第1楽章)がライオンの「ストッパ下痢止め」に使用されている。
残念ながら、これらの曲は、いずれも、朗読用のバック音楽(BGM)としては不向きだったので、私の貯金箱には入れていない。
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