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05館長の朗読日記 207

館長の朗読日記 207  (戦後63年10月06日 新規)

○八千代「みちの会」が『八千代台公民館まつり』に初出演
 八千代朗読サークル「みちの会」の朗読レッスンは、毎月の第2・4土曜日の午後である。土曜日のこの時間帯は、公民館の使用希望が多く、会場の確保がむずかしい。
 そこで「みちの会」は、今年から八千代台公民館の登録サークルになっている。登録サークルになると、優先的に一年間を通した会場予約ができるからである。その代わり、登録サークルは八千代台公民館の行事にいろいろと積極的に協力しなければならない。
 その一環として、この10月に行なわれる『八千代台公民館まつり』の「演技部発表会」に出演することになったのである。
 その「平成20年八千代台公民館まつり・第7回演技部発表会」が昨日(10月05日)の午後に開催された。出演する各登録サークルの持ち時間はわずか15分。八千代「みちの会」の出番は14時00分から、ということであった。
 持ち時間が15分というのは、登壇から降壇までに使える時間が15分ということであって、その間にすべてをやらなければならない。例えば、舞台上の諸準備(マイクや椅子の設定)やサークルとしての挨拶や自己紹介、あるいは、演目の解説なども、すべてその時間内にやらなければならない。それらのことに2分~3分はどうしても見込まなければならない。したがって、朗読時間そのものは12分くらいに抑える必要がある。
 12分くらいの短時間で読めて、ある程度インパクトのある内容のもの、ということで「みちの会」が選んだのが、朗読ステップ1の「おさらい会」でやった「花咲き山ファンタジー――斉藤隆介の世界――」シリーズの中の一つ「もんがく」であった。その「もんがく」を、4人の会員で読み継ぐことにしたのである。
 事前の練習としては、会員同士の自主勉強会を1回やっただけらしい。今回の出演は八千代朗読サークル「みちの会」の自主的な行動ということで、私自身はそのための特別の指導は何もしなかった。しかし、やはり気になったから、昨日は会場に聴きに行った。
 会場は八千代台公民館と建物を共用している八千代台文化センターの多目的ホールである。ホールにはパイプ椅子が150席くらい並べられている。すでに「演技部発表会」は13時00分から始まっているのだが、私が着いたのは13時30分頃にであった。会場はほぼ満席であった。
 この手の催し物は、一般的に、自分のお目当てのサークルが出演していないときは、観客はザワザワと雑談していることが多い。しかし、この「演技部発表会」は少し違っていた。確かに、舞台の演技中に、会場で私語を交わしている者が全くいないわけではない。しかし、その数はほんのわずかであり、しかも控え目な小さい声であった。会場全体はかなり静かであり、舞台を視聴するのに差し障りはなかった。
 文部省唱歌などをメドレーで歌う女性コーラス、演歌をバックにして踊る日本舞踊、カラオケで歌う演歌と続いた後、いよいよ「みちの会」の朗読の出番がきた。前段の出し物が出し物なだけに、浮いてしまう(場違いの印象を与えてしまう)のではないか、という懸念が頭の隅をよぎった。しかし、出演者が登壇したとたん、そういう懸念はすぐに消えてしまった。
 先ず最初に、出演者の一人がサークル紹介をしたのだが、それがとても上手かった。もの慣れた語り口、若干のユーモアとシンミリさを感じさせる内容、適度な短い時間での切り上げ方。これで、たちまち会場の注意を引きつけてしまった。
 その後に朗読を始めたのだが、四人の会員が読み継いだ「もんがく」もなかなか良かった。朗読時間が12分くらいの短い台本である。それを4人で読み継ぐのだから、一人の朗読時間は3分くらいだろうか。一人が読み続けて、そろそろというほど良いタイミングで読み手が交代すると、その度に舞台の雰囲気が微妙に変わる。それにつられて、観客はついつい最後まで舞台に集中し、聴き続けてくれるのである。ボクシングの1ラウンドもそうだが、3分という時間は人間の体内リズムにうまく合っているのかもしれない。
 朗読表現も普段よりかなりオーバー気味に盛り上げてやっていた。それが、会場の雰囲気にそれなりに合っていた。後で控え室に引き上げてから、直前の演歌に影響された「演歌調の朗読」だった、と私は出演者を冷やかした。それくらい、普段ではみられないオーバー気味の心情表現ができていた。それが、なかなか良かったのである。少なくとも、直前のド演歌にもそうそう負けてはいなかった。
 とにかく、出演者は、皆、堂々と朗読していた。一体、いつの間に人前で(しかも150人くらいの観客の前で)、こんなに堂々と朗読できるようになったのだろう。そのことに、私はちょっとびっくりしてしまった。
 周りで聴いていた観客の反応、運営関係者がわざわざ言いに来てくれた感想などから推察すると、短い朗読であったにもかかわらず、聴き手にかなりのインパクトを与えたようである。特に、初めてこのようなステージ朗読を聴いた観客は、かなりびっくりしたようだった。
 会場の反応をくわしくチェックしていた「みちの会」の非出演組の会員の一人は、最前列に座っていた観客の中にはハンカチを眼に当てていた人もいた、と後で出演者に報告していた。確かに、朗読中は、会場全体が、一段と静まっていたようである。
 私としては、時間に急かされる気持ちがあったためか、全体的に間(ま)が少し足りなかったように感じられたが、それでも、まあまあの出来ではあった。
 八千代朗読サークル「みちの会」の『八千代台公民館まつり』初出演は、どうやら成功裏に終わったようである。

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