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05館長の朗読日記 316

館長の朗読日記 316  (戦後64年5月20日 新規)

○品川「あやの会」の朗読発表会『ホタル帰る』

 昨日(5月19日)の午後1時30分から、品川朗読サークル「あやの会」の朗読発表会『ホタル帰る』を品川区荏原文化センター・大ホールで開催した。
 この会場の客席は、全437席がすべて固定式である。スピーカーの間近に位置する左右最前席のブロック(左右で50〜60席分)をテープで閉鎖したから、当日の実質的な座席数は380席くらいであった。
 この380席という座席数は、今までの朗読発表会の中でもっとも多い数である。そこで「あやの会」の会員は、皆さん、来場者の数を、何としてでも200人くらいにはもっていきたい、ということで、きわめて意欲的に知人友人や地域住民の方々に宣伝したらしい。
 新聞にも積極的に働きかけ、朝日新聞や東京新聞のイベント情報欄に投稿したり、地域情報紙「月刊・しながわニュース」の記事にしてもらったりした。
 また、当日は「ケーブルテレビ品川」が取材にきており、私と池田憲昭さん(チラシとプログラムのイラストを描くことで今回の朗読発表会に参画してくれたイラストレーター)をインタビューをしたり、上演忠の舞台をテレビ撮影していた。
 そういう会員の皆さんの努力の結果、来場者数は何と250人のラインを超えていた。来場者名簿に記載されていた来場者数だけで230人もいたし、無記入で入場した人もかなりいたので、250人は固いと思われる。客席の模様に詳しい会場スタッフの目算でも、250人以上ということであった。
 437席(実質380席)の会場に250人の観客が座ると、かなり盛況という雰囲気になる。これが、出演者に多大なエネルギー(力)を注入してくれるのである。
 今回出演した「あやの会」の会員たちは、皆、心を込めて朗読していた。もちろん、朗読表現のレベルは、全体的にみて、まだまだの段階である。しかし、心を込めて一所懸命に表現する朗読は、巧拙を超えて聴く者の心を打つことがある。
 今回も、会員の一所懸命さが、表現の未熟さを、かなり補っていたように思われる。出演者のうちの何人かは、自分より前に朗読した仲間たちの表現や自分自身が朗読する内容に感動してしまい、泣きそうになったり、嗚咽しそうになるのを懸命にこらえているような声出しや語り口になってしまっていた。
 このような乱れは、朗読者としては、本来、あまり誉められたことではない。しかし、観客の多くも相当感動してくれていたようなので、巧まざる演技、というわけでもないが、それがまた観客の感動を呼ぶ、という側面もあったであろうことは否定できない。
 私は、今回、舞台下手の空間に幅調装置を設営してもらって、そこでバック音楽(BGM)の幅調をやった。台本には、途中に出演者が歌唱する場面が2カ所あるので、それに関してかなり微妙なバック音楽(BGM)の入れ方をする必要があった。舞台袖からは、出演者の様子が間近に観察できるので、その点ではとても具合が良かった。
 その代わり、舞台袖からは客席の様子がまったく分からない。感じでは、観客は、最後まで静かで、舞台に集中してくれていたようであったが、実際にどの程度感動してくれたかはよく分からない。
 ただ、どのサークルの場合も同じなのだが、本番の舞台の出来映えは、普段のレッスンはもちろん、立ち稽古や舞台リハーサルのときよりは、ひときわ良く出来たように思われる。
 このグループも次回から朗読ステップ4に入る。しかし、次回のレッスンでは、先ず、今回の朗読発表会に関する会員の知人友人の来場者の感想&意見を紹介してもらうこと、そして、当日の録音を聴きながら私のコメントや皆の感想&意見を出し合うこと、を最初にやりたいと考えている。

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コメント

昨日、「あやの会」の朗読発表会に参加しました。『ホタル帰る』。戦争を体験したことのない私ですが内容が重く、心がいたみました。特攻隊として死んでいく若者に送る言葉などない…トメさんの悲痛な叫び、戦争の残酷さ愚かさを感じました。読み手によって、トメさんの人物像が違ってうつったところは面白いなと思いました。それぞれの方がトメさんになりきって演じきったのだと思いました。この作品の奥底にある「反戦」のメッセージは私の心にずっしりと響きました。

投稿: みー | 2009年5月20日 (水) 16時44分

 朗読発表会『ホタル帰る』にご来場いただいた上、このようなコメントをいただき、まことにありがとうございます。
 特攻隊員として戦死した兵士の方々はもちろんですが、その他の戦場で戦病死された大勢の兵士の方々、そして、それぞれの戦場で戦争に巻き込まれ犠牲になった膨大な住民の方々、その他のさらに膨大な総ての戦争被災者の方々、そういう方々のことを決して忘れてはいけないと思います。
 そして、先の大戦のことをどうとらえるべきか、ということをさらに考え続けていかなければならないと思います。
 「読み手によって、トメさんの人物像が違ってうつった」のは、ご指摘のように読み手の一人一人が「トメさんになりきって演じきった」という面もあったかと思いますが、まだまだ、読み手の認識力と表現力が十分でないという面もあったと思います。(苦笑)
 「あやの会」の会員は、来年の発表会に向けて、この一年間、さらに熱心にレッスンに励んでいく決意ですので、また来年の今ごろ聴きに来ていただけたら幸いです。
 

投稿: 「日本朗読館」館長 | 2009年5月20日 (水) 17時25分

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