« 05館長の朗読日記 416 | トップページ | 05館長の朗読日記 418 »

05館長の朗読日記 417

館長の朗読日記 417   (戦後65年01月25日 新規)

八千代市の「1%支援制度」の活用について              

○「1%支援制度」の概要

 昨日(1月24日)の午後1時から、八千代市役所の会議室で「1%支援制度」の説明会がある、と市報『広報やちよ』に出ていたので、試しに参加してみた。
 この「1%支援制度」の概要を市報の記事から引用すると、次の通りである。

「『八千代市市民活動団体支援金交付制度(以下、1%支援制度)とは、市民(納税者)の皆さんが納めた個人市民税の1パーセント相当額を、ボランティア団体やNPO法人などの市民活動団体(以下、団体)の支援に充てることができる制度です」

 説明会で聞いた説明内容をもとに、上記の文章を補足すると、次のようになる。
 八千代市の個々人から徴収した市民税の1%以下を、個々人の選択によって市民活動団体の支援金に充てることができる。その流れはだいたい次のようになる。
①「1%支援制度」を受けたい団体が支援を受けたい事業について応募申請する。
②「八千代市市民活動団体支援審査会」が審査し、支援対象団体と支援対象事業を決定する。
③市役所が支援対象団体と支援対象事業を市民に広報する。
④市役所が個人市民税の納税者全員に「支援対象団体等選択届出書」を配布する。
⑤個人市民税の納税者は「支援対象団体等選択届出書」に支援する団体を3つ以下選択&記入し、市役所まで郵送する。
⑥選択された団体は、選択した納税者が納めた個人市民税の1%相当の支援金を受け取ることができる。ただし、支援金の上限は支援対象事業の事業費の半分。

 つまり、市民(納税者)が自分の納めた個人市民税の1パーセント相当額を、「八千代市市民活動団体支援審査会」が決定した団体(事業)の中から、自分の選択において直接支援することができる、というわけである。
 この制度は、ヨーロッパの先行事例を参考にしているらしいが、日本ではまだ6市しか施行していないということであった。八千代市も、今回が2回目の施行だということであった。

○「1%支援制度」の根本的な問題点

 この「1%支援制度」の本質は、市民(納税者)が、自分が支援したい団体(事業)に対する寄付金を、いったん市役所に税金として納税し、市役所を経由した上で寄付をする、ということに他ならない。
 本来ならば、その分を市民が自分が支援したい団体(事業)に自由に寄付できるようにして、その分を減税するのが筋である。なぜ、わざわざいったん納税して、市役所を経由した税金として団体(事業)に支給する、などという回り道をしなければならないのか。単に手続きが面倒になるだけではない。税金として市役所を経由することで、役人たちにいらざる力を与え、いらざる介入を許すことになるのである。
 説明者が参加者の質問に答えたところによると、八千代市の場合、個人市民税として徴収された税金はだいたい100億円くらいらしい。その1%だから、だいたい1億円が「1%支援制度」の原資ということになる。ところが、昨年度の実際の支援金額は合計でたったの263万円である。原資の3%にも満たない少額ということになる。
 昨年は、まだ、この制度の初回だったから、不慣れの面や、PR不足の面があったとは思うが、それにしても少なすぎる。
 昨日の説明会で改めて痛感したのだが、そのもっとも大きな要因は、公金を扱っているという名目を盾にした、お役所的な手続きの煩雑さと、重箱隅のような厳密さにある。
 その他、いろいろな意味で、まったくのお役所仕事になっているから、普通の神経をもった人間ならば、よほどのことがない限り、敬遠してしまうのである。それが、また、お役所的な役人の狙いでもあるのだから、まったく困ったものである。

○「1%支援制度」の活用を当面は見合わせることにした

 私は、来年あたりから、収容人数100人くらいの小さな会場で、50人~60人くらいの観客を相手にした、小規模な朗読会「八千代・朗読を楽しむ会」(仮称)を年数回(最終的には年6回程度)開催することを計画している。
 年に何回も開催するのだから、観客が気軽に聴きに来れる入場料に抑えたい。500円(ワン・コイン)なら、それほど負担に思わず聴きに来てくれるのではないか、と考えている。
 収入は、1人500円で観客数が50人~60人なら、2万5千円~3万円である。
 支出は、会場賃貸料と出演者への謝礼(薄謝だから「お車代」と言うべきか)が主なところである。
 会場賃貸料は、公的な施設の多目的ホールを借りた場合でも、午前~午後で2万2千円くらいかかる。入場料を取らない場合には1万1千円くらいで済むのだが、入場料を1円でも取ると、会場賃貸料が倍に跳ね上がるのである。その他に、音響装置などの設備料&装置料が要るから、それらの会場費だけで、収入のほとんどは消えてしまう。
 出演者への謝礼は、ゲスト出演者を2人招けば、1人1万円としても2万円である。朗読会をなるべく楽しいものにしたいから、時には音楽演奏なども入れてみたい。演奏者への謝礼は1人1万円では余りにも少ない。伴奏者のことや楽器整備のことも考えれば2~3万円は用意したい。
 このように、あれやこれや考えていけば、朗読会1回当たり7~8万円はかかってしまう。
 そこで、上記の「1%支援制度」の活用を考えてみたのである。しかし、説明会で聞いた限りでは、余りにも手続きが面倒&煩瑣な上に、手間がかかりすぎる。
 もっとも手間がかかりそうなのは、支援を受けたい団体が、自分で納税者に働きかけなければならない点である。
 たとえば、個人市民税を5万円収めている人の場合、その1%は500円ということになる。したがって、もし3万円の支援を受けたいなら、60人の納税者に働きかけなければならない。そして、その60人の納税者に「支援対象団体等選択届出書」にこちらの団体名を記入してもらった上に、それを郵送してもらわなければならない。年6回開催したいならば、18万円の支援金を受けることにしたいから、その6倍の360人にそういうことを働きかけなければならない。
 自分の団体や事業をPRすることが主な目的ならば、却ってこの「1%支援制度」を材料にしてPRに励むのも良いと思う。しかし、私の場合は、スタッフはほとんど私一人であるから、とてもそこまでは手が回らない。
 1人で1800万円もの個人市民税を納税しているお金持ちを知っていれば、その人ひとりに「支援対象団体等選択届出書」を書いてもらえば済むわけだが、残念ながら、私はそういうお金持ちとは全く縁がないのである。
 昨日の説明会に参加しながら、これでは、当面は「1%支援制度」の活用を見合わせるしかない、と思わざるを得なかった。

|

« 05館長の朗読日記 416 | トップページ | 05館長の朗読日記 418 »

05館長の朗読日記(戦後65年/西暦2010年)」カテゴリの記事

コメント

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)




« 05館長の朗読日記 416 | トップページ | 05館長の朗読日記 418 »