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05館長の朗読日記 438 

館長の朗読日記 438   (戦後65年03月11日 新規)

八千代「花ことば」の舞台リハーサル

○だいぶ仕上がって来た

 昨日(3月10日)の午後1時00分から午後5時00分まで、八千代朗読サークル「花ことば」の朗読発表会『日本婦道記』(山本周五郎原作)に向けた舞台リハーサルをやった。
 一人一人の朗読レベルからすると、皆、だいぶ仕上がってきていた。ただし、それは、あくまで「一人一人の朗読レベルからすると」であるから、まだまだ物足りないところが多い。
 特に、今回は、一般の文学作品を台本にしているので、いわば誤魔化しが効かない。特に、一般の文学作品を、2時間もの長時間、観客をステージ(舞台)に引きつけておくためには、観客に語りかける語り口が必要不可欠である。
 このような語り口は、朗読発表会になったからといって急に身につくものではないが、反面、朗読発表会に向けての練習はこれを身につけるための絶好のチャンスでもある。いきおい、私のダメ出しも厳しくなるのである。

○朗読する方がシミジミしてしまってはダメ

 今回の朗読発表会『日本婦道記』では「糸車」と「墨丸」の2作品を朗読する。2作品ともノーカットでやるのだが、朗読時間はそれぞれが1時間前後である。そこで、第1部として「糸車」を朗読し、休憩を挟んで、第2部として「墨丸」を朗読する。
 それは良いのだが、2作品ともシミジミとした内容のものである。もちろん、2作品のシミジミさには違いがあるが、とにかくシミジミしている点では共通している。
 こういう場合、エテして朗読する者がシミジミとした感じで朗読しがちである。しかし、それではダメなのである。これは、戦争の実体験に基づいた台本を朗読する場合に、朗読する者が、可哀想に、気の毒に、という感じで朗読してはダメ、というのと同じである。
 これをさらに分かりやすい例で説明すると、落語家が落語の内容が可笑しいからといって、自分でゲラゲラと笑いながら落語を語ってはいけない、ということと同じである。
 作品世界に登場する人物、あるいは、それを同じ場面の中で視点と心情を共有している原作者は、自分で自分のことをシミジミしたり、可哀想あるいは気の毒に感じたり、笑ったりする余裕などないのである。
 「糸車」と「墨丸」にしても、登場人物たちが必死に悲しみ、必死に悩み、必死に生きているからこそ、それを鑑賞する読み手なり聴き手なりが身につまされてシミジミするのである。肝心の登場人物やその様を語り伝える原作者を朗読表現する者が、自分でシミジミと語ってしまっては、聴き手は白けてしまう。これは、落語家が自分の語っている落語で笑えば笑うほど、観客の方が白けてしまうのと同じである。
 朗読者は、作品世界の中で必死に悲しみ、必死に悩み、必死に生きている登場人物たちの言動を、それこそ必死な気持で朗読表現しなければならない。そういう朗読によって、初めて観客は、心の底から突き上げてくるような感動をしてくれるのである。

○午後半日だけの舞台リハーサル

 今回は、会場のホールを午後だけ借りきってリハーサルをやった。時間があまりなかったので、全体を通しで1回やった後、一人一人のダメ出しを短くやって終わりにした。それでも時間ギリギリであった。
 会員の皆さん一人一人に十分ダメ出しができなかったので、若干、不安が残ったが、まあ、このグループは朗読発表会も3回目になることではあるし、あとはそれぞれが自宅で一人練習で自己解決していけば何とかなるであろう。

○その他の舞台周りのこと

 今回は、八千代朗読サークル「新・みちの会」の会員が、蔭マイクを担当してくれる。そのリハーサルも併行して行なった
 バック音楽(BGM)は、前回の立ち稽古のときのものから少し変えたが、全体的にはまあまあであった。もともと、一般の文学作品を朗読する場合は、バック音楽(BGM)は控えめなものを控えめに流すことにしている。絵画でいえば、背景の色を塗るようなものなのである。何も塗らないと違和感があるから塗るのであって、それが目立ってはいけないのである。
 もっとも、朗読の場合は、絵画の背景と違って、さらに上達すれば、バック音楽(BGM)などは不要なものとなる。

○読売新聞が取材に来た

 今回は、読売新聞の千葉版の記者が取材に来てくれた。池田憲昭さんの絵画とのコラボレーションに関心をひかれたとのことであった。
 私は、マスコミの取材には、極力、丁寧かつ親切に対応することにしている。それは、取材するマスコミのためではない。そういうマスコミから情報を得ている、多くの人たちのためにである。

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