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05館長の朗読日記 497

館長の朗読日記 497  (戦後65年07月21日 新規)
            

○品川「あやの会」の朗読レッスン

 昨日(7月20)の午前9時30分から、品川朗読サークル「あやの会」の朗読レッスンを行なった。今回は、朗読ステップ5の4回目、朗読レッスン台本・有島武郎原作「小さき者へ」の4回目のレッスンである。
 今回は、レッスン台本「小さき者へ」の後半部分を1人1ページ強づつ朗読してもらいながら、1人1人の朗読について私からコメントなり、ダメ出しなりをしていった。
 今回のコメントも、主語につく助詞の「は」と「が」についてのことを重点に置いた。そして、それに対応した表現の仕方が、いかに生き生きした朗読表現と結びついていくかを、実演しながら説明していった。こういう説明が良く分かる会員は、実に嬉しそうに私の話しを聴きながら、相槌を打っていた。そういう会員の反応が、また、説明している私の気分を良くし、乗せるのである。
 今年の6月から新たに入会してきた会員は、高く(上に)出る語り口や、高止めて次を盛り上げるように読み継いでいく語り口など、語りかけるような語り口の基本部分が、ほぼその通りに実現していた。しかし、まだ、その一つ一つを意識しながら、間違えないように恐る恐るやっているような感じであった。また、文の最後の読み終わり方が、若干、下がり気味であった。そこで、眼の前の聴き手に語りかけるんだ、という意識(気持)をもっと前面に出して朗読すること、特に、文の最後の部分を読み終わるときに訴えかけるように丁寧に声出しするように注意した。
 他の先輩会員たちは、さすがに、語りかけるような語り口の基本部分は身についてきている。ただし、会員の一人一人のレベルが異なっているので、それぞれの会員のレベルに合わせた課題を設定して指導していく必要がある。したがって、会員によって、ダメ出しやコメントの内容や重点の置き方が違ってくる。
 今回、驚いたのは、ある会員に声の高さについてダメ出しをした際のことである。少し気負いすぎて高すぎる声で朗読していたので、少しづつ声を下げて朗読し直してもらった。少しづつ下げてもらったので、最適な高さにたどり着くためには3~4段階の段階を踏まなければならなかった。しかし、そのどの段階においても、語りかけるような語り口の基本部分がキチンと維持できていた。したがって、声の高さが最適なところにたどり着いた瞬間、全体がとても自然な語り口の朗読表現に変貌したのである。
 当人は、そのことをあまり自覚していない様子だったが、周りで聴いていた他の会員たちにはそれが十分に分かったらしく、一種の驚きに似た雰囲気が会場を満たしたようであった。傍にいた、別の会員が、思わず「先生、私の声も少し下げた方が良いでしょうか?」と質問してきたくらいなのである。こういう瞬間がレッスンの最中にときどき発生するから、グループレッスンはこたえられない。まさに、グループレッスンの素晴らしいところなのである。
 そういうことなら、その会員に限らず、総ての会員に、次回は、声の高さについて、一人一人コメントし、必要ならばその場で声の高さを調節してもらうことにしようか。このグループは、そろそろ全員がそういうレベルに到達してきたようであるから。

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