« 館長の朗読日記1308/「講演と朗読の会」太宰治シリーズの準備 | トップページ | 館長の朗読日記1310/「貧の意地」の朗読練習を本格化 »

館長の朗読日記1309/「来る者は拒まず去る者は追わず」

館長の朗読日記1309  (戦後69年01月06日 新規)



○「来る者は拒まず去る者は追わず」(1)

 昨日(1月5日)で、一般の勤労者は年末始の休みが終了し、今日からそれぞれの職場に復帰しなければならない。しかし、私の場合は12月後半〜1月前半が年末始の朗読レッスン休みだから、あと1週間はノンビリできる。映画『男はつらいよ』の「フーテンの寅」ではないが「勤労者諸君、ご苦労様!」と言いたい気分である。

 ただし、朗読レッスンが休みといっても、全く何もしないで済む、というわけではない。年末始にかかわらず、いろいろな用件が飛び込んでくる。こういう点が、年末始の休み中はほとんど全く仕事から離れて暮らせる一般の勤労者とは違う点である。私の朗読活動などは一種の自営業であり、いわば年中無休の状態にあるとも言える。

 昨日もある朗読サークルの代表から電話が入り、昨年12月中旬に入会希望者から電話を受けたが、年末始は忙しかったものだから連絡するのが遅れてしまった、ということであった。その代表は、自分で立ち上げた福祉施設(自宅)を経営する傍ら、さまざまなボランティア活動をしている。文字通りまさに年中無休の人なのである。



○「来る者は拒まず去る者は追わず」(2)

 入会希望者の氏名と電話番号を知らされたので、私の方から電話をかけて先方の相談に乗ることになった。このような入会希望者は、年中断続的にポツリポツリと出てくるのである。そのうちの何人かが、実際に入会して会員になる。もちろん、退会者もポツリポツリと出てくるから、全朗読サークルの会員数はあまり変わらないのだが。

 改めて数えたわけではないが、今までに私が応接した入会希望者は200人を軽く超えていると思う。それだけの経験を踏むと、入会希望者のタイプはおよそ出尽くした感がある。そういうどのタイプの入会希望者にも、私は「来る者は拒まず去る者は追わず」の態度を堅持している。今までに私から断ったのは、たった2人だけである。

 最初の電話口で、朗読サークルやレッスンの仕方をやけに詳しく聴きたがるタイプがある。また、私は、入会希望者には、必ず実際の朗読レッスンを見学してもらうようにしているのだが、その約束した見学をすっぽかすタイプの数もけっこうある。そういうタイプの入会希望者は先ず入会してこない。一種の「冷やかし」なのであろう。



○「来る者は拒まず去る者は追わず」(3)

 一旦は入会するが、わずか数回の朗読レッスンを受けただけで退会していくタイプもある。そういうタイプの多くは、初めからやけに調子が良くて熱心そうな態度を示すのである。朗読もかなり上手な場合が多い。しかし、すぐに様々な事情を言い訳にして退会して行く。恐らく、他の朗読団体に属していて、様子を見にきたのであろう。

 逆に、初めはいやに慎重で、入会するのか否かの態度をなかなか決めないタイプもある。入会した後も、初めのうちは居るのか居ないのか分らないくらいに目立たないタイプもある。そういうタイプには、本気で朗読に取り組むために、事前に私のことを慎重に調べた上で入会を希望してくるか、あるいは優れた朗読者である場合がある。

 これは男性に多いのだが、私の朗読レッスンを受けに来たのか、対等のつもりで議論を仕掛けに来たのか、分らないようなタイプもいる。そのタイプは、やがて私の力量を知って模範的な会員になるケースと、盛んに議論を吹きかけた揚句に憤然と退会していくケースとに、はっきり分かれる。その背後にも、色々な事情が隠れている。



○「来る者は拒まず去る者は追わず」(4)

 今回の入会希望者がどのタイプかは未だ分らない。現在その他にも2人の入会希望者がそれぞれ別の朗読サークルにレッスン見学することになっている。その2人が果してどのタイプなのかも未だ分らない。楽しい出会い、楽しくない出会い。嬉しい出会い、嬉しくない出会い。素晴らしい出会い、素晴らしくない出会い。どれだろう。

 今年も何人もの入会希望者と応接することになると思う。その入会希望者がどのようなタイプであれ、皆、何らかのご縁があって出会うのである。そのどれもが、貴重で大切な出会いである。そういう気持を保ちながらも、私は「来る者は拒まず去る者は追わず」の心構えを貫くつもりにしている。それが最善であると確信しているから。

 もちろん、私がもっとも大切に思っているのは、各朗読サークルに現に入会している会員の皆さんである。また、貴重なご縁のお蔭で、深くて温かい関係を持つことになり、その良い関係を保っている朗読関係の知人友人の皆さんである。そして、その場合における私の心構えは、やはり「来る者は拒まず去る者は追わず」なのである。











|

« 館長の朗読日記1308/「講演と朗読の会」太宰治シリーズの準備 | トップページ | 館長の朗読日記1310/「貧の意地」の朗読練習を本格化 »

05館長の朗読日記(戦後69年/西暦2014年)」カテゴリの記事

コメント

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)




« 館長の朗読日記1308/「講演と朗読の会」太宰治シリーズの準備 | トップページ | 館長の朗読日記1310/「貧の意地」の朗読練習を本格化 »