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過去のイベント記録/戦後68年(2013年)後期

過去のイベント記録/戦後68年(2013年)後期

             (戦後68年07月31日 新規) 
             (戦後68年08月03日 更新) 
             (戦後68年09月05日 更新)
             (戦後68年09月23日 更新)
             (戦後68年10月15日 更新)
             (戦後68年11月16日 更新)
             (戦後68年12月03日 更新)
             (戦後68年12月13日 更新)
             (戦後68年12月29日 更新)
             (戦後69年01月29日 更新)




【過去のカレンダー】


12月21日(土)「響」朗読ライブ Vol 2 更新!
  /朗読の会「響」主催

12月26日(木)「一人暮らしの高齢者の方のお食事会」 更新!
  /東京都品川区荏原第5地域民生委員主催

12月10日(火)第6回「東百道・講演と朗読の会」
          〜〜芥川龍之介の文学とその軌跡(後期)〜〜
  /「感動をつくる・日本朗読館」主催

11月29日(金)朗読漫画『花もて語れ』第10集発売
  /片山ユキヲ作/東百道(朗読協力&朗読原案)/小学館

11月28日(木)ふなばし東老朗読会(第14回)
  /船橋市東老人福祉センター主催

11月27日(水)(ビートスイート)ティータイム朗読会(第1回)
  /ルルヴェ主催

10月31日(木)「東百道・講演と朗読の会」ブルーレイ盤発売
          朗読とはなにか〜朗読の基本から実技の上達まで〜
  /〔著作&出演者〕東百道 〔発行〕木鶏社

10月27日(日)第5回「小さな朗読館・ちば」
  /千葉朗読サークル「風」主催

10月22日(火)第2回朗読倶楽部「満天星」朗読会
  /朗読倶楽部「満天星」主催

10月08日(火)第10回「品川朗読交流会」
  /品川「あやの会」主催、他2グループ共催

9月16日(月)朗読発表会『流れる星は生きている』
  /八千代朗読サークル「新・みちの会」主催

8月30日(金)朗読漫画『花もて語れ』第9集発売
  /片山ユキヲ作/東百道(朗読協力&朗読原案)/小学館

7月31日(水)朗読発表会『ユタとふしぎな仲間たち』
  /習志野朗読サークル「茜」主催

7月25日(木)ふなばし東老朗読会(第13回)
  /船橋市東老人福祉センター主催

7月06日(土)「小さな朗読館 in ソルシエール」
  /カフェ&ギャルリ「ソルシエール」主催




【くわしい内容】



「響」朗読ライブ Vol 2 更新!
 〜宮澤賢治 朗読会〜 雪降る前に賢治のぬくもりを・・・

〔日時〕戦後68年(2013年)12月21日(土)
      14時00分〜16時00分

〔会場〕八千代市緑ヶ丘公民館(5F)会議室

〔プログラム〕

1 よだかの星(宮澤賢治原作)  依田紀美子
2 いきなぐさ(宮澤賢治原作)     猪俣智子
3 氷と後光(宮澤賢治原作)      辻口恭子   
4 祭りの晩(宮澤賢治原作)    須藤美智子
5 いちょうの実(宮澤賢治原作)    舘はとみ

〔主催〕朗読グループ「響」
    (元八千代朗読サークル「こちの会」会員有志が結成)

〔参加〕入場無料

〔連絡先〕047−459−3975(舘) 

《館長のコメント》 更新!

 朗読グループ「響」からご案内は受けていたのだが、あいにくこの日は八千代朗読サークル「新・みちの会」の朗読レッスンと重なっていた。この日は第3土曜日だから、本来はレッスンはないのである。しかし、私の個人的な事情で11月の第2土曜日(11月9日)のレッスンを休会し、この日にスライドしてもらったのである。

 そのため残念ながら、この朗読会を聴きに行けなかった。旧「こちの会」の皆さんが自立的な勉強会でどのくらい上達したのか、自分の耳で確かめたかったのだが、叶わなかった。従って、上演の模様などは全く分からない。来年の4月には、Vol 3の朗読会を開催するようだから、そちらは是非とも聴きに行きたいと思っている。

 その後、朗読グループ「響」から届いた今年(戦後69年/西暦2014年)の年賀状によって、この「響」朗読ライブ Vol 2の様子が少し分かった。今回は、ほぼ予定通りの来場者があり、宮澤賢治特集は大変に好評であったようである。次回は、私の指導する朗読サークルに、事前にチラシを配布できれば良いのだが、と思った。




「一人暮らしの高齢者の方のお食事会」 更新!

〔日時〕戦後68年(2013年)12月26日(木) 変更!
       11時00分〜11時30分

 

【注】当初の開催日は12月19日(木)であったが、当日は悪天候だったため1週間順延された

〔会場〕東京都品川区荏原第5出張所・第1集会室

〔プログラム〕

「トキ」斎藤隆介原作            岡林和子
「花咲き山」斎藤隆介原作      根本泰子
「かさじぞう」松谷みよ子脚本    白澤節子

〔主催〕東京都品川区荏原第5地域民生委員

《館長のコメント》 更新!

 品川朗読サークル「あやの会」の会員の1人がこの地域の民生委員をやっている関係で、この地域の民生委員の皆さんが担当している方々を対象とした「一人暮らしの高齢者の方のお食事会」に依頼されて、サークル会員の有志が朗読出演したものである。一般公開の朗読会ではないから、私は聴きに行くことを遠慮したものである。

 従って、私は上演の模様などは全く分からなかった。ところが、このサークルが2014年1月21日に発行した『あやの会通信・25年度第4号』に、この「一人暮らしの高齢者の方のお食事会」で上演した朗読のことが記事になって載っていた。発行者&執筆者である「あやの会」のサークル代表の許可を得て、その記事を転載する。

「年末12月26日には、第5出張所において、民生委員企画の、『一人暮らしの高齢者の方のお食事会』に参加させていただきました。根本さんが持ってきてくださった、お庭の柿は、枝とともにオブジェのように会場を飾り、『トキ』の朗読の前には、岡林さんが、トキの大きなカラーコピーを、みなさまにおみせしたり、やさしい心配りがステキでした。

 プログラムは、岡林さんの表情豊かな『トキ』で始まり、つづく『花咲き山』では、味わい深い根本さんの読みに、大型絵本が花を添え、最後の『かさじぞう』は、昔なつかしい紙芝居を、白澤さんが、リズミカルに演じてくださいました。渡辺さんの拍子木、私、山本の鈴も、楽しい演出になったと思います。

 当日の参加者は、40人ぐらいでした。お天気の都合で1週間遅れになったのですが、ちょうど年の瀬に合った、ほっこり、あたたかな時を持つことができました。おいしいお弁当と、年末ということで、特別にお赤飯のおみやげもいただきました。尚、プログラムはなかなか好評で、今後も出演依頼があるようです」(『あやの会通信・25年度第4号』平成26年1月21日発行)


 


第6回「東百道・講演と朗読の会」
    〜〜芥川龍之介の文学とその軌跡(後期)〜〜

〔日時〕戦後68年(2013年)12月10日(火)
     開場13時00分 開演13時30分

〔会場〕千代田区立内幸町ホール

〔交通〕

○JR新橋駅(日比谷口)より徒歩4分(広場より階段を下りる)
○都営浅草線、銀座線:新橋駅7番出口に向かい内幸町地下通路(E方面)より徒歩5分
○都営三田線:内幸町駅A−5番出口より徒歩5分(広場より階段を下りる)
【注意】専用駐車場はありません。お車の方は新幸橋ビルなど周辺の有料駐車場をご利用ください

〔講演&朗読〕東 百道

〔プログラム〕

【第1部】 講 演  「芥川龍之介の文学とその軌跡(後期)」
                       <休 憩>
【第2部】 朗 読 「點鬼簿」「玄鶴山房」

〔主催〕感動をつくる・日本朗読館

〔参加〕チケット予約券/2000円
     チケット当日券/2500円
     (全席自由/183席限定)

《館長のコメント》

 今回の観客数は80人〜90人の中間くらいではなかったかと思う。発行したチケット数を1割くらい下回ったが、午前中に強い雨が降ったことを勘案すれば出席率はかなり良かったと思う。悪条件の中を会場に来て下さった観客の皆様に深く感謝している。また、支援して下さった「あやの会」の有志にも深く感謝している。

 第1部の講演は80分で予定どおりであった。自宅練習では、どうしても80分を切ることができなかったのだが、本番では余裕で80分ちょうどに収めることができた。やはり、本番では気合いの入り方が違うのであろう。第2部の朗読は「點鬼簿」が20分で「玄鶴山房」が40分。朗読時間も、ほぼ予定通りで演じ終えた。

 昨年に続けて、講演の場合のバックは黒色の垂れ幕、朗読の場合はホリゾント照明を使った。ただし、照明の色は「點鬼簿」を青一色、また「玄鶴山房」を緑一色で通した。昨年とは異なり、朗読の場面に応じて途中でバックの色を変えることは止めた。花は、ある方が花屋から届けて下さったものを、水差し用の台に飾った。

 今回は、遠路、山梨県から聴きに来て下さった方が3人もいた。いずれも山梨県の朗読家・永田京子さんに朗読指導を受けている方々である。その内の1人(男性)は、2年前(戦後66年)の7月に私が山梨県立文学館で公演した講演と朗読を聴いて、朗読をやろうと思い立ち、永田京子さんに相談し教わることになったという。

 他の2人は女性である。1人は、何年も前からいつも聴きに来てくださる、いわば常連さんである。もう1人は初めての方であったが、受付にお土産までことずけて下さったにもかかわらず、とうとう言葉を交わすことができなかった。終演後のロビーで多数の方々と応対していた私に、声をかけるのを遠慮されたのかも知れない。

 また、愛知県から、遠路、朗読家・石田麻利子さんがわざわざ聴きに来て下さった。石田麻利子さんとは、今年の5月に、東京駅の近くの大丸百貨店の8階「イノダコーヒー」で、2時間あまり朗読談義をしたことがある。そのご縁で、今回も聴きに来て下さったのである。その他、お名前は上げないが、様々な方に来ていただいた。

 当日の朗読については、辛辣な批評者である家人によると、最近の私は朗読が少し上手になり、今回の朗読も力(りき)が入っていたそうである。さらに手厳しい2人の実姉も、今回は講演も朗読もまあまあの出来であった、というご託宣であった。私自身は、講演には少し自信がある。しかし朗読の方は色々と不満だらけである。

 今回も昨年に引き続いて、講演と朗読の一部始終を録音録画し、ブルーレイ盤とDVD盤に収録して製品化するつもりである。そして、それを発行元/木鶏社(出版社)、発売元/星雲社という形で、出版物の全国流通ルートにのせるつもりである。また、過去4回の芥川龍之介シリーズは、単行本としてまとめて出版するつもりである。




朗読漫画『花もて語れ』単行本(第10集)発売

〔発行日〕戦後68年(2013年)11月29日(金)

〔出版社〕小学館

〔目 次〕

 第72話 ぽっぽのお手帳(1)
 第73話 ぽっぽのお手帳(2)
 第74話 ぽっぽのお手帳(3)
 第75話 ぽっぽのお手帳(4)
 第76話 ぽっぽのお手帳(5)
 第77話 ぽっぽのお手帳(6)
 第78話 ぽっぽのお手帳(7)
 第79話 ぽっぽのお手帳(8)
 第80話 ぽっぽのお手帳(9)
 第81話 ぽっぽのお手帳(10)

〔作 者〕 片山ユキヲ

〔朗読協力・朗読原案〕東百道(日本朗読館)

〔カバー・デザイン〕黒木香+ベイブリッジ・スタジオ

〔単行本編集責任〕高島雅

〔定 価〕 620円

《館長のコメント》

 この「ぽっぽのお手帳」という童話作品のレクチャーをしたとき、童話世界と現実世界が逆転構造になっていること、最初と最後に出てくる「君」が実は童話の世界を理解してそこに観念的に入り込んで来た「すずちゃん」であることを解説した。そのときの片山ユキヲさん、高島雅さん、安井洋子さんの驚いた様子が今も目に浮かぶ。

 今回の『花もて語れ』第10集の巻末に、次の第11集の予告宣伝が載っている。そこに「完結まであと3冊!最終章・コンクール編、開幕!!」と記されている。この「完結まであと3冊!」が、ネット上で『花もて語れ』ファンの話題を呼んでいる。私は、夏頃から、このことを知らされていた。『花もて語れ』は第13集で終わる。

 第11集における朗読作品は坂口安吾原作「風博士」である。これはすでに『週刊スピリッツ』に連載中である。第12集と第13集における朗読作品もすでに決まっているが、それをここで公表することはできない。基本的には、それぞれの集に1作品づつが取り上げられる。物語の展開も大筋は決まっているが、これも内緒である。

 本当は、私としては、第15集まで続けてもらって、最後の2集(第14集〜第15集)は特別編として宮澤賢治原作の「セロ弾きのゴーシュ」をジックリと取り上げて欲しかった。実際、そういう提案もしたのだが、いろいろな事情があるらしく、残念ながら私の提案は却下されてしまった。まあ、第13集まで行けば、良しとするか。




ふなばし東老朗読会(第14回)

〔日時〕戦後68年(2013年)11月28日(木)
     開場13時00分 開演13時30分

〔会場〕船橋市東老人福祉センター・図書室

〔プログラム〕

「洟をたらした神」吉野せい原作         村木ひろみ
「かけす」川端康成原作               内田洋子
「第一夜」夏目漱石原作『夢十夜』より     志村葉子

〔主催〕船橋市東老人福祉センター

〔参加〕入場無料(定員20名)

《館長のコメント》

 観客は、一般の来場者が10人、船橋朗読サークル「はなみずき」の会員が8人(そのうち「ふなばし東老朗読会」の担当役員が2人)の、計18人であったという。この催しは、毎奇数月の第4木曜日に開催されるので、私は朗読レッスンと重なって出席できない。そこで、毎回、担当役員が開催した模様を報告してくれるのである。

 一般の来場者10人のうち、新規の来場者が6人いたらしい。その半分に当たる3人は、以前、事情があって船橋朗読サークル「はなみずき」を退会した元会員が妹さん夫婦を誘って聴きに来てくれたものだという。また、わざわざ柏市から見学に来た方が1人いたそうである。その方は朗読に大変に関心がある、ということであった。

 今回は、出演者が、自分の朗読をする前に、原作について説明したそうである。また、途中の休憩時間のときに、観客を含めた全員で相田みつをの詩を朗読したそうである。それが思いがけないほど好評だったので、次回もやることを予定しているという。たしかに、朗読会の参加者全員で短い詩を朗読することは良い試みだと思う。




(ビートスイート)ティータイム朗読会(第1回)

〔日時〕戦後68年(2013年)11月27日(水)
     開場13時00分 開演13時30分

〔会場〕喫茶・ビートスイート

〔アクセス〕

・京成勝田台駅南口より徒歩約8分
・京成勝田台駅南口より京成バスまたは東洋バスの「こてはし団地行き」「千葉スポーツセンター行き」「米本団地行き」に乗車し「八勝園前」下車

〔プログラム〕

「鳥取の布団の話」小泉八雲原作      糸久初江
「秋」芥川龍之介原作              内田洋子
「名前」角田光代原作              助川由利
「雁の別れ」久世光彦原作          本間かおる

〔主催〕ルルヴェ

〔参加〕ケーキ&コーヒー(紅茶)代1000円(定員25名)

《館長のコメント》

 「ルルヴェ」は、八千代、千葉、船橋、習志野の4つの朗読サークルの元会員と現会員の有志5人で結成した朗読グループである。年2回の朗読会を開催することを目指している。今回はその第1回目で会場は「ビートスイート」という喫茶店である。会場には約30席分の椅子が並んでいたが、満席であった。

 観客は、大部分が喫茶店「ビートスイート」の近所に住んでいる方々であった。出演者の1人が喫茶店「ビートスイート」の近所の住民で、喫茶店のマスターとも、近所の住民とも、幅広くつき合っている。その出演者の知人友人が約20人も、聴きに来てくれたわけである。

 4人のメンバー(1人は事情があり出演を辞退)が、1人づつ自分と作品の紹介を兼ねた短いトークをしてから、朗読作品を順々に披露していった。全部の朗読の終了後にティータイムとなり、客席にケーキと飲物(コーヒーか紅茶)が配られた。この喫茶店のマスターは、こういう催しに不慣れとみえ、かなりバタバタしていた。

 今回の朗読会は、いろいろと事情があって、急きょ開催されたようである。したがって、このための自主勉強会は全くやらず、直前にリハーサルを1回やっただけだったらしい。それにしては、4人の出演者は、皆、堂々と朗読していた。観客も、このようなステージ朗読は初めての方が多く、皆さん、盛んに拍手をしてくださっていた。

 今後は、毎年、5月と11月に定期的に朗読会を開催していく計画だという。また、次回からは、事前の自主勉強会も月に1〜2回はキチンとやっていくという。会場は、必ずしも固定せず、いろいろな会場を試しながら上演していく、ということである。この「ルルヴェ」のように、朗読サークルの枠組を超えた朗読活動は心楽しい。

 先行している「朗読くらぶ『満天星』」や「朗読の会 響」もそうだが、いろいろな事情で私の指導する朗読サークルを退会することになった元会員が、朗読サークルは辞めても、朗読そのものを辞めずに、気の合った朗読仲間と新たな朗読グループを立ち上げて、いろいろと朗読に関する活動を継続していくことは大変に望ましい。




ブルーレイ「東百道・講演と朗読の会」ライブ盤発行
      朗読とはなにか〜朗読の基本から実技の上達まで〜

〔発行日〕戦後68年(西暦2013年)10月31日

〔著作&出演者〕東 百道(ひがし・ももじ)

〔撮影&制作者〕高橋重清

〔発行〕木鶏社

〔発売〕星雲社

〔定価〕3500円+税

〔製盤〕ブルーレイ(2枚組)

〔付録〕プログラム&講演資料(ライブ当日配布したものの縮小版)

〔ライブ収録内容〕

第1部  講 演                               

【朗読の基本から実技の上達ステップ】
1 朗読の二つの特異点(この二つは互いに関連している)            
2 朗読の演技のプロセス(朗読はイメージに始まりイメージに終わる)
3 聴き手が朗読から受けるイメージと感動が深くて鮮烈な理由
4 朗読における文字言語を認識する技の重要性の根拠とその基本
5 朗読するためにイメージすべき作品世界の構造(四層構造)
6 朗読の上達ステップ(個別の台本を仕上げるステップと共通)

【文学作品の朗読的な読み方】〜文字言語を認識する技を求めて〜
1 文字言語の朗読的な読み方のポイント            
2 実際の《解読》例〜太宰治原作「黄金風景」を題材にして〜
3 太宰治の思想の基本

第2部  朗 読
1 太宰治原作「黄金風景」
2 森鴎外原作「高瀬舟」

《館長のコメント》

 夏前から取り組んでいた「東百道・講演と朗読の会/朗読とはなにか〜朗読の基本から実技の上達まで〜」のブルーレイ・ライブ盤を発行することができた。制作者との間で入念な編集と校正を重ね、ようやく発行日(10月31日)を迎えるにいたった。発売元を引き受けてくださった木鶏社の方々には大変に気をつかっていただいた。

 今回も総て家内工業的な手造りで行なった。専門業者が制作&販売するものに比べると、商品としての洗練さの面ではかなわないかも知れない。しかし、家内工業的な手造りの良さは十分に感じてもらえる出来栄になったと思っている。また、内容に関してならば、一般市販の同種のものと比べて、優るとも劣らないと確信している。

 今年6月に開催した「東百道・講演と朗読の会/感動をつくる朗読をめざして」を主催してくださった「朗読の会/くれまちす」の皆さんに深く感謝する。また、事情の変化によって、本来ならばお願いすることを遠慮すべき高橋重清氏には、すでに企画が進行中だったため、引き続き撮影と製造を引き受けていただいた。深く感謝する。

 このブルーレイ「東百道・講演と朗読の会」ライブ盤は、副題を「朗読とはなにか〜朗読の基本から実技の上達まで〜」とし、講演には、拙著『朗読の理論』に記した朗読の基本と、いずれ上梓する計画の次著『朗読の上達法』(仮題)に記した朗読の「技」の基本的な部分を説明している。また、太宰治「黄金風景」を解読している。

 朗読には、太宰治原作「黄金風景」と森鴎外原作「高瀬舟」を収録している。後日、ライブで朗読を聴いてくださった方から、私の「高瀬舟」の朗読にひき込まれて、特に「喜助」の告白部分にひき込まれ過ぎて、一瞬、気が遠くなってしまった、という感想をいただいた。これには、私の方が感激してしまった。ありがたいことである。

 また、同じその方から、私の「黄金風景」の解読についても、次のような感想を告げられた。その方は、以前から、太宰治の「黄金風景」にいろいろと腑に落ちないところがあってモヤモヤしいたという。しかし、私の解読を聴いて、その総てが吹き飛んで、きわめてスッキリしたという。この方は、とても文学的な感度が高いと思った。




第5回「小さな朗読館・ちば」

〔日時〕戦後68年(2013年)10月27日(日)
     開場13時00分 開演13時30分

〔会場〕千葉市生涯学習センター・メディアエッグ(地下)

〔プログラム〕

1「硝子戸の中(抄)」夏目漱石原作
    藤田多恵子、村井とし子、助川由利、内田升子(朗読順)
2「モチモチの木」斎藤隆介原作      細川美智子
3「疑惑」芥川龍之介原作           杉山佐智子
               <休 憩>
4「春愁」三浦哲郎原作              大島範子
5「野ばら」小川未明原作            内嶋きみ江
6「明烏」藤沢周平原作              吉田光子

〔企画・朗読指導・演出〕 東 百道

〔主催〕千葉朗読サークル「風」

〔参加〕入場無料

《館長のコメント》

 会場のメディアエッグは客席数80席でかなり少ないので、いつも整理券を発行している。整理券は95枚くらい出たようだが、実際の観客数は70人弱くらいであった。整理券を受け取った人の4分の1以上が欠席した勘定になる。昨日は台風一過で天候は最適だったが、やはり直前に来襲した台風の影響が残っていたのかも知れない。

 出演者はかなり良い朗読をしていた。おそらく、1人1人が、それぞれ今までで最もレベルの高い朗読をしていたのではないだろうか。私は、一番後ろの中央の座席で聴いていたのだが、会場の観客の反応も出演者の朗読にかなり良く反応していた。20数分の読み継ぎも、15分以内に抑えた1人1作品形式の朗読も長く感じなかった。

 途中の休憩時間(15分)をはさんで2時間くらいの朗読会の場合には、朗読時間を1人15分くらいに抑えた方が良いと感じた。会場のメディアエッグでそのまま講評会をやった。私が出演者一人づつに講評している最中にも、合間合間に他の会員からの発言が頻繁に入ってくる。それが、私の講評の非常に良い補足になっていた。

 そういう他の会員の発言を聴きながら、特に1期生の会員が、私の朗読指導(朗読ステップ1〜6)を良く理解していること、それに基づいて他人の朗読を聴き分ける耳のレベルが向上していること、を実感した。これなら、仲間内の相互指導くらいのことならば十分にできる。そして、自主勉強会の場でその相互指導力を磨いている。

 先日の「満天星」のメンバーもそうだったが、私の朗読レッスンをひと通り朗読ステップ1〜6まで受けた会員は、たとえその内容を身につけていない場合でも、少なくとも、その内容を理解し、他人の朗読に対して的確な指導が出来るくらいの耳ができているようである。徐々にだが、朗読指導者としての力量を身につけてきている。

 このような事実が、私の指導する朗読サークルが第1期(最初の朗読ステップ1〜6)を終了し、第2期に突入している現在、徐々に明らかになってきた。これは、私にとってとても心嬉しい事実なのである。これまで、私は次の朗読指導者を育てる方法をどうしようかと模索していた。しかし、現実にはそんな心配はなかったようだ。

 私の朗読指導法は、三浦つとむの認識論、表現論、言語論、吉本隆明の文学論、武谷三男の技術論と南郷継正の技術上達論などを踏まえた、私なりの朗読の理論に基づいている。そして、その「語り口」は、現実に行なわれている音声語表現の法則性に基づいた客観性を持っている。その理論性と客観性は、私が自負しているものである。

 その理論性と客観性が、私の朗読指導を受けた人間の朗読者としてのレベルを向上させるだけでなく、いつの間にか朗読指導者としての能力をも醸成していたのである。そういう事実が、あちこちの朗読サークルその他の自主勉強会の場で次々に明らかになってきている。朗読研究者としての私にとって、これほど心嬉しい事実はない。




第2回朗読倶楽部「満天星」朗読会

〔日時〕戦後68年(2013年)10月22日(火)
     開場13時00分 開演13時30分

〔会場〕船橋市市民文化創造館(きららホール)

〔プログラム〕

1「津波から生き残った馬」白木恵委子原作   大野栄子
2「蜜柑畑」山本周五郎原作                誉田信子
3「洟をたらした神」吉野せい原作            小林正子
4「雛の花(謎の老紳士)」浅田次郎原作      櫻井芳佳
                  <休 憩>
5「雛の花(永遠の別れ)」浅田次郎原作      上田悦子
6「うつせみ」樋口一葉原作                 江本なつみ
7「今昔物語(美女ありき)」田辺聖子原作      成川洋子

(司会進行:上田悦子、大野栄子)

〔主催〕朗読倶楽部「満天星」

〔参加〕入場無料(全席自由)

《館長のコメント》

 「朗読くらぶ『満天星』」は、八千代朗読サークル「新・みちの会」の元会員と現会員の有志7人で結成した朗読グループである。年1回のLiveを目指し、月2回の朗読勉強会を継続している。昨年はシャンテ八千代で開催したのだが、今年はもっと広い会場ということで、船橋市民文化創造館「きららホール」で開催したのである。

 船橋市民文化創造館「きららホール」は客席数をいろいろと変更できるのだが、今回は常設の客席数(約160席)に設定されていた。ところが、その客席が文字通り満席になり、それでも足りなくなったので急きょパイプ椅子を増やさなければならなくなった。来場者は、恐らく170人くらいにはなっていたと思う。大盛況であった。

 受付などの手伝いは、八千代朗読サークル「新・みちの会」の後輩(2期生)たちがやっていた。先月(9月)の八千代朗読サークル「新・みちの会」の朗読発表会『流れる星は生きている』のときには、逆に先輩である「朗読くらぶ『満天星』」の元会員たちが手伝っていた。こういう両グループの関係は、大変に良いものだと思う。

 朗読は、1人1作品形式の上演であり、1人の朗読時間は20分前後であった。私が指導している朗読サークルが1人1作品形式の朗読会を行なう場合には、人数が多いこともあって、1人の朗読時間を15分に抑えている。1人20分の朗読時間で、観客を最後まで引きつけられるか心配だったが、何とか保たせていたようで安心した。

 7人の出演者は、皆、舞台で生き生きと朗読していた。現会員の2人はもちろん、元会員の5人も昨年の第1回Liveに比べて格段に上達していた。終演後のロビーで私がそのことを指摘したら、元会員から「朗読勉強会で、毎回6人の先生に指導されるのだから当然です」という回答が返ってきた。互いにシゴキ合っているらしい。

 続けて「その6人の先生の指導は、皆、東先生から教わったことを土台にしていますが」と、一応、私に対するフォローをしていたが・・・。私が「今にして、ようやく、私の言っていたことが分かってきたんじゃありませんか?」と冷やかすと、元会員の一人が「そうなんです!」と半分は真顔で応えていた。まあ、そんなものである。

 客席には、私が指導している朗読サークルの会員の顔が多数あった。出演者の地元である八千代市の朗読サークルや、会場(きららホール)の地元である船橋市のサークルはもちろん、習志野市、千葉市、そして、遠隔の東京都品川区のサークルからも、それぞれ何人もの会員の皆さんが聴きに来てくれていた。ありがたいことである。

 また、一昨日に朗読会を終えたばかりの「朗読の会 くれまちす」のメンバーの一人も、わざわざ東京都世田谷区から聴きに来てくださっていた。もちろん、私の知らない出演者の知人友人親戚の方々も多数来ていただいていたに違いない。また、その他にも、いろいろと未知の方々が多数聴きに来てくださっていたと思う。感謝。感謝。

 今回の出演者が、舞台の上で生き生きと朗読できたというのも、また、この1年間の朗読勉強会の成果を十分に発揮できたというのも、会場が満席以上になるほどご来場いただいた観客の皆様のエネルギーをいただいたからである。満席の会場というものは、それ自体が、その会場にある種の劇的空間(劇的雰囲気)を醸成してくれる。




第10回「品川朗読交流会」

〔日時〕戦後68年(2013年)10月08日(火)
     開場13時00分 開演13時30分

〔会場〕東京都品川区立中小企業センター・大会議室

〔プログラム〕

1.品川朗読サークル「あやの会」
「父はわすれる」リヴィングストン・ラーネット原作  坂本優美
「柿」夏目漱石原作                        片桐瑞枝
「黄金風景」太宰治原作                    赤塚弘子
「予感」山川方夫原作                      田中早苗
2.朗読サークル“こだま”
「羅生門」芥川龍之介原作  
「狐の嫁入り」
3.客演(ねりま朗読研究会)
「花咲き山」斎藤隆介原作                   小林大輔
「きつねの窓」安房直子原作                  沼尻 秀
4.朗読の会「宙」
「松の花」山本周五郎原作

〔主催〕品川朗読サークル「あやの会」
     朗読サークル“こだま”
     朗読の会「宙」

〔参加〕入場無料(全席自由)

《館長のコメント》

 私はこの「品川朗読交流会」には直接の関与を一切していない。総ては主催3団体の総意で企画・運営されている。関与しないどころか、これまでは、スケジュールの都合もあって、観客として参加したこともホンの数回に止まっている。今回は第十回という節目であるので、聴きに行った。外出先から到着いたのは12時半頃であった。 

 会場の品川区中小企業センター・大会議室には、客席が約100席以上がつくられていた。観客数は約100人だったというから、ほぼ満席の盛況であった。満席に近い観客が入ると、それ自体が会場に熱気と集中力を醸成するものらしい。会場の熱気と集中力は、出演者にもエネルギーを与えてくれる。それが、また客席にも伝わる。

 最初の品川朗読サークル「あやの会」は、1人1作品の形式で上演した。朗読サークル“こだま”は、5人が芥川龍之介原作「羅生門」を、2人が池波正太郎原作「狐の嫁入り」を読み継ぎ形式で上演した。客演の「ねりま朗読研究会」の小林大輔さんと沼尻秀さんは1人1作品。朗読の会「宙」は、3人がドラマリーディング形式の上演。

 今回は、いろいろのタイプの朗読を聴き比べることができたので、それぞれの長所短所を聴き分けることができた。主催&客演した各朗読団体の参加者の皆さんは、大いに勉強になったのではないか。こういう点が「品川朗読交流会」の良いところである。特定の朗読観や価値観に固執せず、大らかな気持で互いの長所短所を勉強しよう。

 終演後、喫茶店で、主催3団体の出演者を初めとする有志の皆さんが簡単な打上げを行なった。私にもお呼びがかかったので、遠慮しいしい参加した。講評を求められたので、これも遠慮しいしいそれらしいことをお話しした。遠慮しいしいの筈だったが、つい辛口のことを言ってしまった部分もある。朗読指導者の性であろうか。




朗読発表会『流れる星は生きている』
    〜第2期・朗読ステップ4修了記念〜

〔日時〕戦後68年(2013年)9月16日(月) 
     開場13時00分 開演13時30分

〔会場〕八千代市勝田台文化センター・ホール(3階)

〔演目〕藤原てい原作『流れる星は生きている』

〔プログラム〕

【第1部】
 1 宣川の日本人に引揚げの機運動く
 2 三百円儲けた話
 3 観象台疎開団の分裂
 4 親書の秘密
 5 赤土の泥の中をもがく
 6 凍死の前
 7 かっぱおやじの禿頭
        <休 憩>
【第2部】
 8 二千円の証文を書く
 9 市辺里につく
10 草のしとね
11 川を渡るくるしみ
12 死んでいた老婆
13 38度線を突破する

〔出演〕
 押田節子、松田洋子、冨田博子、倉林成年、竹川則子、市川すすむ、植本眞弓、大塚拓一、吉崎瑠璃子、小林正子、江本なつみ(朗読順/八千代朗読サークル「新・みちの会」の会員)

〔台本・朗読指導・演出〕 東 百道

〔主催〕八千代朗読サークル「新・みちの会」

〔参加〕入場無料(全席自由)

《館長のコメント》

 本番当日、大型の台風18号が関東地方を直撃した。そのため、前日から当日にかけて、予定通り開催するかどうかの問い合わせ電話が、朗読サークルの代表や会場の事務室に何件もかかってきたという。一旦、世間に開催を広報した朗読会を中止するのは極めて面倒である。台風の直撃くらいなら、思い切ってやった方が良いのである。

 台風の影響をもっとも受けるのは、来場者の数である。それでも、今回は100人前後の観客が会場まで来てくださった。受付に記帳してくださった来場者数は80人。記帳なしに入場された来場者もかなりいたから、約100人と見積もっている。特に今回のような場合、来場者は1人で数人分の重さがある。ありがたいお客様である。

 その中には、ご自身が敗戦時に大陸から引き揚げて来られ、藤原てい原作『流れる星は生きている』とほぼ同じ体験をされた方が、出演者の知人ということでわざわざ聴きに来てくださっていた。朗読指導と演出をやった私は、非常に恐縮すると共に、こういう方に少しでも恥ずかしくない舞台にしなければならないと強く思った。

 また、朗読発表会への出演を予定していた八千代朗読サークル「新・みちの会」の会員・松田益孝さんが、開催直前に逝去された。最後まで出演する意志を強く保持しておられたという。今回は、その松田益孝さんの奥様と息子さんとお嬢さんの3人が、わざわざお出でくださっていた。この方々にも、恥ずかしい舞台はお見せ出来ない。

 そういう想いは、サークル会員も同じだったとみえ、皆さんは本番の舞台の上で、これまでの稽古よりはるかに心情のこもった朗読をしていた。何よりも、切迫した心情、緊迫した心情が、レッスンや立ち稽古や舞台リハーサルの時よりも、格段に朗読表現にこもっていた。観客の皆様も、かなり感動して聴いてくださったようである。

 朗読というものは、朗読する者の心の持ち方が如何に大切か、ということを改めて再確認させられた想いであった。また、前回に続いて、今回もこの朗読会のためにボランティアで手伝いにきてくださった男性が二人いた。客席エリアの前半分にパイプ椅子を並べる作業、受付の設営、写真撮影などをやってくださった。ただただ感謝!

 また、いつものようにイラストレーター・池田憲昭さんを支援するボランティアの方々が、彼の絵をポストカードにしたものを会場ロビーに展示&販売してくださった。台風の影響で来場者が少なかった割には、多くの売上があったそうである。会場スタッフの方々もよく協力してくださった。皆さんのご協力で朗読会は成り立っている。

 打上げは、近くのイタリア・レストランで行なった。出演者が順番に感想などを発言してくれたが、その内容もそれぞれ面白かった。こういう場での発言を聴くと、皆さんがそれぞれ一所懸命に朗読に取り組んでいることを改めて強く感じる。たまにある失敗なども、和気藹々とした雰囲気の中で披露されると、良き想い出と化していく。




朗読漫画『花もて語れ』単行本(第9集)発売

〔発行日〕戦後68年(2013年)8月30日(金)

〔出版社〕小学館

〔目 次〕

 第61話 皿(1)
 第62話 大漁
 第63話 皿(2)
 第64話 皿(3)
 第65話 皿(4)
 第66話 皿(5)
 第67話 皿(6)
 第68話 皿(7)
 第69話 皿(8)
 第70話 皿(9)
 第71話 皿(10)

〔作 者〕 片山ユキヲ

〔朗読協力・朗読原案〕東百道(日本朗読館)

〔カバー・デザイン〕黒木香+ベイブリッジ・スタジオ

〔単行本編集責任〕高島雅

〔定 価〕 630円

《館長のコメント》

 この第9集に取り上げられた朗読作品は火野葦平原作「皿」である。また、その朗読は漫画の登場人物5人による「群読」ということになっている。もともと「群読」という言葉の意味は曖昧である。1作品を複数の人が朗読することを全て「群読」と言っている場合もある。私に言わせると今回のは「ドラマリーディング」である。

 片山ユキヲさん(漫画家)と高島雅さん(担当編集者)は、朗読漫画『花もて語れ』の登場人物に是非一度この「群読」をやらせたかったようである。この「皿」という作品は、昨年6月の第5回「東百道の朗読館」で私が朗読したものだが、リハーサルを取材した高島さんが大変この作品を気に入り、今回の作品候補に推したのである。

 私が「群読」はもちろん、このような「ドラマリーディング」も好かないことを気にしたのだろうか、片山さんと高島さんは普通の「ドラマリーディング」ではなく、大変おもしろいアイデアを考案してきた。それが、この第9集で展開された「地の文」の中の《視点の転換》を意識して、それによって朗読の配役を決めるやり方である。

 従来の「ドラマリーディング」は、登場人物の「セリフ」しかない文学作品(戯曲など)を採用することが多かった。普通の文学作品の場合には「地の文」を朗読する人を別に割り当てる、というやり方がほとんどだった。その「地の文」の中に《視点の転換》があること、登場人物の視点で表現する箇所があるなどとは考えなかった。

 ところが、片山さんと高島さんは、私がレクチャーした「地の文」の中の《視点の転換》に、最初から深い関心をもっていた。朗読漫画『花もて語れ』の朗読表現における「地の文」を、初めからA〜Fの視点ごとに文字フォントを割り当てて表現し分けていた。それが、今回の「ドラマリーディング」のアイデアに結実したのである。

 こういう「ドラマリーディング」は、恐らく、日本の従来の朗読者が誰も考えもしなかった、初めてのやり方だと思う。しかし、そのやり方が、今回の「皿」の朗読シーンに、非常に効果的な厚みと面白さをもたらしていた。また、漫画の物語の展開にも大変に良くマッチしていた。朗読的にも、物語的にも、グッド・アイデアであった。

 インターネットで検索した、今回の朗読漫画『花もて語れ』第9集に関する感想文においては、朗読シーンにおける主人公・佐倉ハナの顔の表情が主に注目されているようであった。今回の「ドラマリーディング」に関するアイデアの斬新さに触れたものは、管見の範囲ではほとんどなかった。せめて、朗読者はこの点に注目して欲しい。

 もっとも、一般的な朗読者においては「地の文」における《視点の転換》という問題すら、必ずしも十分には理解されていないと思う。人間の言語表現における「視点の転換」の最もシンプルな説明の仕方としては、自己中な人間に対してなされる「もっと相手の気持になって考えろ!」という注意(叱責)がある。正に拳拳服膺すべし!

 とにかく、今回の朗読漫画『花もて語れ』第9集で示された「ドラマリーディング」のやり方は、実に画期的なアイデアであった。もともと「群読」や「ドラマリーディング」をあまり好かないこの私にさえ、このような「ドラマリーディング」ならやっても良いかな、と思わず考えさせてしまうような、グッド・アイデアであった。




朗読発表会『ユタとふしぎな仲間たち』
   〜〜東北地方の座敷わらしの物語〜〜
       〜朗読ステップ5修了記念〜

〔日時〕戦後68年(2013年)7月31日(水) 
      開場13時00分 開演13時30分

〔会場〕習志野市市民会館

〔演目〕三浦哲郎原作『ユタとふしぎな仲間たち』

〔構成〕

 

第1部(前半の部)
    <休 憩>
 第2部(後半の部)

〔出演〕
 石津谷法子、飯田三美、下家美樹子、大嶋京、千名和子、鈴木邦子、央康子、西山洋子、遠藤昌子、糸久初江、土田和子(朗読順/習志野朗読サークル「茜」の会員)

〔企画・朗読指導・演出〕 東 百道

〔主催〕習志野朗読サークル「茜」

〔参加〕入場無料(全席自由)

《館長のコメント》

 会場の習志野市市民会館は客席数が364席(固定席)であるが、来場者数は200人を越していたようである。364席の客席に200人以上が座ると、会場はかなり盛況の感じになる。暑い中を、これだけの方々が聴きに来て下さったのは、本当にありがたいことであった。会員の皆さんも、今回は、かなり真剣に宣伝に励んでいた。

 出演者の朗読は、その絶対的なレベルにおいてはまだ1期の朗読ステップ5ということで、良くも悪くもそれなりの表現であった。しかし、これまでの会員の朗読の経緯を知っている私からすると、これまででもっとも良い朗読をしていたように感じた。来場者の皆さんも、昨年より一段と上達していたことは、認めていただけたと思う。

 来場者の中には、何人か子供も混じっており、最後まで熱心に聴いていてくれた。また、ある障害福祉施設に通っている青年が、最前列で喰い入るように聴いていた姿が、出演者の眼にもとまったという。終演後、その青年は「茜」の代表に、是非、自分の通っている障害福祉施設の利用者全員に聴かせたい、という希望を述べていた。

 打上げ会の時にも、そのことが話題となった。今後「茜」の代表が、その障害福祉施設の園長さんに事情を説明し、できるだけその青年の希望を叶える方向で話しをもっていく、ということで全会員の賛同を得ていた。私は、そのように大変に有意義であり、朗読としても最も難しい上演の場をいただけるなら、素晴らしいことだと思う。

 しかし、やるからには、その障害福祉施設と良く相談しながらキチンとした企画を立て、上演演目も慎重に選び、そして、十分に練習を重ねて臨まなければならない。逆に、そういう朗読上演に真剣に取り組むならば、自分たちの朗読を上達させるためにも、最上の手段に転化できる絶好のチャンスにもなる。是非、実現して欲しい。




ふなばし東老朗読会(第13回)

〔日時〕戦後68年(2013年)7月25日(木)
     開場13時00分 開演13時30分

〔会場〕船橋市東老人福祉センター・図書室

〔プログラム〕

「野ばら」小川未明原作        飯野由貴子
「濃紺」(幸田文原作)         久保田和子
「忠五郎のはなし」小泉八雲原作  吉永裕恵子

〔主催〕船橋市東老人福祉センター

〔参加〕入場無料(定員20名)

《館長のコメント》

 観客は、一般の来場者が9人、船橋朗読サークル「はなみずき」の会員が8人(そのうち「ふなばし東老朗読会」の担当役員が3人)の、計17人であったという。この催しは、毎奇数月の第4木曜日に開催されるので、私は朗読レッスンと重なって出席できない。そこで、毎回、担当役員から開催の模様を報告していただいている。

 この「ふなばし東老朗読会」は、単なる朗読会ではない。文学作品の朗読と共に、その文学作品とその朗読に関して、観客と朗読者の間で意見交換や感想を語り合う。いわば、読書講習会のような側面ももっているのである。今回も、3人の朗読者が作品についての解説や原作者についての解説を行ない、いろいろな意見交換も行なったようだ。

 後日、その時の模様を録音した「ふなばし東老朗読会」の担当役員から録音CDをいただいた。その録音CDを聴いたが、出演した3人の朗読者の朗読は、それぞれとても素晴らしかった。私が指導する朗読サークルの会員が、このように素晴らしい朗読を外部の朗読会で上演してくれることは、私には本当に心嬉しいことなのである。




「小さな朗読館 in ソルシエール」

〔日時〕戦後68年(2013年)7月06日(土) 
     開場14時00分 開演14時30分

〔会場〕カフェ&ギャルリ「ソルシエール」
    【住所】船橋市三山7−12−8
    【電話】047−476−0627

〔出演〕 東 百道(ひがし・ももじ)

〔プログラム〕

 トーク「朗読の魅力について」
 朗読「なわばり」(三浦哲郎原作)
          <休 憩>
 朗読「高瀬舟」(森鴎外原作)

〔会費〕1500円(コーヒー・お菓子つき)

〔主催〕カフェ&ギャルリ「ソルシエール」

《館長のコメント》

 お客さまは、ほとんどが常連客であり、予約制にもしてあったので、主催者の安藤しげ子さんはその総てをリスト・アップしていた。そして、全員が来店したのを確認してから、開演の挨拶を行なった。若干、遅れて来るお客さまもあったので、実際に開演したのは、当初の予定より10分ほど後の14時10分くらいであった。

 最後の「高瀬舟」の朗読が終わったのが16時頃でほぼ予定通りであった。その後で、安藤しげ子さんの司会により、お客さまからの感想や意見を聴く時間が始まった。これが何と1時間以上も続いたのである。お客さまが次々にマイクを手に取り、感動した、引き込まれた、などという感想を温かく、かつ、真剣に述べてくれた。

 特に印象的だったのは、成田市(茨城県から最近移転)から見えたお客さまの発言だった。この方は常連客ではない。インターネットでこの朗読会を知り、私の朗読を聴くために初めてこのお店を訪れたという。約10年前に私の存在を知り、このブログや朗読漫画『花もて語れ』を愛読し、今回、私の朗読を聴きに来たという。

 ご自分でも読み聴かせをやっており、いろいろな朗読指導者のレッスンも受けたという。それらの朗読指導者は、文学作品のイメージなどは2の次で、もっぱらアクセントや発声やイントネーションなどについて重箱の隅をつっつくような指導に終始していたという。それが苦痛でもあり、面白くもなく、どこも長続きしなかった。

 私の著作とブログ、朗読漫画『花もて語れ』を読んで、とても納得がいったので、どうしても私の朗読を実際に聴いてみたくて、遠路、駈けつけたという。そして、私の朗読を聴いて、やはり朗読は自分の言葉で「語りかける語り口」でやるのが最も良いのだと心にストンと落ち、従来の朗読に関するモヤモヤが総てスッキリしたという。

 来場者の中に、八千代朗読サークル「新・みちの会」の会員が2名いた。この2名は、もともとの「ソルシエール」の常連客である。そのうちの1名は、私と安藤しげ子さんの仲立ちをしてくれた人でもある。この会員は、お客さまからの感想や意見を聴く時間にも、今回の催しの開催にいたる経緯などを、来場者に説明してくれた。

 最後に、お店のスタッフやチラシを作ってくれた山入端径さん(安藤さんのお嬢さん)も次々に感想を述べてくれた。このお店のスタッフは、いわゆる従業員ではない。お店を運営していくための、いわば同志のような存在である。そのせいか、経営者・安藤しげ子さんとお店のスタッフの間に、温かい一体感があるように感じられた。

 お客さまからの感想や意見の中には、今回の「小さな朗読館 in ソルシエール」を今後も続けて欲しい、という要望もあった。こういう朗読会を初めて主催した安藤しげ子さんは、準備の段階から、お客さまの反応を気にしていたが、実際のこういう反応を聴いて安心すると共に、次回を開催する意欲も湧いて来たらしい。

 私も、こういう文字通りの「小さな朗読館」は大好きだから、要請があれば喜んで出演するるつもりである。ところで、私が朗読指導している朗読サークルには、どこに出しても恥ずかしくない朗読をする会員が何人もいる。そういう会員たちに、こういう朗読会に出演する機会を設けていきたいと、私は常に考えていた。

 この「小さな朗読館 in ソルシエール」も、毎年1〜2回定期的に開催してもらって、そういう会員1〜2名を、毎回、ゲスト出演させてもらえると嬉しい。そういう提案をした。安藤しげ子さんも、前向きに検討してみるということであった。今後も、あちこちで今回のような「小さな朗読館」が立ち上がることを期待したい。






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