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館長の朗読日記1445/朗読漫画『花もて語れ』の第107話

館長の朗読日記1445  (戦後69年06月24日 新規)



○朗読漫画『花もて語れ』の第107話

 昨日(6月23日)小学館から『週刊スピリッツ』2014年30号が届いた。本号は朗読漫画『花もて語れ』の第107話「蜜柑⑤」の掲載である。この第107話も主人公・佐倉ハナによる芥川龍之介原作「蜜柑」のステージ朗読が描かれている。今回は田舎者の小娘が汽車の窓から蜜柑を投げる最大の山場が描かれている。

 この最大の山場では、きわめて大胆な「視点の転換」の模様がはっきりと描写されている。汽車の窓から投げられたはずの蜜柑が「汽車を見送った子供たちの上へばらばらと空から降ってきた」と書かれている。つまり、書いている芥川龍之介の視点が、瞬間に「子供たち」と同じ位置に転換されていることが明確に示されている。

 そして、その小娘の行動を目撃した芥川龍之介が「刹那に一切を了解した」ところの内容を、一気に漫画として描いている。私が、この「蜜柑」のレクチャーで解説した内容とイメージが、実際に目に見える画面として描かれると、この「蜜柑」という短篇の作品世界がいかに迫力と感動に満ちているかが、視覚的に明確になる。





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