館長の朗読日記1453/朗読漫画『花もて語れ』の第12集が発売された
館長の朗読日記1453 (戦後69年07月05日 新規)
○朗読漫画『花もて語れ』の第12集が発売された(1)
6月30日に朗読漫画『花もて語れ』の第12集が発売された。この第12集に取り上げられた朗読作品は、夢野久作原作「瓶詰地獄」である。この「瓶詰地獄」を、主人公・佐倉ハナの朗読の先生・藤色きなりの親友・五十土園子が朗読する。朗読コンクールの舞台を活用し、佐倉ハナと藤色きなりに向けたメッセージを発する。
朗読の理論的な面では、朗読ステップ5〜6を分かりやすく説明するために、第11集の坂口安吾原作「風博士」と第12集の夢野久作原作「瓶詰地獄」という正に異色の文学作品を、片山ユキヲさん(漫画家)と高島雅さん(担当編集者)は朗読コンクール1日目の「課題作品審査」の課題作品として、わざわざ選んだ面がある。
これらの異色の文学作品の朗読が朗読漫画『花もて語れ』の読者にどう受け取られるか、私はいささか心配であった。しかし、インターネットに書き込まれた反応を見る限り、かなり前向きに受け入れられたようである。それどころか、一部には熱狂的に歓迎された気配さえ伺える。この2作品は意外に知られていたようである。
○朗読漫画『花もて語れ』の第12集が発売された(2)
朗読漫画『花もて語れ』の読者には、文学的なレベルあるいは素養が高いのか、または、かなり変わり者が多いのか。今時の若者の実情に疎い私には、そこのところは分からない。朗読の理論的な面では、朗読ステップ6を分かりやすく説明するために、4つの手紙文から構成されている「瓶詰地獄」を採用したのは達見であった。
また、この第12集では、ステップ6における自分の朗読の聴き方には2通りあることも、キチンと記されている。1つは「朗読に精通した玄人的な聴き方」。2つは「朗読に詳しくない一般的なお客さんの聴き方」。そして、2つ目の聴き方が「完全にできる朗読者はそうはいない」ということにまでステップ6を展開している。
昨年から今年に、この事実を実際に再確認した想いがある。ご当人自身の朗読の聴き方ができないばかりか、他人の朗読の聴き方もロクにできないために、他人の朗読について的外れな感想(悪口)や論難を公言する朗読者に遭遇したのである。ステップ6のむずかしさの実例を提供してくれたと思えば必ずしも無意味ではないか。
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