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館長の朗読日記1508/「佐藤久成 ヴァイオリン・リサイタル」を聴きに行った

館長の朗読日記1508  (戦後69年09月24日 新規)



○「佐藤久成 ヴァイオリン・リサイタル」を聴きに行った(1)

 昨日(9月23日)に「佐藤久成 ヴァイオリン・リサイタル」(ピアノ小田裕之)を聴きに行った。会場は「かつしかシンフォニーヒルズアイリスホール」で、開演は14時00分であった。クラシック音楽好きの長男が行くというので、急きょ同行することにした。佐藤久成のヴァイオリン演奏を聴くのは、これが3回目である。

 佐藤久成は、音楽評論家の宇野功芳が大絶賛しているヴァイオリニストで、自ら佐藤久成のリサイタルを「宇野功芳企画」としてプロデュースするほど力を入れている。たしかに、今回を含めて3回聴いた佐藤久成のヴァイオリン演奏は、他のヴァイオリニストの演奏が平板に感じられるほど、独創的で、いわゆる聴かせるのである。

 朗読でいえば、文学作品を深く解読して朗読者独自の認識イメージをつくり、それを自分独自の表現イメージとしてもつくり上げ、その表現イメージに基づいて自分の言葉で観客に語りかけるように朗読表現していく。佐藤久成は、そういう音楽演奏ができている。朗読で言う《間とメリハリ》も、十分に効いており、観客を惹き込む。



○「佐藤久成 ヴァイオリン・リサイタル」を聴きに行った(2)

 その意味で、私が聴いた限り、ピアニストのブーニンと同類の演奏家である。私はもともとクラシック音楽の門外漢だから、佐藤久成が日本のクラシック音楽のファンの間で有名かどうか知らない。会場の「かつしかシンフォニーヒルズアイリスホール」は客席数が298席。今回の観客は7割(?)であった。この入りはどうなんだろう。

 私個人としては、当日券が余裕で購入できたし、演奏中も左右の観客を気にすることなくユッタリとした雰囲気で聴くことができて、大満足であった。しかし、こういう名演はもっと大勢の音楽ファンに聴いてもらいたい気もする。佐藤久成自身は、観客が満席でなくとも、入魂の演奏をしたと思うが、あまりにももったいない気がする。

 曲目はネドバル「ヴァイオリン・ソナタ ロ短調」、ライネッケ「ヴァイオリン・ソナタ ホ短調」、サラサーテ「スパニッシュ・ダンス第8番」、ボーム「カヴァティーナ」、アウリン「フモレスケ」、グレチャニノフ「瞑想曲」、スタトコフスキ「クラコヴィアク」、ディーク「エヴォカシオン」、ヴィエニアフスキ「スケルツォ・タランテラ」、ラヴェル「ツィガーヌ」であった。



○「佐藤久成 ヴァイオリン・リサイタル」を聴きに行った(3)

 今回は会場ロビーで即売していたCD『HISAYA魔界のヴァイオリン』を購入した。このCDの付録の解説の冒頭と末尾に宇野功芳は次のように記している。「すごいCDが出た。宇野功芳企画と銘打たれているので、自画自賛と思われるかも知れないが、演奏者は佐藤久成と鳥羽泰子だ。ぼくはただ彼らを選んだだけである(続)

(続)セッション録音に通い、モニター・ルームや無人の客席で聴いたときより、なお感動した。それは録音の勝利でもある」「ぼくは訳知り顔の若年寄や、芸術の敵である常識を身にまとった演奏家が一番嫌いなのだ。この破格な、魔界に入る寸前までに達したHISAYAに、一分の隙もなくつけていく鳥羽泰子の音楽性に大拍手!」

 会場で配布されたチラシによると、12月23日に東京都杉並区のカン芸館で定員50名の「佐藤久成/ヴァイオリン・コンサート」が開催されるという。数年前に初めて彼の演奏を聴いたのと同じスタイルの催しだ。チケット代3000円で、彼の演奏をわずか50人の観客と共に間近に聴ける贅沢な演奏会だ。さっそく電話で予約した。

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