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館長の朗読指導メモ 74/朗読漫画『花もて語れ』に対する文学関係者の評価(2)

館長の朗読指導メモ 74   (戦後69年11月04日)



朗読漫画『花もて語れ』に対する文学関係者の評価(2)

〜児童文学評論家・赤木かん子さんの書評〜

【出所】「赤木かん子今日の一冊」(2014年05月13日より「赤木かん子今日の一冊」は「児童文学評論家/赤木かん子のオフィシャルウェブサイト」内からのリンクに変更)


《館長の引用前コメント》

 「館長の朗読指導メモ 73」のコメントにも記したが、拙著『朗読の理論』『宮澤賢治の視点と心象』はもとより朗読漫画『花もて語れ』に対しても、文学関係者からの反応はほとんどなかった。ただ、児童文学評論家・赤木かん子さんだけは、朗読漫画『花もて語れ』の単行本が発行された直後から、一貫して高く評価してくれた。

 今回は、朗読漫画『花もて語れ』に対する赤木かん子さんの書評(寸評)をすべてまとめて引用する。赤木かん子さんの書評(寸評)は、当初は「赤木かん子今日の一冊」に直接掲出されていたが、現在は「児童文学評論家/赤木かん子のオフィシャルウェブサイト」内からのリンクになっている。赤木かん子さんの眼力は鋭く、深い。

 特に、第11巻と第13巻の書評(寸評)には、私の方もいささか驚かされた。朗読漫画『花もて語れ』の創作意図を、ここまで鋭く、深く、的確に読みとれる人間が今の日本に存在したか、という驚きである。同時に、朗読を含めた日本の国語教育全般の欠陥を、ここまで的確に認識できている人間が存在したか、という驚きでもある。


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『花もて語れ』1(BIG SPIRITS COMICS SPECIAL)/2011年10月04日

片山ユキヲ

これはたぶん、まんが初!の、朗読まんがである。
一巻二巻の、主な題材は、みんなが苦労している賢治の「やまなし」。
音読するということは解釈&表現力だ
解釈ができたからといってそれを伝える技術がなければ伝わりはしないが解釈ができなければ表現もへったくれもないのである
正直いって、ちょっとボイスをかじったので、このヒロインが、こんなふうに表現できるか、というと、難しいんじゃないかな、とも思うが「やまなし」の、この解釈は読んでおく価値はある!
てか、ストーリーテリング、絵本読み、学校の教師には絶対に読んで欲しい!
少なくとも、朗読とはなにか、はおぼろげながらだがわかり、朗読が好きになるはずだ。




『花もて語れ』3(ビッグ コミックス〔スペシャル〕)/2011年11月14日

片山ユキヲ(著)、東 百道(著)

「花もて語れ」三巻出ました。
今回はなんと、花咲き山の解釈です。
私はこの話自体は好きですが、この話を好きな人、のなかで、他人に自己犠牲を強いる人たちが嫌いなので、危うい話だ、と思います。
ずーっともやもやしてた人は読んでみるといいよ。

定価:620- コミック:192ページ 出版社:小学館 サイズ:18x12.6x1.8cm




『花もて語れ』4(ビッグ コミックス) /2012年06月14日

片山ユキヲ(著)、東 百道 (著)

朗読まんが「花もて語れ」四巻は、
芥川龍之介の「トロッコ」の読解です。今回も絶好調。
にしても、昔の文章はいいねえ。
底が浅くなくて。

出版社:小学館 商品の寸法:17.8x12.8x3.6cm コミック:196ページ




『花もて語れ』7 (ビッグ コミックス〔スペシャル〕) /2013年03月22日

片山ユキヲ(著)、東 百道(著)

朗読漫画「花もて語れ」七巻、出ました!
テーマは賢治の「おきなぐさ」です。

コミック: 195ページ
出版社: 小学館
サイズ:18x12.8x2cm



『花もて語れ』8 (ビッグ コミックス〔スペシャル〕) /2013年07月02日

片山ユキヲ(著)、東 百道(著)

出ました!
朗読マンガ「花もて語れ」の8巻です。
7巻の「おきなぐさ」に続く「注文の多い料理店」の賢治特集。
へ〜、これって、こう読み解くのかあ〜、というところがいっぱいあって、
図書館員、教師必読マンガです。

コミック:203ページ 出版社:小学館 サイズ:17.8x12.8x2.2cm




『花もて語れ』9(BIG SPIRITS COMICS SPECIAL)/2013年12月27日

片山ユキヲ(著)、東 百道(著)

朗読がテーマのコミック「花もて語れ」の9巻は、火野葦平の「かっぱの皿」がメインである。
また、有名だけど、マニアックなもの、持ってきたなあ、である。
いま本出てないだろうし。
公共図書館で、全集(確かあったはず)持ってるとこは、テーブルに見せびらかしとけば誰か借りてくよ。
もちろん、読み聞かせやってるよ〜な人は、必読ね!
皿は、子どもには読めないけどさ。

コミック:205ページ
出版社:小学館
サイズ:17.8x12.8x1.8cm




『花もて語れ』11(BIG SPIRITS COMICS SPECIAL)/2014年03月12日

片山ユキヲ、 東 百道

ようやく
朗読とはなにか?

第5のステップ
第6のステップ
とはなにか?
が明かされます。
朗読はストーリーテリングとも黙読とも演劇とも違う独特の世界ですあんなに小学校で音読音読いってるのに音読がなにかどうやってやるのかなんにもいわれない討議されない
日本の学校っていうのは
おかしなとこです

知りたいかたはどうぞお読みください

コミック:189ページ
出版社:小学館
サイズ:18.2 x 12.8 x 1 cm



『花もて語れ』12/2014年07月23日

著:片山ユキヲ
著:東 百道

「花もて語れ」12巻が出ました!
謎だった朗読ステップ6の秘密があかされます
次巻、9月にでる(早い!)13巻で完結!
だそうよ。
読み聞かせやる人は、必読!

コミック: 187ページ
出版社: 小学館
サイズ:17.6 x 12.8 x 1.8 cm




『花もて語れ』13/2014年10月22日

著:片山 ユキヲ、東 百道

出ました!
朗読がテーマのつまりは読解とはなにかを解説してくれるマンガなわけですが
「花もて語れ」13巻!
堂々の大団円です。
11巻12巻と、坂口安吾やら夢野久作が続き、超ハードでしたが(読解的に)最後に芥川の「蜜柑」もってきました。
えっ?
でしたが、
なるほど!
になりました。
くーっ、うまいっす!

全国の国語の教師は読むべきです
てか
これができないといけないわけです
水に浮けない人を泳げるようにできるメソッドがあるように
文章を読解できるメソッドがあるのだということですらたいていの人には驚きでしょう
なぜなら学校で
そんなことはやったことがないからです

ようやく
読解についていちいち説明しないでもこれ読んでといえるものが生まれました(いや、解説書、あるんだけど、素人には読めないのよね)。
作者に心から、ありがとう!をーー。
助かったわぁ。
本当にありがとうございました。

コミック: 191ページ
出版社: 小学館
サイズ: 18.2 x 12.6 x 2.2 cm


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《館長の引用後コメント》

 赤木かん子さんは、朗読漫画『花もて語れ』第11巻の書評(寸評)の中で「朗読はストーリーテリングとも黙読とも演劇とも違う独特の世界ですあんなに小学校で音読音読いってるのに音読がなにかどうやってやるのかなんにもいわれない討議されない日本の学校っていうのはおかしなとこです」と明記している。

 その上で、音読とは何かを「知りたいかたはどうぞお読みください」というように、朗読漫画『花もて語れ』第11巻を強く推奨してくれている。第11巻の中で説明し、展開した「第5のステップ」(= 朗読ステップ5)が、朗読の本質を明らかにしたものだということを、赤木かん子さんは的確に読み取ってくれたからであろう。

 さらに第13巻の書評で「全国の国語の教師は読むべきですてかこれができないといけないわけです水に浮けない人を泳げるようにできるメソッドがあるように文章を読解できるメソッドがあるのだということですらたいていの人には驚きでしょうなぜなら学校でそんなことはやったことがないからです」と記している。

 この部分は、朗読漫画『花もて語れ』全13巻に対する総体的な書評であろうが、私が「朗読協力&朗読原案」者として参画した意図の一つを「文章を読解できるメソッド」を提起したというように、赤木かん子さんが非常に的確に受けとめてくれたことに対して、私は大変に驚くとともに、非常に嬉しかった。まさに、その通りなのだ。

 そればかりか、日本の国語教育の大きな問題点として、実に端的に「なぜなら学校でそんなことはやったことがないからです」と言い切っていることには、本当に感服した。その上で、赤木かん子さんは「全国の国語の教師は読むべきですてかこれができないといけないわけです」というように、非常に強く本書を推奨してくれた。

 さらに「ようやく読解についていちいち説明しないでもこれ読んでといえるものが生まれましたいや解説書あるんだけど素人には読めないのよね)。作者に心からありがとうーー。助かったわぁ本当にありがとうございました」と、お礼の言葉まで添えてくれた。いや、感謝すべきなのは、こちらの方である。

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コメント

花もて語れ 珍しい作品ですね。日本語を正
面からとらえた良いものと思います。
 満里子が引きこもっているのは、絵里子の
死という喪失体験が、「やりたいもの」とい
うキーワードでフラッシュバックしてしまっ
たのですね。臨床心理あるいはカウンセリン
グの世界から見るとそうみえます。話を変え
て、村に魔物が出て困っていたとする。ケー
ス1 魔物退治屋がきて、退治に成功したら
金をくれ。で、退治。金を貰った退治屋は、
去ってゆく。村人の心には何も残らない。
ケース2勇者が来て、魔物退治して、黙っ
て去っていった、村人は感動して銅像をた
てた。それでおしまい。ケース3勇者が魔
物を封印した。根本問題は解決していない。しかも勇者は、村に残ってしまった。勇者
は村人との付き合いが難しくなる。村人か
らは、「勇者」という視線で見られる。勇
者自分はダメ人間(魔物封印以外)と思う。

ハナと満里子の関係はケース3にあたり、
満里子がハナを見る目は単なる友人ではな
く、閉ざしている心を、朗読という手法で
こじ開けてしまった、自分でもできないことをやってしまった達人と映っているだろう。この先、万一、ハナと満里子の関係が崩壊したら、満里子は再びフラッシュバックを起
こしかねないし、最悪自殺の恐れもある。
ハナ(判っている、きなり先生、アカネさん、を含む(多分朽葉さんは大丈夫))は
上手に満里子と距離を置いていく必要があ
るのでは? と邪推してみた。

投稿: 宗範 | 2016年6月11日 (土) 11時15分

宗範さん

興味深いコメントをありがとうございました。

投稿: 館長 | 2016年6月12日 (日) 09時25分

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