館長の朗読日記1560/船橋「はなみずき」と習志野「茜」の朗読レッスン
館長の朗読日記1560 (戦後69年12月05日 新規)
○船橋朗読サークル「はなみずき」の朗読レッスン(1)
昨日(12月04日)の15時00分から船橋朗読サークル「はなみずき」の朗読レッスンを行なった。今回は第2期・朗読ステップ3の14回目。前回から来年4月開催の朗読発表会『月の光』に向けた台本・井上靖原作『月の光』のレッスンに入っている。今回はその第2回目、後半部分(第2部)の初めてのレッスンである。
この『月の光』は、映画『わが母の記』の原作になった作品である。いわゆる認知症(?)になった老母のことをテーマにしているから、切った張ったという意味での派手な山場もなければドラマ性もない。そういう内容のものを2時間あまりも朗読だけで観客を引きつけ続けていくのはそう簡単ではない。それなりの工夫が要る。
それなりの工夫といっても、別に派手な舞台仕掛けをするという訳ではない。確かに、この作品は切った張ったという意味での派手な山場もなければドラマ性もない。しかし、この作品をよく読み込めば、心情的な、あるいは、場面イメージ的なドラマ性は、十分すぎるほど詰まっている。それを、どう認識し、表現するかである。
○船橋朗読サークル「はなみずき」の朗読レッスン(2)
この、心情的な、あるいは、場面イメージ的なドラマ性を認識することがなかなかむずかしい。しかし、その点は、私が解説することによって、ある程度は補える。それに対して、その、心情的な、あるいは、場面イメージ的なドラマ性を表現することは、かなりむずかしい。そして、それを私の演出で補うにはかなり限界がある。
ありていに言えば、会員の皆さんの朗読的な表現力が問われてくる訳である。もちろん私の指導力や演出力も問われてくる。しかし、挑戦し甲斐のある作品には違いない。これから来年4月までの約半年弱、頑張って仕上げていきたいと考えている。一つだけ利点がある。それは、作品世界が決して他人事ではないという点である。
最近の進境が著しいある会員が、あたかも自分事(わがこと)のように心情のこもった朗読をしてみせてくれた。私は、何か身近に似たような体験をしたことがあるのか、と失礼ながら思わず訊いてしまった。すると、その会員は、過去のある時期に6年間、これと全く同じことを経験した、という話しをしてくれた。大変なことである。
○習志野朗読サークル「茜」の朗読レッスン(1)
昨日(12月04日)の18時00分から、習志野朗読サークル「茜」のレッスンを行なった。今回は第2期・朗読ステップ1の8回目。今回はレッスン台本・向田邦子原作「父の詫び状」の2回目のレッスンである。前回、この「父の詫び状」を渡辺美佐子が朗読していること、その朗読を聴いて感銘を受けたことを話した。
会員の1人が、さっそくその渡辺美佐子の朗読CDを聴いたと報告した。その会員は、確かに感心したけれども・・・、という言い方で必ずしも全面的に感心したわけではないという気持ちを表現してくれた。たしか私が渡辺美佐子のこの朗読を聴いたのは、朗読を初めて2年くらいのときだったから、そうかも知れないと思った。
いつかもう一度、あの渡辺美佐子の「父の詫び状」の朗読を聴き直してみようと思っている。少なくとも、私の印象に残っている渡辺美佐子の朗読は素晴らしかった。実に「自然な語り口」であり、その作品世界がクッキリと聴き手の頭と心にイメージできるような朗読だった。私の「自然な語り口」の朗読の出発点の1つである。
○習志野朗読サークル「茜」の朗読レッスン(2)
さて、レッスンであるが、このサークルは、現在、第2期の朗読ステップ1である。この段階では、作品世界を十全に、できるだけ具体的にイメージすることにもっとも重点を置いている。また、それと併行して「語りかける語り口」の朗読表現を理解し、修得することにも重点を置いている。その両者の関連についての理解にも。
その両者が関連するもっとも基本的な部分は、朗読するときに強調すべき点を的確に十全に強調して表現するという点に求めることができる。作品世界をどれだけイメージできているかが、もっとも端的に表われるのは、文字言語のどこを強調するかという点にである。同時に「語りかける語り口」の適否もそこに端的に表われる。
朗読サークルの会員数はどのくらいが最適だろうか。私の経験では15人プラス&マイナス3人、すなわち12人〜18人である。習志野朗読サークル「茜」は現在10人である。市報などで会員募集をしているが、今のところあまり効果がない。いずれ時期を見て、朗読入門教室を開催し、会員の増加を図ろうかと考えている。
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