過去のイベント記録/戦後71年(西暦2016年)前期
過去のイベント記録/戦後71年(西暦2016年)前期
(戦後71年02月16日 新規)
(戦後71年03月09日 更新)
(戦後71年05月06日 更新)
(戦後71年05月21日 更新)
(戦後71年06月29日 更新)
【過去のカレンダー】
6月22日(水)第6回「小さな朗読〜感動をつくる朗読をめざして〜」 NEW!
/感動をつくる・日本朗読館「小さな朗読館」きららホール実行委員会主催
6月19日(日)第2回「小さな朗読館・ならしの」 NEW!
/習志野朗読サークル「茜」主催
6月17日(金)丸山さわやか学級・例会( “満天星” 朗読会) NEW!
/船橋市丸山公民館主催
6月05日(日)第12回「小さな朗読館・ちば」 NEW!
/千葉朗読サークル「風」主催
5月30日(月)命の大切さを学ぶ教室 NEW!
/木更津拓大紅陵高等学校 主催
/千葉県警犯罪被害者支援室 講師派遣
/千葉朗読サークル「風」 朗読協力
5月26日(木)ふなばし東老朗読会(第29回) NEW!
/船橋市東老人福祉センター主催
5月17日(火)品川朗読サークル「あやの会」朗読発表会『シューシャインボーイ』
/品川朗読サークル「あやの会」主催
4月27日(水)船橋朗読サークル「はなみずき」朗読発表会『東慶寺花だより』
/船橋朗読サークル「はなみずき」主催
4月11日(月)第2回「朗読と音楽の刻(とき)・虹」
/「朗読と音楽の刻・虹」主催
3月29日(火)第15回「品川朗読交流会」
/品川「あやの会」他2グループ共催
3月10日(木)ふなばし東老朗読会(第28回)
/船橋市東老人福祉センター主催
2月29日(月)第11回「小さな朗読館・ちば」
/千葉朗読サークル「わかば」主催
2月24日(水)第5回「小さな朗読〜感動をつくる朗読をめざして〜」
/感動をつくる・日本朗読館「小さな朗読館」きららホール実行委員会主催
2月21日(日)第1回「小さな朗読館・ならしの」
/習志野朗読サークル「茜」主催
1月28日(木)ふなばし東老朗読会(第27回)
/船橋市東老人福祉センター主催
【くわしい内容】
第6回「小さな朗読〜感動をつくる朗読をめざして〜」 NEW!
〔日時〕戦後71年(西暦2016年)6月22日(水)
開場13時00分 開演13時30分
〔会場〕船橋市市民文化創造館(きららホール)
〔プログラム〕
1「梅咲きぬ」山本周五郎原作 片桐瑞枝
2「春の鳥」国木田独歩原作 金子可代子
3「虔十公園林」宮澤賢治原作 亀田和子
<休 憩>
4「飛鳥山」藤沢周平原作 吉永裕恵子
5「平八の汗」藤沢周平原作 東 百道
(『三屋清左衛門残日録』シリーズ・第6話)
〔司会進行〕 飯野由貴子
〔主宰・企画・構成〕 東 百道(ひがし・ももじ)
〔主催〕 感動をつくる・日本朗読館「小さな朗読館」きららホール実行委員会
〔参加〕 入場料1000円(会場受付/全席自由)
《館長のコメント》
観客数は約120人であった。前回は約90人と初めて100人の大台を下回った。今回は第1回の約130人の近くまで回復してきた。チケット販売数は約120枚だった。今回は招待券などの無料券を約10枚発行したから、チケットの総発行数は約130枚であった。チケットを持ちながら来場しなかった方が約10人いた。
今回、無料のチケットを発行した中には、視覚障害(車椅子)者1人とその付添い者2人の分、計3枚が入っている。今回の措置は電話で先方から申し込まれたことに基づいているが、今後も、視覚障害とその付添いの方々には同じように無料チケットを発行していく方針である。そういう方々にこそ聴いていただきたいと思う。
会場の船橋市民文化創造館(きららホール)は、きれいで、交通の便が良い。会場スタッフは充実しており、スキルも高い。特に舞台照明は、出演者の色々な注文に的確に対応してくれた。事務スタッフも含めて、応対も親切かつ丁寧である。こういう会場とスタッフは、千葉県内の公的施設ではめずらしい。大いに感謝している。
今回も、ゲスト出演者が所属している3サークル(品川「あやの会」は免除)から2人づつ、計6人が当日の運営スタッフとして応援に来てくれた。その応援の皆さんも、とても協力的に受付役(2人)や会場案内兼避難誘導役(4人)をこなしてくれた。マネージャー役の家内も私も、とてもありがたいことだと感謝している。
毎回、司会進行役をしてくれる飯野由貴子さんにも感謝している。司会進行役がキチンと仕切ってくれると、イベント全体が引き締まってくる。私はもちろん、他の4人のゲスト出演者も司会進行にずいぶん支えられた。また、今回から宣伝用チラシのデザインを新たに依頼した「あやの会」の志村葉子さんにも深く感謝している。
また、ゲスト出演してくれた4人の出演者に感謝したい。私は、舞台袖でモニターを通して聴いていたが、ゲスト出演者の1人1人がずいぶん上達したと感じた。もちろん、あるレベルになった会員に出演を依頼しているのだが、出演の準備過程でさらに一段と上達していた。ゲスト出演が、良い意味での刺激になったようである。
絶対的なレベルはまだまだの段階であると思うが、これまで10年前後も朗読レッスンをしてきた私にとっては、よくここまで上達したものだと感慨深いものがある。さらに、ゲスト出演を依頼した後の努力ぶり、一段の上達ぶりを知っている私には、この「小さな朗読館」を始めて良かったという想いもあって特に感慨深かった。
終演後のロビーで、高橋美江子さんから大変に興味深いお話しを伺った。高橋美江子さんは80歳代のご高齢だが、故・加藤道子さんの教えを受け継ぐ「結の会」のリーダーであり、また朗読会「朗読日和」の主要出演者として活躍されている。今でも、台本を見ずに空でかなり長い作品を語る「語り」を、舞台で実演されている。
その高橋美江子さんが、かつて有名な演劇俳優の講演を聴いたとき、その俳優が「セリフ表現における大切なポイントの1つは《息》である」という趣旨の話しをしたという。そして、今回の私の朗読には、その《息》が感じられたという。そのため、聴いていて気持ちが良かった、と褒めていただいた。実にうまい褒め方である。
この、演劇表現や朗読表現における《息》の問題は、私にもピンと来るものがあった。その《息》における主なポイントの1つは、言葉と言葉、文と文のつなぎ方にあるのだが、これを《息》の問題を含めてうまく実現するのはなかなかむずかしい。これは、私たちが現実の言語表現では実現している技だが、朗読ではむずかしい。
それにしても、こういう高度な問題を、終演後のロビーの短いやり取りの中で、簡潔かつ的確に表現される高橋美江子さんには、深く感心させられる。失礼ながら80歳代のご高齢とはとても思えない。拙著『朗読の理論』も読み、かつ、高い評価をいただいている。こういう方を間近にすると、私は叱咤激励された想いがする。
第2回「小さな朗読館・ならしの」 NEW!
〔日時〕戦後71年(西暦2016年)6月19日(日)
開場13時00分 開演13時30分
〔会場〕習志野市東習志野コミュニティセンター・2階和室
〔交通〕京成本線・実籾駅より徒歩8分
〔プログラム〕
1「雁の童子」宮澤賢治原作 伊東佐織、三浦邦子、山本時子
松本 恵、すわ麦穂、土田和子
2「もちもちの木」斎藤隆介原作 平野かほる
<休 憩>
3「なくなった人形」小川未明原作 今関研一郎
4「無口な手紙」向田邦子原作 下屋美樹子
5「知念安一」(『運命の人』から)山崎豊子原作 央 康子
〔企画・朗読指導・演出〕 東 百道
〔主催〕習志野朗読サークル「茜」
〔参加〕入場無料(全席自由)
《館長のコメント》
観客数は約60人(客席数70席)であった。私の気づいた限りでは、私が朗読指導している朗読サークルからの来場者は1人だけだった。大部分は、会員の知人友人および近隣の住民の皆さんであった。朗読の出来栄は、会員たちの現在の朗読レベルからいえば、もっとも良くできたと思う。それぞれが良く頑張ったと思う。
この会場は音響設備がプアなので、私の手持ちの音響装置を持ち込んで対応した。そのために午前中の直前リハーサルを少し念入りにやった。昼食時に私から、間が取れていないこと、最後の部分が唐突に読み終わる感じであることを注意した。間を十分に取るよう、最後の部分は例えばユックリ読むように、と指導したのである。
終演後、面白いことがあった。観客を見送っていると、一人の男性が近づいて来て「今回の朗読会の朗読は間が取れていなかったが、あなたは間を取ることを教えていないんですか!」といささか詰問する口調で話しかけてきた。私は「間の取り方は指導しているんですが、むずかしいとみえてなかなかできないんです」と応えた。
すると、おそらく私より高齢と思われるその男性は「間は朗読の基本じゃないですか。ちゃんと指導すれば簡単に直ぐ取れるはずです。あなたはチャンと指導していないんじゃないですか」と重ねて迫ってきた。その後、多少は《間》に関する問答をした。間は簡単に直ぐ取れるといったその男性は、演劇の経験者だそうである。
昼食時に、間が取れていないと注意した私としては、その男性の感想には、確かに同意できる点もあった。また「間は朗読の基本」という指摘もある程度は同意できる。しかし、その男性の「間は簡単に直ぐ取れる」という主張には全く同意することができなかった。逆にその主張から、その男性の間に関するレベルが推察できた。
丸山さわやか学級・例会( “満天星” 朗読会) NEW!
〔日時〕戦後71年(西暦2016年)6月17日(金)
9時30分〜11時30分
〔会場〕船橋市丸山公民館・講堂(2階)
〔プログラム〕
1 詩「夕方の30分」黒田三郎原作 小林正子
2「冬の青空」池波正太郎原作 大野栄子
3「美女ありき」田辺聖子原作(『田辺聖子の今昔物語』より) 成川洋子
<休 憩>
4 詩「最後だとわかっていたなら」ノーマ・コーネット・マレック原作 上田悦子
5「よだかの星」宮澤賢治原作 江本なつみ
6「金モクセイ」重松清原作 誉田信子
〔出演〕朗読くらぶ “満天星”
〔主催〕船橋市丸山公民館
〔参加〕丸山さわやか学級のメンバー
(丸山さわやか学級の例会であり、一般公開ではありません)
【注】朗読くらぶ “満天星”は八千代朗読サークル「新・みちの会」の元・現会員の有志が結成した朗読グループである。その朗読くらぶ “満天星”が昨秋開催した朗読会を聴きに来た船橋市丸山公民館の人が、このグループの朗読に感動し、今回の丸山さわやか学級・例会( “満天星” 朗読会)への出演を依頼してきたという
《館長のコメント》
一昨日(6月17日)に朗読くらぶ “満天星”の代表から電話があり、その日に開催した丸山さわやか学級・例会( “満天星” 朗読会)の模様の報告を受けた。朗読くらぶ “満天星”は、八千代朗読サークル「新・みちの会」の元・現会員の有志7人で結成の朗読グループである。毎秋定期的に船橋きららホールで朗読会を開催している。
昨秋、その朗読会を聴きに来た船橋市丸山公民館の関係者が、このグループの朗読に感動し、今回の丸山さわやか学級・例会への朗読出演を依頼してきた。丸山さわやか学級・例会は、船橋市丸山公民館の主催でほぼ毎月1回定期的に開催している、高齢者向けの生きがいづくりと仲間づくりのための学習会ということなのである。
朗読くらぶ “満天星”のメンバーは、自分たちの朗読会に来場した船橋市丸山公民館の関係者が、朗読を聴いて感動し、その上、こういう形で朗読を依頼されたことが非常に嬉しかったという。今秋に開催予定の自分たちの朗読会の練習は後回しにし、この丸山さわやか学級・例会( “満天星” 朗読会)の練習に専念したらしい。
その後、メンバーの1人が体調を崩し出演できなくなったため、急きょプログラムの1部を変更する必要が生じた。体調を崩したメンバーは、心情を込めた迫力のある朗読で、今回の朗読会で特に期待されていた1人だった。従って、今回の朗読会を期待どおりに成功させるために、なお一層、練習する必要が生じたようである。
今回の丸山さわやか学級・例会は約100人が集まったという。観客たちは、今回の “満天星” の朗読にとても感動してくれたようである。報告してきた朗読くらぶ “満天星”の代表はもちろん、出演者は大いに達成感に浸っているようであった。私も今回の丸山さわやか学級・例会( “満天星” 朗読会)の成功は非常に嬉しかった。
朗読くらぶ “満天星”の代表の話しによると、メンバーは、息つく暇も無く、今秋10月に予定している第5回の朗読会の準備にかからなければならない、という。今回の丸山さわやか学級・例会( “満天星” 朗読会)のために、朗読の練習だけでなく、すべての準備を後回しにした結果である。是非、無理をせず頑張って欲しい。
第12回「小さな朗読館・ちば」 NEW!
〔日時〕戦後71年(西暦2016年)6月05日(日)
開場13時00分 開演13時30分
〔会場〕千葉市生涯学習センター・メディアエッグ(地下)
〔プログラム〕
1「仇討三態(その1)〜惟念の場合〜」菊池寛原作 大島範子、森川雅子
松尾佐智世、細川美智子、村井とし子、助川由利、吉永裕恵子(朗読順)
2「もんがく」斎藤隆介原作 金附ひとみ
3「川べり」三浦哲郎原作 小田志津子
<休 憩>
4「吉原十二月(水無月は垂髪の上臈」松井今朝子原作 杉山佐智子
5「鱗雲」藤沢周平原作 藤田多恵子
6「虎」久米正雄原作 内嶋きみ江
7「よだかの星」宮澤賢治原作 吉田光子
8「桃太郎」芥川龍之介原作 内田升子
〔企画・朗読指導・演出〕 東 百道
〔主催〕千葉朗読サークル「風」
〔参加〕入場無料(予約整理券が必要/全席自由)
《館長のコメント》
私は9時30分に会場に着いたが、千葉朗読サークル「風」の会員たちはそれ以前に集合し、会場の設営や式次第の手順を確認していた。このサークルは、主体的に、ドシドシ準備を進めていく。遅れて着いた私は、サークルの主体的な準備に任せておけば良い。一連の準備を終えた後に、本番直前の最後のリハーサルを始める。
私が指導する朗読サークルは、第2期以降はいつでも会員の入会を認めている。そのために、どのサークルにも新人(レッスン歴1〜2年)の会員が数人はいる。朗読(発表)会のときには、その新人をどの位置に当てるか、どの作品を当てるかに頭をひねる。新人に妥当な出演の場を与え、全体のレベルを落とさないようにする。
しかし、今回の「小さな朗読館・ちば」を客席で聴いて、私は内心、驚いた。目立った穴が無かったからである。数人いた新人は、かなり高いレベルで朗読していた。その他の2期生のレベルはさらに上がっていた。ベテランの1期生も、体調に不安のある会員や、家族の介護に疲れているはずの会員も、皆、頑張った朗読だった。
1期生の会員の何人かは、すでに、どこに出しても恥ずかしくない朗読者になっている。要するに、今回の「小さな朗読館・ちば」は、全体的にかなり高いレベルのものになっていた。もちろん、まだまだの点も多々あった。私自身にもかなりのダメ出しやコメントの種があった。しかし、全体的にはかなりのレベルであった。
朗読会の要である司会進行役もまあまあの出来であった。本番直前の最後のリハーサルでは不安が残ったが、本番では見違えるようにうまくやっていた。手違いのあったところもうまくフォローしていた。朗読もそうだが、司会進行も、このサークルは本番に強いのである。観客数は約80人(客席数80席)でほぼ満席だった。
終演後の約1時間半ほどは、同じ会場で講評会を開いた。私が一通りの講評を行ない、その後は会員が順に自分を含めた会員全員の朗読に対して感想や意見を述べていった。新人も含め、会員たちは皆、堂々と自分の考えを発表していた。このサークルは1期生が2期生より人数が多い。その1期生が2期生の面倒を良く見ている。
場所を変えた打上会も盛り上がった。全員が細長い1つの食台を囲んで座ったので、1つの話題が全体に行き渡ったことも良かった。打上会は基本的にフリートーキングだから、多弁な会員、話題が豊富な会員、元気な会員がイニシアティブをとる。話すより聴く方が好きな会員は聴き役に廻る。私はどちらかというと後者である。
ただ先日の「命の大切さを学ぶ教室」(木更津拓殖大学紅陵高等学校主催)に3人のサークル会員が出演し、犯罪被害者の手記を2つ朗読した模様は、私から積極的に話題にした。この社会活動は、千葉朗読サークル「風」として取り組んでいるし、今後の展開によっては他の会員にも出演する機会があると思ったからである。
命の大切さを学ぶ教室 NEW!
〔日時〕戦後71年(西暦2016年)5月30日(月)
14時00分〜15時00分
〔会場〕木更津拓殖大学紅陵高等学校(体育館)
〔プログラム〕
【解説】「命の大切さを学ぶ教室」について 鵜沼幸詞
(千葉県警犯罪被害者支援室)
【犯罪被害者の手記の朗読】
1「娘を殺されて 命ある限り娘の無念を訴える」萩野美奈子手記
2「誰でも犯罪被害者になりうる」市原裕之手記
朗読:吉田光子、吉永裕恵子、内田升子
(朗読順/千葉朗読サークル「風」)
〔主催〕木更津拓大紅陵高等学校
〔講師派遣〕千葉県警犯罪被害者支援室
〔朗読協力〕千葉朗読サークル「風」
〔参加〕木更津拓大紅陵高等学校・全学生徒
《館長のコメント》
このイベントの主催は木更津拓殖大学紅陵高等学校。聴き手は木更津拓殖大学紅陵高等学校の全生徒(1〜3年生)、人数は1200人。それに学校の先生方が10人ほどいたであろうか。当日は、鵜沼幸詞さん(千葉県警犯罪被害者支援室)の運転する車で木更津拓殖大学紅陵高等学校に行き、会場の体育館で舞台の設定をした。
基本設定は舞台担当の先生と放送部の生徒さんが事前にやってくれていたので、私はマイクと椅子の設置位置とマイクの音量&音響の確認だけを行なった。早くも13時30分頃から生徒たちが次々と入場し、事前に整然と並べられていたパイプ椅子に着席し始めた。1200人もの人数になると全員が着席するにも時間がかかる。
開演後は、初めに鵜沼幸詞さん(千葉県警犯罪被害者支援室)から「命の大切さを学ぶ教室」の目的と内容の説明、そして千葉朗読サークル「風」と朗読者の紹介があった。その後、萩野美奈子さんの手記「娘を殺されて 命ある限り娘の無念を訴える」と市原裕之さんの手記「誰でも犯罪被害者になりうる」を朗読していった。
千葉朗読サークル「風」の会員3人(吉田光子、吉永裕恵子、内田升子)が、2つの手記をそれぞれ読み継いでいった。切々とした3人の朗読を1200人の高校生たちは静まり返って聴き入っていた。千数百人の観客を相手にしても、朗読はそれだけで十分な存在感を示し、十分な感動をつくることが可能だと私は実感した。
私は、自分の朗読の舞台を含めて、千人を超す観客を相手にした朗読の舞台を今まで体験したことがない。今回の初体験で、千数百人の観客を相手にしても朗読は十分に通用する事実が実証された。ただ3人の朗読者が舞台の上に立って、台本を読み継いでいくだけの朗読で、である。この初体験は、私には大きな自信となった。
今回の「命の大切さを学ぶ教室」が開催されたのは、昨年(戦後70年/西暦2015年)の11月に、千葉県犯罪被害者支援センターからの依頼によって、千葉市生涯教育センター・ホールにおける「千葉県犯罪被害者支援/千葉県民の集い」において、今回と同じ手記を同じ千葉「風」の会員3人が朗読したことに起因する。
今回の木更津拓殖大学紅陵高等学校における「命の大切さを学ぶ教室」が引き金になって、千葉県下の高等学校や中学校で同じような教室が開催されていく可能性がある。もし、その開催数が多くなれば、千葉朗読サークル「風」だけでは間に合わなくなり、私が指導する他の朗読サークルの協力・参加も必要になるかも知れない。
また、今回の千葉県警(犯罪被害者支援室)の試みが、全国の県警を通して全国的に展開していく可能性もないではない。もし、そうなれば、日本全国で朗読を志している朗読者にとって、新たな社会活動の機会が開けていく可能性がある。私は、そのようなイメージをもって、今後の「命の大切さを学ぶ教室」に取り組んでいる。
ふなばし東老朗読会(第29回) NEW!
〔日時〕戦後71年(西暦2016年)5月26日(木)
開場13時00分 開演13時30分
〔会場〕船橋市東老人福祉センター・和室
〔プログラム〕
「トロッコ」芥川龍之介原作 黒田裕子
「お千代」池波正太郎原作 村木ひろみ
「邪魔っけ」平岩弓枝原作 中山慶子
〔主催〕船橋市東老人福祉センター
〔参加〕入場無料(定員20名)
《館長のコメント》
この朗読会は、開催日(奇数月の第4木曜日)が私のレッスン日と重なるため、毎回報告してくれることになっている。今回は、今年度の初回、来場者数は21人(初参加者は3人)、ここ数年は少しづつ増えている。この朗読会には、船橋朗読サークル「はなみずき」の会員たちも、毎回、勉強のために多数が聴きに行く。
今回も出演者と担当役員と司会進行役を合わせ14人が参加した。それに東老人福祉センターの担当者1人を合わせて計36人。盛況だったという。今年度の初回ということで、東老人福祉センターの所長から挨拶があったという。毎奇数月の第4木曜日に「ふなばし東老朗読会」が開催されて6年目。小さな文化の灯火である。
品川朗読サークル「あやの会」朗読発表会『シューシャインボーイ』
〜第2期・朗読ステップ4終了記念〜
〔日時〕戦後71年(西暦2016年)5月17日(火)
開場13時00分 開演13時30分
〔会場〕小山台会館・3階大ホール
〔演目〕浅田次郎原作「シューシャインボーイ」
〔プログラム〕
【第1部】 「シューシャインボーイ」前半
<休 憩>
【第2部】 「シューシャインボーイ」後半
〔出演〕
根本泰子、松倉美那子、中込啓子、中村洋子、福永尚彦、木下徳子、岡林和子、藤本敦子、白澤節子、小松里歌、佐々木澄江、馬場圭介、山本淑子、片桐瑞枝、赤塚弘子、山本扶美子、志村葉子(朗読順/品川朗読サークル「あやの会」の会員)
〔企画・朗読指導・演出〕 東 百道
〔主催〕品川朗読サークル「あやの会」
〔参加〕入場無料(全席自由)
《館長のコメント》
当日は雨が降っていたが、設置した130席の客席に対して観客数は100人を超えた。会場の壁際に並べた出演者席を合わせると、会場は120人を悠に超す人数となった。前回(昨年)は観客数は約70人であった。前々回(一昨年)は約130人であったから、前回(昨年)と前々回(一昨年)の中間ということになる。
朗読の出来栄えはかなり良かった。今までのレッスンや立ち稽古や舞台リハーサルよりも格段に良かった。会員の1人1人が今のそれぞれのレベルにおいて、大いに頑張ったのではないか。何人かの出演者の朗読の声が、本人そのものの本気の声になっていたようである。観客の何人かが泣いてくれていた、という報告もあった。
この『シューシャインボーイ』のレッスンの過程で、何人もの会員の朗読レベルが飛躍的に向上した。そういうことを、毎年聴きに来てくれている観客は、良く聴き取って下さったようである。このサークルは熱心に自主勉強会をやり、そこで会員同士がお互いを厳しく的確に指導し合っている。私よりも厳しく的確であるらしい。
私が朗読サークルを指導する目的のうち、主要な1つは次の朗読指導者を育てることにある。独立して朗読を指導する意欲のある会員には、指導する力を持てるように指導する。そうでない会員にも、自分のサークルで後輩を指導する力を持てるように指導する。いずれにしろ、自主勉強会はそのための絶好の実践の場なのである。
今回は、朗読の最初と最後に生のピアノ演奏を入れた。最初は朗読の前奏として入れたが、最後は少しの間だけ朗読にピアノ演奏を重ねて入れた。ピアノ演奏と朗読をまともに重ねたら、人間の声はピアノに負ける。人間の声をマイクで増幅しても負けてしまう。ピアノ演奏をどの程度加減するか。これが重要なポイントとなる。
今回は、選曲も演奏もまあまあうまくいった方だと思う。朗読と音楽を重ねてうまくいったときは、朗読も引き立つが、音楽も引き立つ。文学作品もこんなに良い作品だったかと見直してしまうが、音楽の方もこんなに良い楽曲だったかと見直すことがままある。ただ聴くよりも、さらに良い楽曲のように聴こえてくるわけである。
終演後の打ち上げ会は、会場と同じ建屋の地下の談話室(?)でやった。場所だけを借りて、料理や飲み物を他から取り寄せたのである。こういうやり方は気軽で安くてなかなか良い。打ち上げは談話も食事も大いに盛り上がった。しかし、私は疲労困憊だったので会の途中で居眠りをしてしまった。こんなことは初めてである。
船橋朗読サークル「はなみずき」朗読発表会『東慶寺花だより』
〜第2期・朗読ステップ4終了記念〜
〔日時〕戦後71年(西暦2016年)4月27日(水)
開場13時00分 開演13時30分
〔会場〕船橋市民文化創造館(きららホール)
〔演目〕井上ひさし原作『東慶寺花だより』
〔プログラム〕
【第1部】梅の章 おせん
<休 憩>
【第2部】桜の章 おぎん
〔出演〕
田中幸子、小糸洋子、黒田裕子、鳥海治代、御代川裕子、平松歩、谷千和子、井上みつ江、小林いさを、飯野由貴子、村木ひろみ、中山慶子、遠田利恵子、畑野欸子、昌谷久子、亀田和子、久保田和子(朗読順/船橋朗読サークル「はなみずき」の会員)
〔企画・朗読指導・演出〕 東 百道
〔主催〕船橋朗読サークル「はなみずき」
〔参加〕入場無料
《館長のコメント》
会場の船橋市市民文化創造館(きららホール)には電動収納式移動観覧席が136席ある。これは階段状の客席であり、会場の後部分の半分を占めている。前部分の半分は平らな床になっており、必要に応じてパイプ椅子を並べる。標準型はそのパイプ椅子を電動収納式移動観覧席の前面に一列に並べたもの(16席分)である。
今回は、当初は、その標準型に加えて、さらにパイプ椅子を2列(16席×2列)並べた。総客席数は184席である。ところが、開場時間が過ぎて開演5分前になった頃、客席を1列分くらい増やした方が良いと会場スタッフからアドバイスされた。そこで急きょ、開演時間を3分ズラしてパイプ椅子を1列(16席)増やした。
最終的に総客席数は200席になったが、それほど空席は残らなかった。観客数は170人〜180人と思われる。昨年は約150人だったから、今年はさらに20人〜30人も増えたことになる。これは大変に嬉しいことであった。観客数が多いと、それが出演者のパワーとなる。まして、前回より増えた場合はなおさらである。
そのためか、出演者の朗読も、今までのレッスンやリハーサルより格段に良かった。もちろん、絶対的なレベルはまだまだである。絶対的なレベルはまだまだではあるが、毎年、全ての会員が、前の年の朗読発表会より朗読のレベルを向上させている。これは確かであるし、これが私の朗読指導者としての何よりの誇りなのである。
このサークルは、今回の朗読発表会で設立10年の節目となる。会員の3分の1はレッスン歴10年になる。しかし、レッスン歴2年の会員もいる。会員によってレッスン歴が色々である。事前の自主勉強会では、会員同士がかなり相互啓発を行なったという。特にレッスン歴10年の先輩会員が、指導的役割を果たしたという。
終演後の打上げ会は盛り上がった。私は疲労困憊だったのであまり発言しなかったが、会員の皆さんは元気一杯であった。最長老の会員も、周りの会員たちに大切にされながら、最後まで元気に参加していた。会員1人1人が感想を述べたが、その日本語の語り口がとても良かった。朗読表現の最良の基本型がここにあると思った。
その後「ふなばし東老朗読会」の現状と、新たな船橋市南老人福祉センターの朗読会の企画の見通しの報告があった。その上で、今後の役員構成が検討された。サークル3役の他に、従来の「ふなばし東老朗読会」担当役員を1人、新たな南老人福祉センターの朗読会を担当する役員1人を加えた、5役体制にすることが決まった。
最後に、旧3役と新たな5役の紹介と、それぞれの挨拶があった。さらに、来年の朗読ステップ5段階における朗読発表会のあり方を検討した。結局、来年も今年と同じく、朗読時間2時間の大作を全員で読み継ぐ形式の朗読発表会を開催することになった。1人1作品形式の朗読は「ふなばし東老朗読会」で上演すれば良い、と。
第2回「朗読と音楽の刻(とき)・虹」
〜朗読とピアノとオカリナのコラボレーション〜
〔日時〕戦後71年(西暦2016年)4月11日(月)
開場13時00分 開演13時30分
〔会場〕千葉市美浜文化ホール(2F音楽ホール)
・JR京葉線検見川浜駅より徒歩8分
・JR総武線新倹見川駅よりバス10分
〔プログラム〕
【朗 読】
「カーニバルのおくりもの」レミイ・シャーリップ&バートン・サプリー原作
「花咲き山」斎藤隆介原作
「雪の夜の話」太宰治原作
「知恵子抄」高村光太郎原作
「名前」角田光代原作
♪朗読作品への挿入曲
村の踊り(ベートーヴェン)/アラベスク第1番(ドビュッシー)/ソルヴェイグの歌(グリーク)/愛の挨拶(エルガー)/他
【オカリナ・ピアノ演奏】
「愛のよろこび」ジャンポール・マルティーニ作曲
朗 読 吉田光子 内田洋子 吉永裕恵子 助川由利
ピアノ 杉本美津子
オカリナ 積田由史子
〔主催〕「朗読と音楽の刻・虹」
〔参加〕 入場無料(定員150名)
〔お問い合わせ・お申し込み〕
043−277−3255(杉本)
043−265−8793(助川)
《館長のコメント》
観客数は150席の客席が文字通り満席であった。さらに、会場に入れずロビーの椅子で聴いた観客や、仕方なく帰った観客などが20人ほどいたという。まさに大盛況であった。ピアノとオカリナの演奏者は「美音の会」の所属であり、朗読の出演者4人は私が朗読指導している朗読サークルの現会員3人と元会員1人である。
この「朗読と音楽の刻(とき)・虹」は、そういう音楽演奏者2人と朗読者4人による自立グループである。しかし、今回は、当日に配布したプログラムにおいて、朗読者4人のプロフィール欄に次のように記して私との関係を明記していた。曰く「『朗読の理論』の著者・東百道氏が指導する朗読サークルの元会員と現会員」と。
クラシック音楽の世界は、音楽家のプロフィールに、その音楽家の学歴やコンクール受賞歴や演奏実績と並べて音楽指導者の名前を明記している。例えば「齋藤秀雄氏に師事」というように。朗読の世界は、マイナーでもあるし、高いレベルの指導も少なく、芸術としての文化も未成熟だから、そういう慣例が確立されていない。
終演後、観客のいない会場に出演者が集まり、私から感想や意見を聴く場を設けてくれた。私は、音楽と朗読のコラボレーションの組み合わせのあり方を体系的に例示し、今後はそういう色々な組み合わせを試してみるよう提案した。出演者の皆さんは、前向きに検討すると応えていた。そういう前向きな姿勢が、私は好きである。
第15回「品川朗読交流会」
〔日時〕戦後71年(西暦2016年)3月29日(火)
開場13時00分 開演13時30分
〔会場〕品川区荏原第五区民集会所・第1集会室
〔プログラム〕
☆朗読サークル“こだま”
「子供役者の死」岡本綺堂原作
☆品川朗読サークル「あやの会」
「波の上の人形」中里恒子原作 赤塚弘子
「名前」角田光代原作 岡林和子
「第二夜」「第三夜」夏目漱石原作 白澤節子
(「夢十夜」より)
「終回に臨んで」井上靖原作 片桐瑞枝
(「わが一期一会」より
〔主催〕
朗読サークル“こだま”
品川朗読サークル「あやの会」
〔参加〕入場無料(全席自由)
《館長のコメント》
この「品川朗読交流会」は、私の朗読レッスンと重なるため、だいたいは聴きに行けないのだが、今回は運よく私のスケジュールと重ならなかったので聴きに行った。会場の客席数は77席だったが、来場者は50数名であった。全体的に、まあまあの盛況であった。この会は、本来が相互勉強が目的だから来場者数は気にしない。
前半は、朗読サークル“こだま”の4人が、岡本綺堂原作「子供役者の死」を読み継ぎ形式で朗読した。原作の内容と場面展開も、4人の読み継ぎ朗読も、次はどうなるのかとハラハラドキドキさせ、聴き手を最後まで魅了した。後半は、品川朗読サークル「あやの会」の会員有志4人が、自選の作品を1人1作品形式で朗読した。
この「品川朗読交流会」は、戦後64年(西暦2009年)11月28日(土)に第1回が開催されている。したがって、今年で7年目を迎えることになる。同じ品川区内に在籍していて指導者の異なる3つの朗読グループが、まったく自主的に7年間もこういう朗読交流会を継続させたということは、特筆に値すると思われる。
ただ、残念なことに、今回は発足以来のその3つの朗読グループのうち、朗読の会〈宙(そら)〉が離脱してしまったという。従って、今回は、朗読サークル“こだま”と品川朗読サークル「あやの会」の2グループの主催で開催されたのである。残念だが、朗読の会〈宙(そら)〉にも色々と事情があったようなので、仕方がない。
当面は、朗読サークル“こだま”と品川朗読サークル「あやの会」の2グループ体制でやっていくが、新たな朗読グループを探し出し、参加を呼びかけて行くという。広い品川区であるから、朗読グループが他に2つや3つは必ずあると思う。遠からず、新たな3グループ体制あるいは4グループ体制が実現することを願っている。
ところで、今回は、嬉しい出来事があった。山梨県の大学生2人が、彼らの先輩1人(現在は小学校の教師)といっしょに、この「品川朗読交流会」を聴きに来てくれたという。受付のところで「あやの会」の代表の会員が、彼らのうちの2人が朗読漫画『花もて語れ』第1巻を小脇に抱えているのを目ざとく見つけたのである。
そして、朗読漫画『花もて語れ』の朗読協力&朗読原案者がいると言って、彼らを私のところに引っ張って来たのである。訊けば、彼らの大学には朗読グループがあり、10人くらいのメンバーがいるという。彼らの先輩格の1人(現在は小学校の教師)が、朗読漫画『花もて語れ』が参考になると、彼らに紹介してくれたらしい。
朗読漫画『花もて語れ』に込められた朗読の理論を、彼らはよく理解していたようである。これは非常に嬉しかった。目端のきく「あやの会」の渉外担当役員は、早速、その3人に、今年9月に開催する予定の第16回「品川朗読交流会」に、彼らの大学の朗読グループに参加するよう、盛んに勧誘していた。実現すれば嬉しい。
ふなばし東老朗読会(第28回)
〔日時〕戦後71年(西暦2016年)3月10日(木)
開場13時00分 開演13時30分
〔会場〕船橋市東老人福祉センター・和室
〔プログラム〕
「六の宮の姫君」芥川龍之介原作
黒田裕子、井上みつ江、谷千和子、小林いさを、畑野欸子、飯野由貴子、久保田和子
「狐」山本周五郎原作
小糸洋子、田中幸子、鳥海治代、御代川裕子、平松歩、村木ひろみ、中山慶子、遠田利恵子、昌谷久子、亀田和子
〔主催〕船橋市東老人福祉センター
〔参加〕入場無料(定員20名)
《館長のコメント》
船橋朗読サークル「はなみずき」の「ふなばし東老朗読会」の担当役員から、第28回「ふなばし東老朗読会」の報告をファックスしてきた。今回は今年度の最後なので船橋朗読サークル「はなみずき」の会員17人が全員出演した。今回の来場者数は今年度最高の20人だったという。そのうち、初参加者は4人だったという。
全員が2組に分かれ、芥川龍之介原作「六の宮の姫君」と山本周五郎原作「狐」をそれぞれのグループが読み継ぎ形式で朗読した。船橋朗読サークル「はなみずき」の会員たちは、毎回、この朗読会のために自主勉強会を行なったという。主催する船橋東老人福祉センターの担当者・伊藤さんも、毎回、素敵なポスターやチラシをつくってくれたという。会場も広い方に変わり、来場者も着実に多くなっていったので非常に嬉しかったという。
今回はさらに嬉しいニュースが報告された。来年度も引き続き「ふなばし東老朗読会」を継続したいので、その運営と朗読出演を依頼されたという。この「ふなばし東老朗読会」も今年度で丸5年、1つの節目を迎えた。そこで、来年度はどうなるのかと心配していた。継続が決まって「はなみずき」の会員たちも張り切っている。
今年度の「ふなばし東老朗読会」担当役員3人は退任し、来年度は新しい担当役員が就任するという。近年の「ふなばし東老朗読会」担当役員は、年度毎の交代制になっている。同時期から、私も、この「ふなばし東老朗読会」に関することは、総てサークルの自立性に任せている。自立性に任せると、サークルの皆さんは頑張る。
この「ふなばし東老朗読会」が発足した後の数年間は、船橋朗読サークル「はなみずき」の実力が十分でなかった。そこで、私が指導する他の朗読サークルからの朗読出演を依頼する必要があった。その全体的な調整を私が担ったのである。。しかし、数年前から「はなみずき」単独で運営と朗読を担うようになったのである。
第11回「小さな朗読館・ちば」
〔日時〕戦後71年(西暦2016年)2月29日(月)
開場13時00分 開演13時30分
〔会場〕千葉市生涯学習センター・メディアエッグ(地下)
〔プログラム〕
1「六の宮の姫君」芥川龍之介原作 石井せい子、田中和代、大山玲子
仲田紘基、井手陽子、高木幸恵
2「つばくろ会からまいりました」筒井康隆原作 的場正洋
3「蜘蛛飼い」水上勉原作 吉野久美子
<休 憩>
4「夏と冬」川端康成原作 金子方子
5「大根の月」向田邦子原作 神田和子
6「件」内田百間原作 金子可代子
7「冬の星座」浅田次郎原作 石井春子
〔企画・朗読指導・演出〕 東 百道
〔主催〕千葉朗読サークル「わかば」
〔参加〕入場無料(予約整理券が必要/全席自由)
《館長のコメント》
会場(メディアエッグ)は座席数80席、観客数は約80人、文字通り満席であった。前半は、先ず、芥川龍之介原作「六の宮の姫君」を会員の半数が読み継ぎ形式で上演した。その後は、1人1作品形式のものを2作品上演した。1つは筒井康隆原作「つばくろ会からまいりました」、2つは水上勉原作「蜘蛛飼い」であった。
休憩後の後半は、1つ目が川端康成原「夏と冬」、2つ目が向田邦子原作「大根の月」、3つ目が内田百間原作「件」、4つ目が浅田次郎原作「冬の星座」。総ての会員の朗読が、従来のレッスンやリハーサルよりも格段にレベルアップしていた。すなわち、総ての会員が、それぞれの水準において、確実にレベルアップしていた。
終演後、場所を変えて打上げ会を行なった。歓談しながら食事をした後に、私から改めて簡単な講評をした。出演した総ての会員の朗読に関して、論点を絞って簡単な講評をしたのである。その一つ一つについては省略するが、そういう個人講評については省略するが、その他、私から個人指導の仕方について皆の意見を訊いた。
個人指導の仕方には、もっぱら良い所を指摘する方法と、良い所だけでなく悪い所も指摘する方法がある。どちらが良いか、という点を訊いたのである。このサークルの会員たちは、良い所だけでなく悪い所も指摘する方が良いという意見であった。否、むしろ、悪い所をビシバシと指摘された方が良いという意見の方が多かった。
それから、素晴らしい朗読というものは、そうでない朗読とどこが違うかという点についても、現時点における私の考えを説明した。これら、個人指導の仕方についてと、素晴らしい朗読はどこは違うかについては、これからの各朗読サークルのレッスンにおいて、順次、同じように提起し、私の考え方を説明していくことにする。
今回の第11回「小さな朗読館・ちば」で、千葉朗読サークル「わかば」は第2期・朗読ステップ4を終了する。第1期の朗読ステッップ1〜6で6年、第2期の朗読ステップ1〜4で4年、合計でこの朗読サークル「わかば」のレッスンは丸10年となる。全会員の3分の1が1期生、3分の2が2期生という構成になっている。
したがって、レッスン歴が丸10年といっても、レッスン歴が約10年の1期生は少数派であり、レッスン歴が約4年の2期生の方が数的には2倍に当たる多数派である。しかし、サークル全体は少数派の1期生がリードしている。例えば、自主勉強会においても、1期生が2期生の朗読に対して積極的に助言しているようである。
その効果は、はっきり出ている。近年の2期生の上達ぶりがまことにめざましい。そして、その効果は、1期生の上達ぶりにも反映されている。2期生の朗読に対して指導&助言することは、1期生の朗読に対しても大きな効果をもたらすのである。近年の1期生の上達ぶりは、2期生のそれを上回っている。これは素晴らしい。
第5回「小さな朗読〜感動をつくる朗読をめざして〜」
〔日時〕戦後71年(西暦2016年)2月24日(水)
開場13時00分 開演13時30分
〔会場〕船橋市市民文化創造館(きららホール)
〔プログラム〕
1「かわうそ」向田邦子原作 内嶋きみ江
2「身体髪膚」向田邦子原作 土田和子
3「赤いろうそくと人魚」小川未明原作 山本淑子
<休 憩>
4「モノレールねこ」加納朋子原作 平松 歩
5藤沢周平原作『三屋清左衛門残日録』シリーズ(第5話)
「川の音」藤沢周平原作 東 百道
〔司会進行〕 飯野由貴子
〔企画・構成〕 東 百道(ひがし・ももじ)
〔主催〕 感動をつくる・日本朗読館「小さな朗読館」きららホール実行委員会
〔参加〕 入場料1000円(会場受付/全席自由)
《館長のコメント》
この「小さな朗読館〜感動をつくる朗読をめざして〜」は、一昨年の7月に第1回を開催し、昨年から年3回の定期開催という形で本格化させた。今回は、その年3回定期開催の2年目の初回である。観客数は約90人。この朗読会は芳名帳を用意していないから、観客数はチケットの販売数と当日配布した資料の数から推計した。
観客数の推移は、第1回が約130人、第2回と第3回が約110人、前回の第4回が約100人、今回の第5回が約90人である。残念ながら、毎回、少しづつ減少している。今回こそ下げ止まりを期したが叶わなかった。当面は、何とか100人の大台を回復させたい。しかし、そのために無理な観客増加策は決してとらない。
チケット販売数は約100枚だったから、実経費的な損益分岐点はクリアしている。しかし、最も大切なのは実際に会場に来て我々の朗読を聴いてくださるお客様の数である。ただし、関係者に招待券を多数ばらまいて客席を埋めるようなことはしたくない。市報や地域情報紙の広報や口コミによる正攻法で観客を増やしていく。
会場の船橋市民文化創造館(きららホール)は、きれいで、交通の便が良い。会場スタッフは充実しており、スキルも高い。特に舞台照明は、出演者の色々な注文に的確に対応してくれた。事務スタッフも含めて、応対も親切かつ丁寧である。こういう会場スタッフは、千葉県内の公的施設ではめずらしい。大いに感謝している。
今回も、ゲスト出演者が所属している3サークル(今回は品川「あやの会」は免除)から2人づつ、計6人が当日の運営スタッフとして応援に来てくれた。その応援の皆さんも、とても協力的に受付役(2人)や会場案内兼避難誘導役(4人)をこなしてくれた。マネージャー役の家内も、とてもありがたかったと感謝していた。
毎回、司会進行役をしてくれる飯野由貴子さんにも感謝している。司会進行役がキチンと仕切ってくれると、イベント全体が引き締まってくる。私はもちろん、他の4人のゲスト出演者も司会進行にずいぶん支えられた。また、前回と今回と次回の宣伝用チラシをデザインしてくれた千葉「風」の杉山佐智子さんにも深謝している。
最後に、ゲスト出演してくれた4人の出演者に感謝したい。舞台袖で聴いていたが、それぞれがそれぞれの過程において、ずいぶん上達したものだと感慨深かった。もちろん、絶対的なレベルにおいては色々と言いたいこともある。しかし、これまでのレッスン過程を知っている私からすると、それぞれ実に立派な朗読をしていた。
ゲスト出演を依頼するのは、基本的には朗読ステップ1〜6をひと通り終了した会員たちである。しかし、ひと口に朗読ステップ1〜6をひと通り終了したといっても、各人各様である。私は秘かに、果たして「小さな朗読館〜感動をつくる朗読をめざして〜」に相応しい朗読ができるか心配していた。しかし、それは杞憂だった。
今回は一人だけ、朗読ステップ1〜6を終了していない出演者がいた。この会員は、現役のプロの声優として活動している。そういう会員は、私がめざしている「感動をつくる朗読」に到達していると私が認定した場合には、朗読ステップ1〜6の途中であってもゲスト出演を依頼している。今回の朗読は、私の期待通りであった。
第1回「小さな朗読館・ならしの」
〔日時〕戦後71年(西暦2016年)2月21日(日)
開場13時00分 開演13時30分
〔会場〕習志野市東習志野コミュニティセンター・2階和室
〔交通〕京成本線・実籾駅より徒歩8分
〔プログラム〕
1「毒 蛾」宮澤賢治原作 川崎三保子、平野かほる
今関研一郎、下屋美樹子、央康子
2「天狗笑い」斎藤隆介原作 伊東佐織
3「死神ドンブラ」斎藤隆介原作 三浦邦子
<休 憩>
4「葉っぱのフレディー」パスカールリア原作 山本時子
5「銀座に生きる」鈴木真砂女原作 松本 恵
6「ラブ・ミー・テンダー」江國香織原作 すわ麦穂
7「あだ桜」向田邦子原作 土田和子
〔企画・朗読指導・演出〕 東 百道
〔主催〕習志野朗読サークル「茜」
〔参加〕入場無料(予約整理券が必要/全席自由)
《館長のコメント》
習志野市東習志野コミュニティセンター・2階和室は、旅館の宴会場のような大きな和室を2間打ち抜いたものである。片方の和室の左手には低い舞台があり、舞台の袖には出演者が待機する空間もある。舞台用の特別な照明や音響の設備はない。スピーカーはハンディタイプである。マイクスタンドは私のアーム式を持参した。
出演者はほとんどは立って朗読するが、その場合は身長の違いがモロに効いてくる。なかには1人だけ椅子に座って朗読したいという会員もいたので、1人1人のマイク位置を調整することにした。アーム式マイクスタンドを扱い慣れているのは、持参した私しかいない。結局、私が1人1人のマイクの位置を調整することになった。
本番の舞台はおおむね上手くいった。客席数88席のところに来場者数は約70人(芳名帳の記入者61人)であった。会場全体にはまあまあの盛況感が漂っていた。本番における出演者の朗読は、従来のどのレッスンやリハーサルよりも格段に良かった。やはり本番の舞台では、普段より2〜3割はレベルアップした朗読になる。
最初の演目である宮澤賢治原作「毒蛾」は朗読時間が約30分、4人の会員が読み継ぐのだが、最後まで保つか心配だった。しかし、本番では、この作品の持つ面白さがそれとなく滲み出ていた。これはレッスンやリハーサルを通じて初めてであった。ようやくここまで漕ぎ着けたという感じだが、観客も最後まで聴いて下さった。
斎藤隆介原作の「天狗笑い」と「死神どんぶら」は、2作とも新人とは思えぬ出来栄だった。レオ・パスカリーナ原作「葉っぱのフレディ」は、朗読者のシットリとした声質にとても合っていた。鈴木眞砂女原作「銀座『卯波』開店」の朗読者は、入会した当座は言葉がよく聴き取れなかったが、見違えるような朗読ぶりだった。
江國香織原作「ラブ・ミー・テンダー」は、朗読者のシットリとした声質と語り口に加えて原作のもつ軽妙さも滲み出ていた。向田邦子原作「あだ桜」は、さすが1期生という朗読だったが、特に最後のところで聴かせていた。こうした和室での小さな朗読会は、全体的な雰囲気がアト・ホームの良さがある。成功だった、と思う。
終演後、近くの居酒屋で打上げを行なった。サークルの代表がときどき友人たちと来る店だという。出された料理も美味かったし、打上げの話しも盛り上がった。私はアルコールが少しでも入ると口が重くなる。口を利くのが面倒になるのである。逆に、会員の皆さんは、達成感からか、緊張から解放されたためか、饒舌になる。
私も最低限の抗戦をしたが、おおむね喋り倒される仕儀となった。喋り倒されながらも、この饒舌さの中に含まれている素晴らしい表現力(イメージ喚起力&心情表現など)が、なぜもっと朗読の場で発揮されないのか、と不思議でならなかった。日常のお喋りの場では、日本人は皆すばらしい日本語の音声言語表現者なのである。
ふなばし東老朗読会(第27回)
〔日時〕戦後71年(西暦2016年)1月28日(木)
開場13時00分 開演13時30分
〔会場〕船橋市東老人福祉センター・和室
〔プログラム〕
「黄金風景」太宰治原作 小糸洋子
「旅の人」星新一原作 畑野欸子
「一房の葡萄」有島武郎原作 亀田和子
〔主催〕船橋市東老人福祉センター
〔参加〕入場無料(定員20名)
《館長のコメント》
今回の来場者数は19人(初参加者は1人)、今年度最多となった。この朗読会には、船橋朗読サークル「はなみずき」の会員たちも、勉強のために多数が聴きに行く。今回も8人が参加したという。さらに出演者が3人と進行役が3人が加わるから計14人。来場者とサークル会員の総計が33人。会場は満席だったという。
この「ふなばし東老朗読会」は、今年度末で丸5年間も続いたことになる。毎回、来場者は15人前後、出演者は3人という文字通り小さな小さな朗読会である。しかし、来場者のほとんどがリピーターとなり、毎回、朗読を楽しんでくれている。こういう朗読会が、日本のあちこちでひっそりと開催されている図は何か心嬉しい。
朗読は、小糸洋子「黄金風景」太宰治原作、畑野欸子「旅の人」星新一原作、亀田和子「一房の葡萄」有島武郎原作の3本である。報告によると、小糸洋子の朗読は、昨年9月から懸命に練習してきた成果が現われ、熱意あふれる明瞭な地の文とセリフの語りで、場面に登場する人物とその場の情景が表現できていたという。
畑野欸子の朗読は、説得力のあるゆったりとした語り口で、次に何が起こるのか、という期待感を持たせて聴き手を引き込んでいたという。亀田和子の朗読は、少年と女性教師の心情を巧み、かつ、軽快な語り口で表現し、会場を魅了したそうである。初参加者も、情景が浮かんできて、とても良かったという感想だったという。
報告者は今年度の「ふなばし東老朗読会」担当役員である村木ひろみ会員であるが、電話口での追加報告によると、司会役の飯野由貴子会員の司会が良かったという。その司会のお蔭で、朗読作品の面白さをさらに引き立ててくれたという。飯野会員はプロの司会者で、新人の司会者の指導&講習も行なっているベテランである。
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