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館長の朗読日記2034/品川「あやの会」と大田「くすのき」の朗読レッスン

館長の朗読日記2034  (戦後72年08月02日 新規)



○品川朗読サークル「あやの会」の朗読レッスン(1)

 昨日(8月01日)に、品川朗読サークル「あやの会」の朗読レッスンを行なった。今回は第2期・朗読ステップ6の第5回目、レッスン台本・宮澤賢治原作「なめとこ山の熊」の第5回目である。普通なら、この段階になると作品解読よりもイメージ表現の方に重点が移る。しかし、この作品では作品解読の方に興味があるようだ。

 前回も、吉本隆明の「なめとこ山の熊」に関する論評箇所を私に教えてくれた会員がいたが、この作品には謎が多くて会員間でも議論が絶えないらしい。なかには、熊の習性を調べ、その上で解読を進めている会員もいるようである。そういう問題意識は一過的なものとせず、今後も心の片隅にいつまでも留めておいて欲しいと思う。

 そのうちに、何かのきっかけで思いもよらなかったアイデアや直感が閃いて、まったく新たな解読の地平が開けてくるかも知れないからである。そういうことは、他人ならぬ私自身がこれまで何度も経験してきている。私の「朗読のための文学作品論」シリーズは、そういう経験の蓄積の上に書き進めている。そういうことを話した。



○品川朗読サークル「あやの会」の朗読レッスン(2)

 会員の皆さんの朗読は、少しづつだが、着実に良くなってきている。このことは、必ずしもレッスン歴の短い2期生会員に止まらない。レッスン歴が長くなった中堅の2期生会員の場合にも、また、古参の1期生会員の場合にも当てはまる。否、ことによると古参の1期生の方が進歩の度合いが急激になっているかも知れないのである。

 この事実を、私はつぎのように自負している。すなわち、真っ当な朗読理論に基づいた真っ当な朗読指導法を意識的に適用した朗読レッスンを継続していると、しっかりとした朗読の土台造りから始めるから、そのしっかりとした土台に基づいた朗読表現は上達すればするほど、その朗読表現は急速に進歩向上するものである、と。

 その他にも、会員と私の相性や自宅練習の量にも関係していることは、もちろんである。しかし、私の朗読レッスンを10年以上も継続しているような会員の場合には、その両方とも十分にクリアしているはずである。廻り道をする会員もいないではないが、真剣に朗読にとり組んでいるかぎり、最終的には必ず上達するのである。



○大田朗読サークル「くすのき」の朗読レッスン(1)

 昨日(8月01日)に、大田朗読サークル「くすのき」の第5回目の朗読レッスンを行なった。今回は、第1期・朗読ステップ1の第5回目、最初のレッスン台本・宮澤賢治原作「やまなし」の第5回目である。第1期・朗読ステップ1は、レッスン台本1本を5回のレッスンで終えている。今回は仕上げの通し読みをやった。

 このサークルは今年の6月に立ち上げたから、今回のレッスン台本の仕上げの通し読みも初めての経験である。慣れてしまえば簡単なやり方なのだが、何ごとも初めてのことには戸惑ってしまってもおかしくない。しかし、このサークルの会員の皆さんは、さほど戸惑う風もなく堂々とステージ席に座り、堂々と朗読していた。

 全体を2グループに分け、レッスン台本「やまなし」をそれぞれ4人の会員に4分の1づつ読み継いでもらった。私がいつも座っている場所を開けて、臨時のステージ空間とし、そこに椅子を2脚並べて、そこに2人づつ座ってもらって順々に朗読してもらい、1人目が読み終わると3人目の会員と席を入れ替わるわけである。



○大田朗読サークル「くすのき」の朗読レッスン(2)

 仕上げの通し読みの後、私から講評を行なった。このサークルは全体的にレベルが高い。声優の専門的訓練を経験したか、あるいは、経験中の会員が2人いる。この2人は、さすがの朗読をする。いかにも声優風のセリフ表現をしていたが、それは徐々におさまると思う。他にも、すでに力の籠った声で朗読する会員が2人いた。

 この場合、力の籠った声というのは、音量や音質のことではない。朗読する人間のイメージや心情が籠っている声、という意味である。その他の4人の会員も、すでに全員が表情豊かなセリフ表現をしていた。地の文の表現については、空間的な広がりをイメージした表現ではなかったが、それでも初心者とは全く違っていた。

 最後に、つぎのレッスン台本・芥川龍之介原作「蜜柑」を配布し、簡単に紹介した。その後、来年の5月に予定している「おさらい会」について、簡単に説明した。朗読台本は斎藤隆介の童話のなかから選ぶこと。1人1作品の朗読だが、台本は全員に配布すること。他のサークルの会員や知人友人にはチラシを配ること、等。






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