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2017年9月

館長の朗読日記2060/『朗読の上達法』を書いている(その5)

館長の朗読日記2060  (戦後72年09月30日 新規)



○『朗読の上達法』を書いている(その5/1)

 この9月は、まだ『朗読の上達法』の第1部第2章の初稿を書き進めている。ようやく、第2章の第1節〜第2節を書き終え、今は第3節を書いている。この第3節は、前著『朗読の理論』の第3章「文学作品における作品世界をいかにイメージするか」と重なるところが多い。ここに新しい内容をどう盛り込むのに苦心していた。

 ここに来てようやく書き込むべき全容が固まってきた。もう少しで、第3節をほぼ書き終えるところまで漕ぎつけた。つぎの第4節も、同じように前著『朗読の理論』の第3章と内容が重なっている。そういうところで、どのように新しい内容を盛り込むか。それが、この『朗読の上達法』を書く意味の一つがあると考えている。

 少し先回りして書いておくと、本書『朗読の上達法』においては、次の第3章こそが内容的にもっとも中心をなすところであり、前著『朗読の理論』ではあまり取り上げなかったものなのである。逆にいえば、前著『朗読の理論』との内容的な重複をあまり考える必要がないから、比較的に書きやすい。そこまでもう一息である。



○『朗読の上達法』を書いている(その5/2)

 本書『朗読の上達法』の第2章第3節に手間取っていたのは、内容的な問題のせいばかりではない。また、まだ猛暑の名残があって、やる気と集中力があまり持続しなかったせいばかりでもない。実は、他の原稿執筆に時間と精力をとられていたせいもあったのである。私の書斎仕事は、朗読関係の単行本の原稿執筆だけではない。

 今回は、事情があって、他に2〜3本の原稿を併行して書く必要が生じたのである。ただし、そうはいっても世の流行作家や流行評論家のように、あちこちの有名雑誌から原稿を依頼されたという華々しい事情ではない。私の場合は、そのほとんどが自作自演という類の原稿書きなのである。すなわち、いわば自業自得なのである。

 逆にいえば、世の流行作家や流行評論家のような売文のための内容希薄な原稿書きではない、ともいえる。書いている原稿の一つ一つが、私自身のライフワークに密接につながっているのである。金銭には縁遠いが、自分のライフワークに直結した、大切な仕事なのである。今はそれも一段落した。気候も良くなった。頑張らねば。









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館長の朗読日記2059/千葉「わかば」の朗読レッスン

館長の朗読日記2059  (戦後72年09月29日 新規)



○千葉朗読サークル「わかば」の朗読レッスン(1)

 昨日(9月28日)の13時30分から千葉朗読サークル「わかば」の朗読レッスンを行なった。今回は第2期・朗読ステップ6の第13回。夏休み明けの前回から来年2月に開催する朗読発表会に向けた台本・澤口たまみ原作「水仙月の三日」のレッスンに入っている。予定を1回分くり上げ、レッスンを1回増やしたのである。

 台本を前半(第1部)と後半(第2部)に分け、それぞれを会員全員が1回づつ読み継いでいく。今回は、後半を全員で読み継いでもらった。会員の皆さんは、かなり自宅練習をしてきている。かなり気合が入っているようである。この作品は派手な事件で盛上げるわけではない。心理的・心情的な盛上がりを聴かせるものである。

 したがって、出だしから聴き手を引きつけることが特に重要な作品である。そこで、読み継ぎの一番手と二番手に、実力のある2期生をもってきた。今回の2人のレッスンでの朗読を聴き、かなり期待がもてると思った。一番手と二番手で波に乗ると、三番手と四番手の2期生も波に乗って心情が入ってくる。良い流れができた。



○千葉朗読サークル「わかば」の朗読レッスン(2)

 五番手と七番手は、最近、進境が著しい2期生を当てた。実は、前回のレッスンを見学に来て即座に入会を希望した新規会員を、この五番手と七番手の間の六番手として急きょ入れてみた。ところがその新規会員は今回のレッスンを休んでしまった。従ってこの急きょの手当ての良し悪しはまだ分からない。次回が、楽しみである。

 今回、瞠目したのは、七番手の会員の朗読であった。段々良くなってきているが、前回まではまだまだ読むような朗読であった。ところが、今回は本気度が感じられる心情を込めた朗読であった。その結果、その語り口も「語りかける語り口」にかなり近づいていた。朗読を指導していると、時々、こういうことがあるから楽しい。

 八番手の会員は2期生ながら、かなりの朗読をする。文学作品の解読は相当なものである。九番手〜一二番手は1期生を当てた。さすが1期生は、語り口が「語りかける語り口」になってきている。文学作品の解読もそれなりのものがある。あとは、文章の流れと表現主体の心情の流れを把握し、それを自分の言葉で表現すること。






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館長の朗読日記2058/河野司先生の没後10年に想う

館長の朗読日記2058  (戦後72年9月27日 新規)



○河野司先生の没後10年に想う(1)

 山梨の朗読家であった故河野司先生は、生前は「朗読・表現なみの会」という朗読グループを主宰していた。昨日(9月26日)、その後継グループの代表から「河野司没後10年メモリアル朗読会」の案内とチラシが郵送されてきた。河野司先生の逝去は、当時の私にとって、衝撃であった。あれから早くも10年が経ってしまった。

 私は溝口直彦先生に朗読の初歩を教わった。直にレッスンを受けたのは、私が転勤のために甲府市郊外の双葉町に在住していた3年間。河野司先生は溝口直彦先生の友人のご子息で、朗読発表会の舞台を手伝ってくださった。その関係で私も知遇を得たのである。郵送されたチラシは、河野先生司先生をつぎのように紹介している。

 「1941年山梨県甲府市生まれ。劇団『やまなみ』を経て、1989年「朗読・表現なみの会」を創設。『劇団たんぽぽ』山梨県事務所代表、山梨県芸術祭・やまなし県民文化祭朗読部門専門委員長等を歴任。2001年度甲府市民文化奨励賞を受賞。同年、甲府市社会福祉事業功労者表彰を受ける。2007年11月逝去」



○河野司先生の没後10年に想う(2)

 朗読グループ「朗読・表現なみの会」を創設したのが1989年だから、ちょうど私が「溝口直彦朗読サークル」に入会し、本格的に朗読にとり組み始めた年である。奇しきご縁であるが、この2つの朗読グループが初めて合同朗読会を開催したときに、私が三浦哲郎原作「なわばり」を朗読したことも今では懐かしい思い出である。

 私が八千代市に新居を構えてからも、断続的に声をかけて下さった。児玉朗先生の朗読ワークショップに誘っていただいたこともあった。児玉朗先生の朗読会にゲスト出演されたときにも声をかけていただき、聴きに行ったこともあった。そのとき、予定がビッシリと記された手帳を嬉しそうに見せて下さった笑顔が忘れられない。

 山梨県内の多数の朗読グループの指導、同じく各方面から依頼された朗読出演、その上、県や市から依頼された朗読関係の公職を歴任し、文字通り超多忙の日々であったようだ。ご自身の健康を顧みる暇もなかったのではないか。突如、多発性脳梗塞を発病され逝去されたのであった。しかし、ご本人は本望だったのではないか。





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館長の朗読日記2057/八千代「新・みちの会」の朗読発表会『この世界の片隅に』

館長の朗読日記2057  (戦後72年9月25日 新規)



○八千代朗読サークル「新・みちの会」の朗読発表会『この世界の片隅に』(1)

 一昨日(9月23日)の午後1時00分開場、午後1時30分開演で、八千代朗読サークル「新・みちの会」の朗読発表会『この世界の片隅に』を開催した。会場は八千代市勝田台文化センター・ホールである。朗読レッスンとしては第3期・朗読ステップ2の21回目、台本『この世界の片隅に』のレッスンの9回目である。

 観客数はプロフラムの配布数から判断すると、約120人であった。客席は約280席ほどであったが、最後列の音響調整席から見ると、けっこう座席が埋まっている感じであった。午前中が雨模様だったという天気にしては、かなり多数の来場者だったと思う。回収したアンケートの中身を読むと、とても好評であった。

 出演した会員たちは、本番の舞台では、かなり心情をこめた熱演であった。朗読でもっとも大切な本気度がかなり感じられた。リハーサルと本番の両方を聴いた家人は、本番はリハーサルとは全然ちがってとても良かった、と感動していた。語り口、表現の流れ、間のとり方など、不満はまだまだあるが、全体的には良かった。



○八千代朗読サークル「新・みちの会」の朗読発表会『この世界の片隅に』(2)

 昨年に比べて、今年の朗読発表会は会員数が3分の2くらいに少なく8人となっている。逆に、朗読時間は、前半70分、後半70分、と増えている。会員1人当たりの朗読時間は前半、後半ともに、それぞれ9分弱と長い。朗読時間9分といえば、たとえば、斎藤隆介原作「花咲き山」の朗読時間7分強より2分近く長い。

 そのように長い朗読時間の朗読を8人が読み継いでいくのである。相当の朗読表現をしなければ、観客を舞台に引きつけ続けることはむずかしい。途中に休憩(約15分)を入れるにしても、トータルで140分の朗読をまとめて聴かせるのである。映画でも上映時間140分の作品は長編である。観客の集中度が心配であった。

 最後列奥の音響調整席から見ていたかぎりでは、観客の皆さんは最初から最後まで舞台に集中して、朗読に耳を傾け続けてくれていたように感じた。舞台の上の2脚の椅子に順々に出て来ては、ただ本を声を出して読むだけのことを140分間も聴いていただいた。これは、改めて考えてみれば、大変なことではないだろうか。



○八千代朗読サークル「新・みちの会」の朗読発表会『この世界の片隅に』(3)

 観客の感動の度合いは、最後の拍手の音の度合いで大体のところは分かるものである。今回の観客からの最後の拍手は、かなり感動した拍手のように聴こえた。終演後の会員たちも、かなり手応えを感じていたのだろう、全員が達成感に浸っているようだった。ただし、朗読指導者としての私はそうそう甘い顔をしていられない。

 打上げ会の会場でも、私は今回の朗読について高く評価した反面かなり辛口の講評もした。私は挨拶代わりに、今後1年間のレッスン計画表と次のレッスン台本を配布した。また、今回は特別に、取材してくれた『八千代よみうり』の掲載紙を全員に配布した。事前に取材した馬場記者から全員分を送ってもらっていたのである。

 その後、イタリア料理の食事をしつつ、回収したアンケートを会員が分担して読み上げたり、一人一人の感想や意見を順々に発表したりした。予鈴・本鈴と緞帳の上げ下ろしを手伝った家人も、自分の感想を述べていた。来年の朗読発表会に向けてピアノ伴奏を依頼されてもいた。その代り、私に聴き役に徹しろというのである。




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館長の朗読日記2056/船橋「はなみずき」と習志野「茜」の朗読レッスン

館長の朗読日記2056 (戦後72年/西暦2017年09月22日 新規)



○船橋朗読サークル「はなみずき」の朗読レッスン(1)

 9月21日(木)の15時00分から、船橋朗読サークル「はなみずき」の朗読レッスンをおこなった。今回は、第2期・朗読ステップ6の第9回目、新しいレッスン台本・菊地寛原作「仇討三態(その一)」の第3回目である。今回は、会員に順々に少しづつ朗読してもらい、各会員の朗読指導に主眼をおいてレッスンした。

 朗読ステップ6の目標は、本来は、聴き手の立場に立って、朗読者が自分の朗読を聴きながら朗読する段階である。しかし、これはなかなかむずかしい。現実のレッスンの場で、その目標を直接追究する形で指導することは、まだ時期尚早であるような気がしている。今は、朗読ステップ1〜5の内容を指導する方が良いと考える。

 さらに、今回取り組んでいる「仇討三態(その一)」は朗読的にまことに面白い台本であり、その面白さを解説したり、指導したりすることで、私の方が手一杯という事情もある。また、朗読のレッスン歴も表現レベルも違う会員の1人1人に的確に指導や当面の目標設定をしていくという、その真剣勝負で手一杯なのである。



○船橋朗読サークル「はなみずき」の朗読レッスン(2)

 私が行っているグループレッスンでは、グループの1人1人の会員が順々に3〜4分の朗読を行ない、それぞれの朗読に対して私が指導していく。その各々の朗読と指導を他の会員がどう受け止めてくれるか、どう参考にしてくれるかが、勝負である。ある会員が、そういう私の指導的なコメントを素晴らしいと言ってくれた。

 まだレッスン歴がそう長くない会員である。果たして、どのくらい私の指導的コメントを理解し、納得してくれているのか分からなかった。そういう会員が、感に堪えたように素晴らしいと言ってくれたことは、私としても非常に嬉しかった。レッスン歴が長くなり、朗読のレベルが上がっていくほど、面白くなるはずだから。

 このサークルは、来年4月25日に朗読発表会を開催する。今年の11月後半から、その朗読発表会に向けた台本のレッスンに入る。原作「虹の岬の喫茶店」の台本化(版下づくり)は、サークル会員が自立的に行なう。私は、それをプリントアウトするだけである。その台本化は9月末までにできるという。大いに楽しみである。



○習志野朗読サークル「茜」の朗読レッスン(1)

 9月21日(木)の18時15分から、習志野朗読サークル「茜」の朗読レッスンを行なった。予定の電車にもうちょっとで乗り遅れ、5分くらい遅刻してしまった。今回は、第2期・朗読ステップ4の5回目、レッスン台本・太宰治原作「燈籠」の5回目である。この「燈籠」も朗読的に面白い台本で、朗読者の本気度が試される。

 特に、途中で、主人公の女性(咲子)が警察官を相手に狂ったように笑いだすところがある。文字言語としては「はははは」である。そういえば、今、船橋「はなみずき」がとり組んでいる台本「仇討三態(その1)にも、途中で主人公の男性(惟念)が笑うところがある。文字言語は「ははははは」である。これらがむずかしい。

 この「はははは」と「ははははは」をどのように朗読表現するか。もちろん、その笑いのセリフの前後をどのように朗読表現するか。それは、その朗読者の本気度を測るためのとても良い試金石なのである。たとえ、どのように上手な朗読でも本気度の感じられない朗読は感動されない。下手でも本気度のある朗読は感動を得られる。



○習志野朗読サークル「茜」の朗読レッスン(2)

 これは、現実の場における言語表現でも同じである。いくら言葉巧みに言いつのっても、誠意(本気度)の感じられない表現は聴き手を感動させず、信頼もされない。反対に、たとえ口下手でも、誠意(本気度)の感じられる表現は聴き手を感動させ、信頼もされる。そういう当たり前のことを、十分に理解していない朗読者が多い。

 言語表現がはっきりせず、聴き手がほとんど言葉を聴き取れないような朗読をしていた会員が、徐々に言葉がはっきりしてきたが、今回はとてもスッキリした口跡で朗読したので、驚いた。この会員には、前回、助詞や助動詞の最後まで丁寧に発声するように指導した。それを受けて相当練習してきたという。こういう会員は伸びる。

 レッスン歴が長い会員が、もたったような語り口からなかなか抜け出せない。私も、その指導に四苦八苦してきたのだが、今回、その原因がはっきりと分かった。せでに10年近く朗読指導してきたのに、今頃になってその原因に気がつくとは遅すぎる。その会員は、表現力自体のレベルが高いので、なかなか気づかなかった面もある。





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館長の朗読日記2055/品川「あやの会」と大田「くすのき」の朗読レッスン

館長の朗読日記2055  (戦後72年09月20日 新規)



○品川朗読サークル「あやの会」の朗読レッスン(1)

 昨日(9月19日)に品川朗読サークル「あやの会」の朗読レッスンを行なった。今回は第2期・朗読ステップ6の第7回目、今回から新しいレッスン台本・菊池寛原作「仇討三態(その1)」のレッスンに入る。今回はその第1回目、初回であるから、会員に少しづつ朗読してもらいながら、主に私から朗読的作品解説を行なう。

 少しづつ朗読してもらった文章とその場面に応じて、その文章と場面の朗読的なポイントを解説していく。また、私が全体を通して強調したのは、この作品は主人公・惟念の悲劇的な前半生と仏門に入ってからの悟りの物語を表側とすると、その裏側に敵役の老僧の生涯を通しての悲劇の物語が逆表現されているということである。

 老僧(鳥飼八太夫)という、文武両道に秀で、人格識見も豊かで高い武士であるからこそ辿らなければならなかった悲劇。その老僧の悲劇性をどこまで自分事(わがこと)イメージできるかが、この文学作品の厚みと深さを読みとる鍵であり、この文学作品の朗読に厚みと深さをもたらす鍵である。どのくらい理解してもらえたか。



○品川朗読サークル「あやの会」の朗読レッスン(2)

 来年5月に予定しているこのサークルの朗読発表会の台本が最終的に決まった。岡本綺堂原作「修禅寺物語」である。ただし戯曲の方ではない。岡本綺堂が戯曲「修禅寺物語」を書いた想い出や舞台となった修禅寺温泉を再訪したときの随想を交えながら、小説として戯曲「修禅寺物語」のエッセンスを書き直した方の作品である。

 現代離れした内容と古めかしい文体を危惧する意見も、会員の間にはあったようだ。しかし、会員全員で熱心に議論した上で採決された作品であるから、私はその選考過程と結論を尊重したいと考えた。また、会員の間にあった危惧の念も十分理解できるが、朗読する側の本気度と熱意さえあれば、観客の感動を呼ぶことはできる。

 逆にいえば、この作品は、会員の皆さんの奮起を促すともいえるわけである。それが、吉と出るか凶と出るかは、会員の皆さん次第である。最後に、会員有志がやっている「ほっと♥サロンあやの会」が開催した「第1回おさらい会」の報告があった。これは、会員有志が老人の希望者に朗読を指導している会のおさらい会である。



○大田朗読サークル「くすのき」の朗読レッスン(1)

 昨日(9月19日)に大田朗読サークル「くすのき」の第7回目の朗読レッスンを行なった。今回は、第1期・朗読ステップ1の第7回目。前回から2本目のレッスン台本・芥川龍之介原作「蜜柑」のレッスンに入っている。今回はその第2回目である。今回は、作品解説よりも、会員の朗読の「語り口」を重点的にレッスンした。

 朗読レッスンも7回目ともなると、いくら記憶力が減退した私でも、ある程度は名前と顔が一致してくる。完全に一致したといえない点が情けないところであるが。とまれ「語り口」に重点をおいて会員の朗読を聴いてみると、初心者的な「語り口」も、また、いわゆる朗読調に染まった「語り口」も、それほど耳につかなかった。

 いずれにしても、このサークルの会員の朗読水準は、この時期にしてはかなり高いようである。声優的な訓練を受けたという2人の若い会員は、さすがの表現力である。朗読は未経験という何人かの会員は、それぞれ年輪を感じさせる味のある朗読をしている。それぞれ「語りかける語り口」の基本を習得した結果が楽しみである。



○大田朗読サークル「くすのき」の朗読レッスン(2)

 朗読の経験者の何人かは、やはり、なかなかの朗読をしていた。しかし、基本的な「語り口」という点では、まだまだ課題がいくつかあった。今回、特にびっくりしたのは、朗読のかなり経験者である会員が「語りかける語り口」という点では、ほとんど満点の朗読をしたことだった。果たして、どういう系列の先生に習ったのか?

 当の会員は口を濁して語らなかったが、私の『朗読の理論』を読み、私の朗読入門講座(今年1月に大田文化の森で開催した入門講座)に参加して、痛切に「今までの自分の朗読は何だったのか」と思ったという。それを聴いて内心唸ったのは私の方である。この会員が今後どういう朗読をするようになるか、非常に楽しみである。

 レッスンの最後に、来年5月に予定しているおさらい会について説明した。上演形式は1人1作品形式で行なうが、台本は全員に斎藤隆介原作の童話を朗読してもらう。台本は年末に配布することにした。配布する台本の中から、好きなものを選んでもらう。重なったら、ジャンケンで決めてもらう。久しぶりのおさらい会となる。









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館長の朗読日記2054/千葉「風」の朗読レッスン

館長の朗読日記2054  (戦後72年09月17日 新規)



○千葉朗読サークル「風」の朗読レッスン(1)

 昨日(9月16日)の9時30分から千葉朗読サークル「風」朗読レッスンを行なった。今回は第3期・朗読ステップ1の第19回目、今回は10月に開催する第17回「小さな朗読館・ちば」に向けたレッスンの6回目。通常型レッスンの最後である。次回は、午前〜午後を通した立ち稽古を行ない、その次は本番である。

 このサークルの朗読会「小さな朗読観・ちば」は、半数の会員が向田邦子原作「ごはん」を読み継ぎ形式で朗読し、他の半数の会員が1人1作品形式で朗読をする。今回のレッスンでは、事情で2人の会員が欠席し、3〜4人の会員が用事のために早めに帰りたいという。そこで早めに帰りたい会員を先にレッスンするようにした。

 このサークルは、平均するとかなり朗読水準が高くなってきた。特に、最近新たに入会してきた2期生は、他でかなり朗読経験を積んできたとみえ、とても上手である。しかも、私の朗読指導を良く受け入れて、自宅練習をしてくる。本来なら、新規入会者は下手か不慣れであるから、平均的な水準を下げるものだが、逆である。



○千葉朗読サークル「風」の朗読レッスン(2)

 レッスン歴が長くなった2期生も、着々と朗読水準を上げてきている。特に、声出しと語り口の基本がしっかりしてきた。イメージ表現と心情表現は、まだまだ1期生とはかなり開きがある。しかし、何ごとも例外はある。1期生に追いつきそうな2期生もいれば、2期生に追いつかれそうな1期生もいる。切磋琢磨している。

 イメージ表現と心情表現の水準を上げてきた2期生には、演出的な内容に踏み込んで指導していく。また、声出しと語り口の基本がまだ十分身についていない1期生には、そちらを修得することの重要性と修得法を重点的に指導する。古参である1期生は、それなりの朗読水準に到達している。それに応じて、私の指導も厳しくなる。

 逆に1期生の方も自分の意見や疑問をぶつけてくる。それが朗読レッスンに緊張を与えるし、面白さも与える。初心者を一方的に指導する場合も真剣勝負であるが、古参会員を相手に丁々発止の指導をする場合もまた別の意味での真剣勝負となる。その結果、上達した1期生は、仲間の会員が思わず唸るような朗読をするようになる。








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館長の朗読日記2053/千葉「わかば」の朗読レッスン

館長の朗読日記2053  (戦後72年09月15日 新規)



○千葉朗読サークル「わかば」の朗読レッスン(1)

 昨日(9月14日)の13時30分から千葉朗読サークル「わかば」の朗読レッスンを行なった。今回は第2期・朗読ステップ6の第12回。夏休み明けから来年2月に開催する朗読発表会に向けた台本・澤口たまみ原作「水仙月の三日」のレッスンに入る。本来の予定を1回分くり上げ、レッスン回数を1回分増やしたのである。

 台本を前半(第1部)と後半(第2部)に分け、それぞれを会員全員が1回づつ読み継いでいく。本番では、前半と後半の間に短い休憩を入れる。レッスンでは、前半と後半を交互に指導していく。今回は、前半を全員で読み継いでもらった。会員の皆さんは、かなり自宅練習をしてきたらしく、初回としては良い朗読をしていた。

 この作品は、盛上がりのある事件が起こるわけでもなく、けっこう複雑な謎解き的な要素もあるので、観客を舞台に引きつけるためには相当な朗読上の工夫が要る。朗読作品としては非常にむずかしい部類に属する。もっとも重要なことは、一つ一つの言葉にイメージと心情を込めてクッキリと立ててする、滑らか朗読表現である。



○千葉朗読サークル「わかば」の朗読レッスン(2)

 この作品は、盛上がりのある出来事はさほどないが、心理的な盛上がりは随所にある。そういう心理的な盛上がりを朗読で表現するためには、表現主体(登場人物や原作者)の心情を朗読者自身のものにしなければならない。これがもっとも重要であり、かつ、もっともむずかしい。また、その心情を朗読的に表現することも……。

 この作品は、けっこう複雑な謎解き的な要素もあるのだが、その謎解き的な展開を耳だけで聴く観客に理解してもらうためには、文章の流れをうまくつなげて相互の論理的な関連性を朗読で観客に伝えなければならない。そのためには、説得力のある語りかけと内容的な意味(イメージ)を観客に訴求する語りかけが必要となる。

 このサークルとしては久しぶりに新規入会者があった。今回は見学であったが、次回から入会することになった。そのため、朗読発表会向け台本の読み継ぎ分担を変更しなければならない。念のため、あらかじめ用意していたので、さっそく新たな朗読分担を全員に告知した。新規入会者の分担は従来からの会員の約半分に抑えた。






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館長の朗読日記2052/第10回「小さな朗読館」に向けた準備の本格化

館長の朗読日記2052 (戦後72年/西暦2017年09月12日 新規)



○第10回「小さな朗読館」に向けた準備の本格化(1)

 昨日(9月11日)から、私が第10回「小さな朗読館」で朗読する岡本かの子原作「みちのく」の自宅練習を開始した。この「みちのく」の朗読はむずかしい。盛り上がるべき山場らしいものが、ほとんどなにもない。先に朗読した「鮨」と「家霊」も比較的地味な作品だが、それでも山場らしいところが何ヶ所かあった。

 この「みちのく」は、二人の男女の主人公が会話するところが山場といえば山場なのだろうが、その内容は心理的なものであって、なにか盛り上がるような事件が起こるわけではない。しかも、男の主人公は白痴なのである。白痴のセリフはむずかしい。せめての救いは、朗読時間が30分弱と私の朗読として短い点である。

 先に朗読した「鮨」と「家霊」の朗読時間は40分〜50分であった。聴き手の気分を変えるために、また、私もひと息つくために、途中で何ヶ所かで30秒程度の効果音を入れた。今回の「みちのく」は、短い上に、適当な効果音が見当たらない。果たしてどうしようかと思案している。私は好きな作品だが、むずかしい。



○第10回「小さな朗読館」に向けた準備の本格化(2)

 本番当日の会場で配布する、第11回「小さな朗読館」のチラシも作成しなければならない。そのためには、先ず、ゲスト出演者に朗読作品を確定してもらわなければならない。朗読作品は、著作権の切れた文学作品をそのままノーカットで台本化したもの、というのが原則である。しかし、必ずしも原則通りにはいかない。

 著作権の切れていない文学作品の場合、あるいは、朗読時間の関係で原作をカットしなければならない場合には、ゲスト出演者当人に上演するための許諾手続きをしてもらうことにしている。それがむずかしいらしく、なかなか最終的な確定までいたらない。近年は、チラシの印刷もネットで容易かつ安価になったので助かる。

 その他、事前(本番前1ヶ月頃)のリハーサルや会場スタッフ打合せ、チケットの販売と電話予約受付など、あるいは、その次の来年7月に開催する第12回「小さな朗読館」の準備などもいろいろある。それらのすべてを管理表に時系列的にまとめておかないと、とてもではないが管理不能になる。なかなか面倒なのである。







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最新のイベント情報(朗読会などのご案内) 第172版

最新のイベント情報(朗読会などのご案内) 第172版

                  (戦後72年09月10日 更新)



【カレンダー】



●戦後72年(西暦2017年)



9月23日(土)八千代「新・みちの会」朗読発表会『この世界の片隅に』
 /八千代朗読サークル「新・みちの会」主催

9月28日(木)ふなばし東老朗読会(第37回)
 /船橋市東老人福祉センター主催

9月30日(土)第18回「品川朗読交流会」
 /品川朗読サークル「あやの会」&朗読サークル“こだま”共催

10月16日(月)第17回「小さな朗読館・ちば」
 /千葉朗読サークル「風」主催

10月17日(火)「満天星」ライブ第6回 NEW!
 /「満天星」主催

11月29日(水)第10回「小さな朗読館〜感動をつくる朗読をめざして〜」 
 /感動をつくる・日本朗読館「小さな朗読館」きららホール実行委員会主催



【くわしいご案内】



●戦後72年(西暦2017年)



八千代「新・みちの会」朗読発表会『この世界の片隅に』

〔日時〕戦後72年(西暦2017年)9月23日(土)
     開場13時00分 開演13時30分

〔会場〕八千代市勝田台文化センター・ホール(3階)

〔演目〕こうの史代原作/蒔田陽平ノベライズ『この世界の片隅に』

〔プログラム〕

【第1部】『この世界の片隅に』前半
        <休 憩>
【第2部】『この世界の片隅に』後半

〔出演〕

 中島浩美、小畑勝彦、篠原知惠子、倉林成年、竹川則子、植本眞弓、吉崎瑠璃子、江本なつみ(五十音順/八千代朗読サークル「新・みちの会」の会員)

〔朗読指導〕 東 百道

〔主催〕八千代朗読サークル「新・みちの会」

〔参加〕入場無料(全席自由)

【注】お問い合わせは「感動をつくる・日本朗読館」にどうぞ
    047−487−3721 (東)



ふなばし東老朗読会(第37回)

〔日時〕戦後72年(西暦2017年)9月28日(木)
     開場13時00分 開演13時30分

〔会場〕船橋市東老人福祉センター・和室

〔プログラム〕

「無名の人」司馬遼太郎原作                  谷千和子
「第一夜」「第三夜」夏目漱石原作 (『夢十夜』より) 井上みつ江
「狐物語」林芙美子原作                    遠田利恵子

〔主催〕船橋市東老人福祉センター

〔参加〕入場無料(定員25名)

【注】お問い合わせは「感動をつくる・日本朗読館」にもどうぞ
    047ー487ー3721 (東)



第18回「品川朗読交流会」

〔日時〕戦後72年(西暦2017年)9月30日(土)
     開場13時00分 開演13時30分

〔会場〕品川区荏原第五地域センター・第1集会室

〔交通〕東急大井町線下神明駅より徒歩3分

〔プログラム〕

☆品川朗読サークル「あやの会」
「マイフェアホテルレディ」犬丸りん原作   岡林和子
「風」井上靖原作                片桐瑞枝
「絶望の濁点」原田宗典原作         志村葉子

☆朗読とことばの会「ことばの舟」
「ごんぎつね」新美南吉原作         野池鈴江
「夜の雪」藤沢周平原作            藤田咲子

☆朗読サークル“こだま”
「つぶれた鶴」向田邦子原作  
朗読ミュージカル「杜子春」(芥川龍之介原作「杜子春」より)

〔共催〕品川朗読サークル「あやの会」
     朗読サークル“こだま”

〔参加〕入場無料(全席自由)

〔問合せ先〕品川朗読サークル「あやの会」
        03−3786−0006(山本)

【注1】品川朗読交流会は、合同の朗読会を通じて、互いに学び合うことを目的として年2回(春・秋)開催しています
【注2】終了後、懇親会を予定しています



第17回「小さな朗読館・ちば」

〔日時〕戦後72年(2017年)10月16日(月)
     開場13時00分 開演13時30分

〔会場〕千葉市生涯学習センター・小ホール(地下)

〔プログラム〕

1 「ごはん」向田邦子原作 
     齋藤恵津子、石田幸子、金附ひとみ、小田志津子
     細川美智子、内嶋きみ江、村井とし子、吉田光子(朗読順)
2 「貨幣」太宰治原作                森川雅子                   
3 「なた」幸田文原作               松尾佐智世
4 「舞踏会」芥川龍之介原作           杉山佐智子                  
               <休 憩>
5 「おかあさんの木」大川悦生原作        大島範子                
6 「子猫」高樹のぶ子原作            藤田多恵子
7 「十三夜」樋口一葉原作             助川由利
8  「レモン」内舘牧子原作            吉永裕恵子
9  「すみか」三浦哲郎原作             内田升子

〔朗読指導〕 東 百道

〔主催〕千葉朗読サークル「風」

〔参加〕入場無料(予約整理券が必要/全席自由)

〔問合せ&申込み先〕043(265)8793/助川

【注】お問い合わせは「感動をつくる・日本朗読館」にもどうぞ
    047−487−3721 (東)



「満天星」ライブ第6回 NEW!

〔日時〕戦後72年(西暦2017年)10月17日(火)
     開場12時30分 開演13時00分

〔会場〕船橋市市民文化創造館(きららホール)

〔プログラム〕

【第一部】 司会:大野栄子
1 神無月(原作:宮部みゆき)       上田悦子
2 花の詐欺師(原作:古屋信子)      誉田信子
3 泳げない魚(原作:池田晴海)      櫻井芳佳
4 鮒(原作:向田邦子)           江本なつみ
             <休憩>
【第二部】 司会:江本なつみ
5 余寒の雪(原作:宇江佐真理)     成川洋子
6 ラブ・レター(原作:浅田次郎)      大野栄子
7 知恵子抄(原作:高村光太郎)     小林正子

〔主催〕満天星

〔参加〕入場無料(全席自由)

〔申込〕047−450−6648 「満天星」代表/上田悦子



第10回「小さな朗読館〜感動をつくる朗読をめざして〜」 

〔日時〕戦後72年(西暦2017年)11月29日(水)
     開場13時00分 開演13時30分

〔会場〕船橋市市民文化創造館(きららホール)

〔プログラム〕

1「弁財天の使い」菊池寛原作         中山慶子
2「令嬢アユ」太宰治原作            白澤節子
3「十三夜」樋口一葉原作            助川由利
             <休 憩>
4「龍」芥川龍之介原作            江本なつみ 
5「みちのく」岡本かの子原作            東 百道

〔司会進行〕飯野由貴子

〔企画・構成〕 東 百道(ひがし・ももじ)

〔主催〕感動をつくる・日本朗読館「小さな朗読館」きららホール実行委員会

〔参加〕入場料1000円(会場受付/全席自由)

〔申込〕当日券もありますが消防法のために満席になりしだい締め切りとなります
     出来るだけ事前にお電話でお申し込みください
     047−487−3721 東/ひがし


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館長の朗読日記2051/船橋「はなみずき」と習志野「茜」の朗読レッスン

館長の朗読日記2051 (戦後72年/西暦2017年09月08日 新規)



○船橋朗読サークル「はなみずき」の朗読レッスン(1)

 9月07日(木)の15時00分から、船橋朗読サークル「はなみずき」の朗読レッスンをおこなった。今回は、第2期・朗読ステップ6の第8回目、新しいレッスン台本・菊地寛原作「仇討三態(その一)」の第2回目である。今回は、会員に順々に少しづつ朗読してもらい、各会員の朗読指導主眼をおいてレッスンした。

 前回のレッスンでもそうだったが、今回のレッスンも会員の皆さんはそれぞれ相当に読み込んできたことが分かるような朗読をしていた。夏休みがあったため、朗読レッスンは約1ヵ月ぶりになるが、その間の自宅練習を相当やってきたな、と思わせる朗読であった。朗読が初心者だった2期生も、言葉がすべて上がってきた。

 同じ条件のもう1人の2期生は、語りかける語り口になってきただけでなく、全体的的に自然な語り口の感じが出て来た。朗読経験者であったが高齢の2期生は、いつの間にか「自然な語り口」に変貌していた。私が「相当練習してきましたね」と訊くと、即座に「他にやることがなくて暇ですから」という返事が返ってきた。



○船橋朗読サークル「はなみずき」の朗読レッスン(2)

 朗読レッスン歴がそろそろ6年になり、朗読ステップ1〜6の修了まで残り半年あまりとなった2期生も、メキメキといった感じで朗読が上達してきている。基本的な語り口などは、ほぼ修得できてきている。そろそろ、一つ一つの言葉に、一まとまりの言葉の塊全体に、表現主体のイメージと心情を明確に込める段階になった。

 朗読レッスン歴が10年を超え、そろそろまる12年になろうかという1期生は、文学作品の各場面をそれぞれ立体的に朗読表現する「技」に挑んでいる。会員の皆さんが、かなり良くなってきているので、私も嬉しくてビシビシ指導してみたのだが、改めて考えてみれば、今回はこのむずかしい台本のまだ2回目のレッスンだった。

 来年4月に開催する朗読発表会の演目が、森沢明夫原作「虹の岬の喫茶店」に決まった。朗読時間を2時間にするための台本化と版下作成は、サークル会員が自立的にやることになっている。また、今年12月に船橋市西部公民館から依頼された寿大学の朗読会の企画、朗読練習、出演・運営も、会員たちが自立的に取組んでいる。



○習志野朗読サークル「茜」の朗読レッスン(1)

 9月07日(木)の18時10分から、習志野朗読サークル「茜」の朗読レッスンを行なった。今回は、第2期・朗読ステップ4の4回目、レッスン台本・太宰治原作「燈籠」の4回目である。このサークルは、第2期目だが、いろいろと事情があって、他のサークルが第3期で使用しているレッスン台本を先行して使用している。

 このサークルは、会員数が少ないのだが、今回は全員が出席していた。今回は、レッスン台本「燈籠」の4回目のレッスンであり、会員の皆さんはそれなりに読み慣れてきた感じである。このくらいの段階になると、会員数が多いサークルの場合は、会員のなかの1〜2人が前回よりもグッと飛躍した朗読をしてくれることがある。

 そういう朗読をその場で聴くと、すなわち、ある人間がグッと飛躍した瞬間を間近で目撃すると、仲間の会員だけでなく、指導している私自身までも、とても良い刺激を受ける。しかし、会員数の少ない場合は、当然、そのチャンスが少なくなる。その結果、朗読レッスンの場にマンネリの雰囲気が徐々に醸成されてくることになる。



○習志野朗読サークル「茜」の朗読レッスン(2)

 入会したときは、朗読する言葉そのものがよく聴き取れなかった会員が、その後のレッスンを通じて少しづつだが着実に言葉がはっきりした朗読が出来るようになってきた。レッスン歴が6年を過ぎた最近は、かなり良くなってきていたのだが、今回のレッスンでは従来になく言葉がはっきりしていたように感じた。すごい努力である。

 それでも、ときたま助詞のところや助動詞のところで、言葉を飲み込んでしまうような感じで聴き取りにくくなることがあった。そこで、各文節の最後の1音まで、各文の最後の1音まで、意識して丁寧に発声するように指導した。この会員は、もともとイメージ表現や心情表現は良い味を出していた。この会員の今後の朗読が楽しみだ。

 今回のレッスンでは、この「燈籠」という作品に対する私の解読を軸にしつつ、この作品のイメージ表現や心情表現のあるべき姿を解説したのだが、会員の皆さんにどれだけ理解されたかは不明である。レッスンの最後に、サークルの今後のあり方、さらには会員の増加対策を話し合った。結論は、当面は様子を見ることになった。







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館長の朗読日記2050/品川「あやの会」と大田「くすのき」の朗読レッスン

館長の朗読日記2050  (戦後72年09月06日 新規)



○品川朗読サークル「あやの会」の朗読レッスン(1)

 昨日(9月05日)に、品川朗読サークル「あやの会」の朗読レッスンを行なった。今回は第2期・朗読ステップ6の第6回目、レッスン台本・宮澤賢治原作「なめとこ山の熊」の第6回目(最終回)である。したがって、今回はこのレッスン台本の仕上げの通し読みを行なう。いわば、サークル内でのミニ朗読発表会である。

 まず、全会員を9名づつの2グループに分け、それそれに「なめとこ山の熊」を読み継いでいってもらう。それを聴きながら、このサークルもレベルが高くなったものだと、改めて感心した。特に、声だしが全員しっかりしてきた。特に、出遅れていた古参会員が夏休みに頑張ったらしく、今までの出遅れを取り戻しつつある。

 特に嬉しいのは、古参である1期生が、それぞれ自分の長所は長所として自覚しつつも、自分の短所や課題をキチンと自覚して、その短所や課題を自分なりに着実に克服していっていることである。今のまま進んで行って、さらにもうひと踏ん張りすれば、これら1期生は全員が一流の朗読者になっていくのではないだろうか。



○品川朗読サークル「あやの会」の朗読レッスン(2)

 2期生の場合には、それぞれの長所短所がかなり鮮明になってきている。そういう意味では、指導する方がもっとも面白い段階である。また2期生には、他で朗読経験あるいは音声言語経験を積んできている会員が何人もいる。そういう会員の指導はスリリングである。私の指導を受け入れた途端に、その効果が顕著に現れる。

 このサークルの渉外担当役員から、戸越小学校の校長先生から「6年生に戦争のお話しを朗読して欲しい」という依頼があったという報告があった。レッスン会場の荏原第五地域センターの広報紙「えばごReport」に品川朗読サークル「あやの会」が紹介された記事を見つけて依頼して来てくれたのである。嬉しい話しである。

 レッスンの最後に、来年5月に開催する朗読発表会の原作選びをしていた。近年は、それらのことをサークルが完全に自立的におこなっている。私は、時間の許す限り傍聴しているだけである。原作を提案した会員が、それぞれ2分づつの持ち時間で、自分が提案した原作の良さをプレゼンテーションするのである。非常に、面白い。



○大田朗読サークル「くすのき」の朗読レッスン(1)

 昨日(9月05日)に、大田朗読サークル「くすのき」の第6回目の朗読レッスンを行なった。今回は、第1期・朗読ステップ1の第6回目。今回から2本目のレッスン台本・芥川龍之介原作「蜜柑」のレッスンに入る。今回は、その第1回目である。今回は、その「蜜柑」を少しづつ朗読してもらいばがら、じっくりと解説した。

 この「蜜柑」は朗読指導のポイントが豊富に詰まっている。たとえば「視点の転換」「時制の転換」「表現された対象から逆表現されていること」などなど。おそらく、会員の皆さんが初めて聴くような話ばかりではないかと思う。私の話しを理解できているか、探りながら話していく。分かったような分からないような顔がある。

 けれども、このサークルには音声言語の経験が豊富で、しかも、感度の良い会員が何人かいる。質問を促すと、なかなか鋭い質問がをしてくる場合がある。他の会員も含めて、まだお互いのことがよく分からない段階である。私と会員の間も、会員同士の間も、まだ何となくお互いのことを瀬踏みしているような感覚がある。面白い。



○大田朗読サークル「くすのき」の朗読レッスン(2)

 たとえば、芥川龍之介が作中で良く使っている「が」という接続詞に関する設問があった。この「が」は「しかし」と同じ意味で使っているのだと説明すると、その「が」は鼻濁音で表現するのが良いのか、それとも濁音で表現しても良いのか、という質問があった。第1期の朗読ステップ1の第5回目のレッスンでこの質問は凄い。

 声優の訓練の経験者なので、そういう訓練の先生は「鼻濁音」のことをどのように教えているのか、逆に私が質問してみた。案の定の答えであった。すなわち「鼻濁音」について何ら本質的な説明がなされていないのである。そこで、私なりの「鼻濁音とはなにか」を説明したが、果たして私の説明が理解できたか否か。しかし、面白い。

 この芥川龍之介原作「蜜柑」は、斎藤隆介原作「花咲き山」、宮澤賢治原作「やまなし」と共に、私の朗読レッスンの試金石ないしは登竜門である。この3作品についての私の作品解読を面白いと感ずるか、その面白さがまったく分からないか。朗読者は、その2種類の人間に大別される。不思議なことだが、それが私の経験則である。

 

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館長の朗読日記2049/千葉「風」の朗読レッスン

館長の朗読日記2049  (戦後72年09月03日 新規)




○千葉朗読サークル「風」の朗読レッスン(1)

 昨日(9月02日)の9時30分から千葉朗読サークル「風」朗読レッスンを行なった。今回は第3期・朗読ステップ1の第18回目、今回は10月に開催する第17回「小さな朗読館・ちば」に向けたレッスンの5回目。会員の半数は1人1作品の朗読を、会員の半数は向田邦子原作「ごはん」の読み継ぎをレッスンする。

 1人1作品形式で朗読する会員は、それぞれかなり仕上げてきていた。その会員なりに仕上がってくると、私の指導内容も会員ごとに的が絞られてくる。大部分の2期生に対しては、強調すべき言葉、立てるべき言葉、特にイメージと心情を籠めるべき言葉、をもっとキチンと識別して、そのように朗読表現するように指導する。

 大部分の1期生に対しては、慣れてきたがために油断した部分の注意、あるいは、演出的な意味での意見などを提示する。ただし、同じ1期生でもまだ基本的な「語り口」を修得できていない会員の場合は、その基本的な「語り口」について指導する。声が弱々しい会員に対しては、弱々しい声と小さい声とは違うことを説明する。



○千葉朗読サークル「風」の朗読レッスン(2)

 「ごはん」を読み継ぐグループには、2期生のしかもレッスン歴がまだ短いにもかかわらず、上手な朗読をする会員が複数いる。いずれも他で朗読経験を積んできた会員である。そういう場合、自分の過去の朗読に固執する会員もいないではないが、このサークルの会員の皆さんは積極的に私の指導する朗読に順応しようとしている。

 レッスン歴を積んだ2期生も着実に上達している。1期生のなかに、最近のレッスンで格段に良くなってきた会員がいる。語りかける語り口が自然になり、しかも作品世界に適合したイメージ表現(心情表現)ができていた。そういう場合、私は「これまで下手だと思っていたが、今回はすごく良い朗読だ」とはっきり褒める。

 最古参の会員で、未だに自分のアクセントに自信がもてていない会員がいる。下手なうちは強気で歯牙にもかけなかった方言的なアクセントが、上手になるにしたがって気になってきたようである。アクセントよりも、自分の言葉と普段の語りかける語り口で朗読するように指導してきたが、今回はそれが少し出来たようであった。






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紹介された記事 55/『八千代よみうり』第294号

紹介された記事 55/『八千代よみうり』第294号(2017年8月25日)

                                           (戦後72年9月02日 新規)


八千代朗読サークル「新・みちの会」
発表会『この世界の片隅に』
9月23日 勝田台文化センター


 日本朗読館の主宰者・東百道さん指導の八千代朗読サークル「新・みちの会」(吉瑠璃子会長)が、発表会『この世界の片隅に』を9月23日(土)午後1時30分から勝田台文化センターで開催。入場無料。問合せ電話043・253・4977(小畑)

 今回は戦時下、物資が乏しくなる中で知恵と明るさで乗り切っていく主人公すずの物語「この世界の片隅に」を朗読。作品は、こうの史代原作の漫画からアニメーション映画へ、さらに蒔田陽平が小説化して人気を博した。

 自身も東京から新潟へ疎開、玉音放送を聞く大人達の姿も覚えているという吉会長は「平和な世界で忘れられていく戦争の苦しみを語り継ごうと、この作品を選びました。アニメにもなり広く親しまれる作品ですので、ぜひ若い世代も来場を」と呼び掛けている。

【出演】植本真弓/江本なつみ/小畑勝彦/倉林成年/篠原知恵子/竹川則子/中島浩美/吉瑠璃子

【写真】八千代朗読サークル「新・みちの会」の会員と東百道の集合写真


11月に選抜の朗読会

 なお、東さんが指導するサークルの選抜メンバーが出演する「第10回小さな朗読館」が11月29日(水)午後1時30分から船橋市のきららホールで開かれる。入場料1000円。会員4人と東さんが朗読。新・みちの会からは江本なつみさんが出演。問合せ&予約申込み電話047・487・3721(東)


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『八千代よみうり』第294号(2017年8月25日)









 発行/千葉東部読売会八千代支部
 編集・制作/有限会社 北総よみうり新聞社





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