« 館長の朗読日記2069/千葉「風」主催の第17回「小さな朗読館・ちば」 | トップページ | 館長の朗読日記2071/船橋「はなみずき」と習志野「茜」の朗読レッスン »

館長の朗読日記2070/品川「あやの会」と大田「くすのき」の朗読レッスン

館長の朗読日記2070  (戦後72年10月18日 新規)



○品川朗読サークル「あやの会」の朗読レッスン(1)

 昨日(10月17日)に、品川朗読サークル「あやの会」の朗読レッスンを行なった。今回は第2期・朗読ステップ6の第9回目、レッスン台本・菊池寛原作「仇討三態(その1)」の第3回目である。このサークルは、会員の皆さんが特に熱心だから、レッスンも3回目になると、各人がかなり読み込んだ朗読を披露してくれる。

 そこで、会員1人1人が本人の朗読をした直後に、今回はどのようなことを意識して朗読したかを訊いてみた。語り口や朗読表現に直結した課題を意識した会員もいれば、作品解読など媒介的に朗読表現に結びつく課題を意識した会員もいた。ただ当面は、どの場合でも、私の指導内容の大部分は語り口など朗読表現そのものとなる。

 今回は、文節の1つ1つをキチンと立てて表現しているかどうかという点に焦点を当てて指導した。これは、先日の八千代「新・みちの会」のレッスンにおいて、朗読発表会の朗読を録音したCDを聴いた経験に基づいている。各文節をキチンと立てた語り口と立てずに横にした語り口の違いがあまりにも印象的だったからである。



○品川朗読サークル「あやの会」の朗読レッスン(2)

 改めて聴くと、各文節をキチンと立てた語り口になっている会員は意外に少なく、逆に、各文節の音程を横に寝せたように押していく語り口をしている会員が意外に多かった。各文節ごとに、2音目(ないしは1音目)を支点にハンガーを釣り上げるように、しかも互いに滑らかにつなげていくように指導してきたにもかかわらず!

 ある古参の会員で、今、サークルの代表になっている会員に犠牲的な見本になってもらって、その会員の語り口を真似て各文節を横に寝せたよう押していく語り口と、各文節をキチンと立てた語り口を実際にやってみせた。私が2つの語り口を実演してみせるとその違いがよく分かったようで、会員の皆さんはかなり面白がっていた。

 本当は面白がっている場合ではない。その古参会員は、自分はせっかちだからと言い訳していた。が、そういう問題ではない。別の会員は、ここは切羽詰まった気持を出そうとしたからと言い訳していた。が、そういう問題でもない。日本人は、普段は各文節をキチンと立てた語り口をしている。それが朗読でこんなに難しいとは!



○大田朗読サークル「くすのき」の朗読レッスン(1)

 昨日(10月17日)に、大田朗読サークル「くすのき」の第9回目の朗読レッスンを行なった。今回は、第1期・朗読ステップ1の第9回目、レッスン台本・芥川龍之介原作「蜜柑」の第4回目である。前々回に《間》について質問され、前回に少しその説明をした。今回は、さらに前段となる「視点の転換」を改めて説明した。

 特に、レッスン中の「蜜柑」は、空間的にも、時間的にも、また内面的にも、非常に鮮明な「視点の転換」が表現されている作品である。レッスンの初回にもそのことは解説したが、重要な点なので何回くり返しても無駄にならない。今回は空間的な「視点の転換」と時間的な「視点の転換」に絞り、1文1文をくわしく解説した。

 このサークルはまだ会員数が少ない。私の解説は、会員1人1人に少しづつ朗読してもらいながら、その朗読文にそって解説していく。最初の1巡目は「視点の転換」を中心とした解説に終始したのだが、時間が大幅にあまったので、次に2巡目に入ることにした。この2巡目には、会員の朗読表現そのものに焦点を絞り指導した。



○大田朗読サークル「くすのき」の朗読レッスン(2)

 この2巡目の指導の中心課題は、当然、各文節ごとに2音目(ないしは1音目)を支点にハンガーを釣り上げるように、しかも互いに滑らかにつなげていく語り口の指導である。驚いたことに、そういう朗読がすでにできている会員が2人いた。1人は現役の声優、1人は入門教室における朗読で会場の空気を変えた受講者である。

 別の会員は、くわしいことは分からないが、音声言語に関していろいろと専門的な訓練をしてきている。その会員は、さすがに表現力はかなりあるが、強く投げつけるような語勢で朗読する。レッスン後、その是非について質問してきたので、新劇系の演劇俳優のセリフ表現と通常の発声練習について、私の考えを大まかに説明した。

 これは一般的な内容なので、次回のレッスン時に、改めて大田朗読サークル「くすのき」の会員全員に説明するつもりでいる。私の朗読レッスンでは、いわゆる発声練習なるものを一切おこなわない。質問した会員にとっては、発声練習がないことが不可解でもあり、不満でもあるようだった。一度はキチンとした説明が必要である。







|

« 館長の朗読日記2069/千葉「風」主催の第17回「小さな朗読館・ちば」 | トップページ | 館長の朗読日記2071/船橋「はなみずき」と習志野「茜」の朗読レッスン »

05館長の朗読日記(戦後72年/西暦2017年)」カテゴリの記事

コメント

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)




« 館長の朗読日記2069/千葉「風」主催の第17回「小さな朗読館・ちば」 | トップページ | 館長の朗読日記2071/船橋「はなみずき」と習志野「茜」の朗読レッスン »