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館長の朗読日記2228/品川「あやの会」と大田「くすのき」の朗読レッスン

館長の朗読日記2228  (戦後73年9月20日 新規)



○品川朗読サークル「あやの会」の朗読レッスン(1)

 一昨日(9月18日)に、品川朗読サークル「あやの会」の朗読レッスンをおこなった。今回は、第3期・朗読ステップ1の第7回目であり、その第2本目のレッスン台本・向田邦子「父の詫び状」の第1回目のレッスンである。今回の重要課題は、来年5月に開催予定の朗読発表会の台本原作を選定することである。欠席者は2人であった。

 実は、前回のレッスンの後に、出席者が互いに推薦する原作のプレゼンテイションをするなど、丁寧な選考をおこない、2種類の候補作まで絞り込んだのである。後日、その候補作を知らされたが、それらに私が疑念を呈した。1つは、せっかくの2時間枠の読み継ぎ形式の上演意図を解していない。他の1つは、朗読作品として魅力がない。

 そこで、サークル代表が急きょ会員の皆さんに連絡し、改めて候補作品を募ったのである。その後、サークル代表から連絡があり、レッスン後の再相談の結果、新たな候補作品を全員が読んだ上、次回のレッスン時に最終決定することになったという。会員たちが読み継ぎ形式の上演意図をどう受けとめ、どの作品を選定するか楽しみである。



○品川朗読サークル「あやの会」の朗読レッスン(2)

 レッスンでは、会員の皆さんが着実に上達していると改めて実感した。「父の詫び状」は一種の随想である。地の文は表現主体が向田邦子自身であることが歴然としている。その中に登場人物のセリフが混じっている。はっきりとカギ括弧で括られたセリフもあるし、地の文の中に溶かしこまれたセリフもある。そのセリフ表現が問題である。

 普通の文学作品は、地の文の表現主体が原作者であることは露わではない。しかも作品世界は原作者とは直接の関係がない物語(架空)の世界である。その場合には、登場人物のセリフを登場人物自身が直に話しているように表現しても違和感がない。しかし「父の詫び状」の場合は、向田邦子が急に父親の声色を使っているようでおかしい。

 このような場合には、父親のセリフは、登場人物である父親が直にセリフを表現するのではなく、原作者である向田邦子が父親のセリフを観客に自分の言葉で紹介するように表現する方が自然である。表現の構造からいえば、二重構造的な表現ということになる。このサークルにはプロの声優が2人いるが、2人のセリフ表現が楽しみである。



〇大田朗読サークル「くすのき」の朗読レッスン(1)

 一昨日(9月18日)に、大田朗読サークル「くすのき」の朗読レッスンをおこなった。今回は第1期・朗読ステップ2の第8回目、レッスン台本・太宰治原作「兄たち」の第2回目のレッスンである。この台本「兄たち」は、セリフだけでなく地の文も話体で書かれている。そのすべてを語りかける語り口でセリフのように朗読してもらう。

 このサークルは、昨年の6月に発足したばかりだから、レッスン歴はまだ1年数ヶ月である。前回から、会員の1人が退会した。退会したといっても、サークルの代表に連絡があったきり、指導者である私には何の連絡もないままである。こういう例は初めてであるが、ことほどさように、発足後1年数ヶ月が過ぎても、会員が落ち着かない。

 現在のサークル会員数は6人である。サークルの役員は熱心に会員募集の方策を練り、実行してくれている。私の地元ならば、私ももっと積極的に動けるのだが、遺憾ながら靴の底から足裏を掻くようで、歯がゆく感じている。来年の5月には第2回目の「公開おさらい会」を予定している。再来年の5月には初の朗読発表会を予定している。



〇大田朗読サークル「くすのき」の朗読レッスン(2)

 最初の朗読発表会では、先の大戦の実体験をあつかった作品を読み継ぎ形式で上演することを慣例としている。これまで私が指導したサークルは、皆、そのような内容の朗読発表会を2回やってもらってきた。このような朗読発表会を開催するには、朗読的にも、準備や舞台まわり的にも、また、経費的にも、会員の数が10人は必要である。

 逆算すると、来年の「公開おさらい会」までには、会員数が10人の大台を超えていることが望ましい。しかも、ポロポロと退会者が出てくるような不安定な状況ではなく、朗読レッスンを長期間(一応の目安は6年間)つづける決心の会員の構成になることが望ましい。あと8ヶ月でそういうサークル体制を構築できるか否かが勝負である。

 太宰治原作「兄たち」の朗読レッスンについては、この時期のサークルとしてはかなり高いレベルになっていきたと思う。朗読あるいは語りのベテラン2人が頑張っている。サークル発足時からの初心者2人も、まだ2年足らずのレッスン歴としてはかなりの上達ぶりである。最近入会した会員も、当初に比べれば格段に良い朗読をしている。






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