館長の朗読日記2848/品川「あやの会」の立ち稽古
館長の朗読日記2848 (戦後78年04月19日 新規)
〇品川朗読サークル「あやの会」の立ち稽古(1)
昨日(4月18日)の9時50分から品川朗読サークル「あやの会」の朗読レッスンをおこなった。今回は第3期・朗読ステップ5の第19回、また今夏5月に開催する朗読発表会『月の光』に向けたレッスンの第7回でもある。今回は、午前から午後のほぼ終日を使って『月の光』の台本の立ち稽古をおこなった。
この『月の光』の台本は、朗読時間が前半60分・後半90分、全部で150分(2時間半)の大作である。午前中の全部を使って前半の通し稽古と、それに対する私のコメント&指導をおこない、さらに会員の皆さんにも意見や感想を述べてもらった。会員の皆さんは遠慮なく活発かつ的確な発言をしていた。
このサークルは、過半の会員がすでに「語りかける語り口」を修得している上に、自主練習会なども熱心におこなっている。さらに、小学校や中学校の授業で朗読をしたり、老人福祉関係に向けてボランティアの朗読上演をしたり朗読指導をしたりしている。とにかく朗読に熱心で、全体的な朗読のレベルがとても高いのである。
〇品川朗読サークル「あやの会」の立ち稽古(2)
今回の立ち稽古の朗読もかなり良かったが、朗読が良ければ良いほど、また、朗読のレベルが高くなればなるほど、私の指導はさらに上を目指したものになっていく。今回は、特に、地の文を表現する場合の朗読者の心情やイメージのあり方に重点を置いた。この「月の光」の地の文は原作者・井上靖自身が表現者である。
本来は、すべての地の文の表現のバックに原作者・井上靖の心情とイメージが存在しているのだが、時間が限られているので決め手となるべき地の文だけを取り上げた。その地の文を朗読した会員に、この地の文を朗読したときに、どのような心情とイメージを心につくって朗読したかを質問した。即答できた会員は少なかった。
さらに、その地の文を表現したときの原作者・井上靖の心情とイメージを質問したが、即答できた会員はやはり少なかった。文学作品は、セリフを表現している登場人物の心情やイメージは原作者が地の文で丁寧に説明している。しかし、地の文を表現した原作者自身の心情やイメージは、地の文で説明していないのである。
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