館長の朗読日記2862/千葉「風」の朗読レッスン
館長の朗読日記2862 (戦後78年06月04日 新規)
○千葉朗読サークル「風」の朗読レッスン(1)
昨日(6月03日)の9時30分から、千葉朗読サークル「風」のレッスンをおこなった。今回は第4期・朗読ステップ1の第12回、今秋10月に開催を計画している朗読発表会『楢山節考』に向けたレッスンの第1回である。サークルの皆さんは、この『楢山節考』の上演には力が入っているとみえて、第1回のレッスンにしてはかなりの朗読表現をしていた。
ただし、作品の中に何ヶ所か挿入されている唄の部分は、ほとんどの会員はまだ練習しておらず、そこを抜かして朗読していた。次回のレッスンまでに自主練習会を開催し、そこで全員で練習するという。さらに、主な登場人物の性格付けやセリフ表現の統一性も検討するという。ようやくサークルとして朗読表現に取り組む姿勢が出てきたのは、大変に良い兆候である。
この作品は、挿入歌の他に、セリフ表現に長野方面の方言が混じっている点が難物である。しかし、幸いなことに、会員の一人に長野出身者がいて、その会員が方言の大筋についてはチェックしてくれるという。これは、大変に心強いことである。方言は大変むずかしく、完全に表現することはほとんど不可能である。今回も、大筋でそれらしく聴こえれば良いと考えている。
○千葉朗読サークル「風」の朗読レッスン(2)
近年、私は、朗読発表会で上演する作品の選択については、各サークルの会員の総意に任せている。今秋の朗読発表会でこの『楢山節考』を選択するに当たっては、反対意見もあったらしい。しかし、いざ、この作品に取り組んでみると、かつての反対者もこの作品に取り組み甲斐を感じてきて、一所懸命に練習しているという。こういう点がこのサークルの良い点である。
私は、朗読発表会向けのレッスンにおいて、朗読表現の技術的な側面(特に「語りかける語り口」など)についてはかなり細かく具体的に指導するが、場面のイメージや登場人物の性格設定などについては大筋しか言及しないようにしている。場面の細かい部分や登場人物の具体的な心情表現については、各会員あるいは自主勉強会などによる議論に任せている。
朗読発表会で大作を読み継ぎ形式で上演する目的はいくつもあるが、その重要な一つは会員の皆さんにサークルとしての一体感を涵養してもらうことにある。これは作品の共通的なイメージを話し合って決めるという朗読表現的なことだけではない。大作を全員で読み継いでいく上演を目ざし、そのための練習や準備の過程において全体的な協力が不可欠なのである。
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