館長の朗読日記2885/船橋「はなみずき」の朗読レッスン
館長の朗読日記2885 (戦後78年/西暦2023年09月17日 新規)
○船橋朗読サークル「はなみずき」の朗読レッスン(1)
先日(9月07日)の15時00分から、船橋朗読サークル「はなみずき」の朗読レッスンをおこなった。この「はなみずき」は、6月29日(木)にかろうじてレッスンをやったのだが、私は3日前の6月26日(月)に発病していたので、その模様をブログに記すこともできなかった。そして、つぎの7月の2回のレッスンはすべて中止せざるを得なかった。
したがって、先日の朗読レッスンは、第3期・朗読ステップ6のレッスンの第6回、レッスン台本は森鴎外原作「高瀬舟」の第1回である。この回はこの「高瀬舟」の初回だから、会員の皆さんの朗読というよりも、この「高瀬舟」という文学作品について概括的な解説をした。前作の「冬の王」もそうだが、森鴎外が医者的リアリズムを発揮した作品なのである。
登場人物のセリフ表現にしても、また原作者が表現主体である地の文にしても、すべてがどのように表現すべきかが的確に指定されている。したがって朗読者も、その指定を的確に読み取って、その指定に適応した朗読をしないと、読み込みの深浅がたちまち馬脚が露呈してしまう、ある意味で恐ろしい作品である。その森鴎外の指定を順々に解説していった。
○船橋朗読サークル「はなみずき」の朗読レッスン(2)
この「高瀬舟」は私の最有力なレパートリーであるから、朗読レッスンにおける私の解説のほとんどは私にとって既知のものである。しかし、解説の仕方その他の部分で新しい発見もある。その意味で、朗読レッスンは、私にとって真剣勝負であり、新たな自己啓発の場でもあるわけである。そこで、かなり熱を入れて解説していったのだが、意外な反応に出会った。
それは、このサークルで朗読レベルがもっともレベルの高い会員が、この「高瀬舟」の台本になかなか取り組みにくいというのである。理由を訊くと、その会員はかつて私が「高瀬舟」を朗読するのを聴いて、このサークルに入会することを決めたというのである。そのときの私の朗読の印象が強いので、いざ自分自身が朗読するとなると取り組みにくいというわけである。
正直、そう言われて嬉しくないこともなかったが、朗読レッスンの場でニヤケているわけにもいかない。そんな私の朗読を乗り越える気持で、この「高瀬舟」に取り組んで欲しい、と発破をかけておいた。朗読表現は物理的な現象を扱うわけではないから、この朗読表現が正しい唯一のやり方だ、などということはあり得ない。その会員なりの朗読を目指すべきである。
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