館長の朗読日記2912/品川「あやの会」の朗読レッスン
館長の朗読日記2912 (戦後78年11月23日 新規)
〇品川朗読サークル「あやの会」の朗読レッスン(1)
一昨日の11月21(火)の9時50分から品川朗読サークル「あやの会」の朗読レッスンをおこなった。今回は第3期・朗読ステップ6の第9回、レッスン台本・森鴎外原作「高瀬舟」の第4回のレッスンである。前回も記したが、この「高瀬舟」は朗読的に大変むずかしい作品だから、この作品を朗読するサークル会員の朗読的実力がよく分かる。
朗読ステッ1~6を初めてたどっているサークル会員、すなわち、朗読ステッ1~6の第1期目のサークル会員は、私の提唱する「語りかける語り口」の基本を修得することが主眼である。朗読ステッ1~6が第2期目以降のサークル会員は、私の提唱する「語りかける語り口」の基本を修得できていても、その大部分は心では台本を読んでしまっている。
私は、この「語りかける語り口」の基本を修得する段階が第1段階、同じく「語りかける語り口」の基本を修得できても心では台本を読んでしまっている段階を第2段階と呼んでいる。そして、私が提唱する「語りかける語り口」で心から台本を語って朗読表現できるようになった段階が最後の第3段階であり、この段階の朗読は超一流の朗読レベルとなる。
〇品川朗読サークル「あやの会」の朗読レッスン(2)
この第3段階に到達したサークル会員は、私が指導している5つの朗読サークルの中で何人かいるが、この品川朗読サークル「あやの会」にも何人かが誕生しつつある。しかし、この第3段階に到達すると、その人間が朗読台本である文学作品の作品世界をどのようにイメージしているかがすべて朗読のなかに表現されてくる。実は、これが大変なのである。
朗読する人間が、朗読台本である文学作品をどのようなレベルで、どのような方法で、どのような内容で、解読しているかが、すべて露わになってしまう。このことは、逆に、朗読台本である文学作品の解読を通して、解読している人間の内面がすべて露わになってしまうことにつながっている。超一流の朗読は、朗読者の総てを表現することにつながっている。
したがって、このことは、逆に、自分のすべてを表現することを躊躇する人間、自分の総てを表現することを嫌がる人間は、自分の総てを表現することに自信が持てない人間は、超一流の朗読ができないという結論にむすびついていく。これは、必ずしも朗読に限ったことではない。すべての芸術において、その芸術に携わる人間には同じことが言えると思う。
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