05館長の朗読日記(戦後77年/西暦2022年)

館長の朗読日記2809/今回の私の朗読レッスン休み(冬休み)にやるべき作業

館長の朗読日記2809 (戦後77年/西暦2022年12月18日 新規)

 


○今回の私の朗読レッスン休み(冬休み)にやるべき作業(1)

 朗読レッスン休み(冬休み)といっても、やるべき作業がいくつかある。まず、来年2月に開催する千葉「わかば」の朗読発表会『楢山節考』のバック音楽とバック照明の構成を考えなければならない。朗読時間が約2時間の大作を読み継ぎ形式で上演する場合、バック音楽とバック照明は重要なのである。

 つぎに、来年3月に開催する第23回「小さな朗読館」の準備をしなければならない。第一に、私自身の朗読練習をする。第二に、来夏7月に開催する第24回「小さな朗読館」のプログラムを作成する。これは、来年3月の第23回「小さな朗読館」の会場で宣伝用のチラシを配布するための準備である。

 つぎに、再来年の第26回~第28回「小さな朗読館」のゲスト出演者を選考し始めなければならない。また、同じく第26回~第28回「小さな朗読館」で私が上演する朗読シリーズを構想しなければならない。来年は芥川龍之介シリーズの4回~6回をやるが、再来年は太宰治シリーズを構想している。

 


○今回の私の朗読レッスン休み(冬休み)にやるべき作業(2)

 つぎに、私が指導する朗読サークルの第4期・朗読ステップ3~6のレッスン台本を選定し始めなければならない。実は、私は、それに合わせて、従来から懸案の『朗読の上達法』の構想を詰めていこうと考えている。これはかなり重量級の作業である。しかし、私にとっては、とても楽しい作業でもある。

 併行して、これも私の楽しい作業である『芥川龍之介の文学的軌跡』の構想&執筆、また『太宰治の文学的航跡』の構想、さらには「夏目漱石+森鴎外+樋口一葉」の短編作品論の構想もなるべく進めたいと思っている。最後の「夏目漱石+森鴎外+樋口一葉」の短編作品論は、新しい着想で楽しみである。

 以上は朗読に関する作業である。しかし、実はその他にも家事に関する作業や、私の本来のライフワークに関する作業もある。家事についてはまず障子の紙の張替えがある。その他にも、ここを先途と家人が作業を見つけては実行を要求してくる。本来のライフワークの作業については、ここでは省略する。

 

 

 

 

 

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館長の朗読日記2808/今年の朗読レッスンはすべて終了した

館長の朗読日記2808 (戦後77年/西暦2022年12月17日 新規)

 

 

○今年(戦後77年/西暦2022年)の朗読レッスンはすべて終了した(1)

 船橋「はなみずき」のレッスンを12月15日(木)におこなって、今年の私の朗読レッスンはすべて終了した。本来は12月10日(土)の八千代「新・みちの会」のレッスンで最後のはずだったが、文化の日(11月3日)の船橋「はなみずき」のレッスンを12月15日(木)に振り替えたのである。

 来年(戦後78年/西暦2023年)は、レッスン初めが1月17日(火)の品川「あやの会」の朗読レッスンである。すなわち、今年の12月16日(金)から来年の1月16日(月)の一ヶ月は、私の朗読レッスン休み(冬休み)である。今のこの一瞬間、私は何ともいえない解放感につつまれている。

 朗読レッスン休み(冬休み)の初日は、木鶏社に行って仕事をしたので息が抜けなかった。しかし、その翌日の今日(12月17日)は土曜日でもあり、私の気分もかなり寛いだ。今日は、家人が教えているピアノの生徒が船橋の楽器店の主宰する発表会で演奏するので、家人も先生の一人として参加する。

 


○今年(戦後77年/西暦2022年)の朗読レッスンはすべて終了した(2)

 そういうわけで、午前の12時少し前に家人を八千代台駅まで車で送った後は、久しぶりに自宅で一人ノンビリできる。最近、ノンビリするとすぐ念頭に浮かぶのは、朗読に関する著作の構想と執筆のことである。すなわち『朗読の上達法』、夏目、森、樋口、芥川、太宰の短編作品の作品論のことである。

 永年の懸案である『朗読の上達法』は、実際の朗読指導をしているうちに次々と新たな内容や方法が頭に浮かんでくるので、なかなか構想がまとまらない。作品論の方は、芥川龍之介と太宰治については以前から大体の構想ができている。問題は、夏目漱石、森鴎外、樋口一葉の作品論をどうするかである。

 私は、明治維新以降の日本の文学者については、夏目漱石→芥川龍之介→太宰治のラインが主軸だと思っている。そのラインの両側に、宮澤賢治が世界的な作家として、樋口一葉が日本的な作家として燦然と輝いていると思っている。森鴎外は優れてはいるが、日本の文学史においては番外的な作家である。

 


○今年(戦後77年/西暦2022年)の朗読レッスンはすべて終了した(3)

 私は、宮澤賢治は『宮澤賢治の視点と心象』(既刊)、芥川龍之介は『芥川龍之介の文学的軌跡』(未刊/現在執筆中)、太宰治は『太宰治の文学的航跡』(未刊/現在構想中)と、それぞれ単行本の形で論及する。しかし、夏目漱石、樋口一葉、森鴎外については、どのように論及すべきか未決であった。

 それについて、最近つぎのようなアイデアが浮かんだ。すなわち、夏目漱石、樋口一葉、森鴎外の作品から朗読に適した短編をいくつか選定し、それらの作品論(朗読的な観点からみた作品論)を1冊の単行本にまとめる、というアイデアである。この冬休み中に短編の選定と単行本の構成を考えてみよう。

 そして、芥川龍之介の『芥川龍之介の文学的軌跡』については、構想のさらなる詰めを、太宰治の『太宰治の文学的航跡』については全体的な構想化を、この冬休み中にやってみようと考えている。このような構想作業は、心を豊かにするし、解放感に満ちた朗読レッスン休み(冬休み)にこそふさわしい。

 

 

 

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館長の朗読日記2807/船橋「はなみずき」の朗読レッスン

館長の朗読日記2807 (戦後77年/西暦2022年12月16日 新規)

 


○船橋朗読サークル「はなみずき」の朗読レッスン(1)

 昨日(12月15日)の15時00分から船橋朗読サークル「はなみずき」の朗読レッスンをおこなった。今回は第3期・朗読ステップ5の第14回、来年4月26日(水)に開催する船橋朗読サークル「はなみずき」の朗読発表会『すみだ川』のレッスンの第2回である。

 この永井荷風原作『すみだ川』を、前半(第1部)と後半(第2部)に分け、それぞれを会員が全員で読み継ぐ形式で上演する。レッスンも、前半(第1部)と後半(第2部)を交互におこなう。今回は、レッスンの第2回であるから、後半(第2部)の第1回を指導する。

 前回レッスン(第1回)は前半(第1部)の第1回を指導した。会員の皆さんはかなり自宅練習をしてきたようである。今回は私のレッスンが始まる前の約3時間に後半(第2部)の自主練習会をしていた。同じ会場だったので、私も最後の部分を傍聴することができた。

 


○船橋朗読サークル「はなみずき」の朗読レッスン(2)

 会員の皆さんは、この作品にかなり気合が入っているようである。レッスン時の会員の皆さんの朗読も、後半(第2部)は初めてのレッスンであるにもかかわらず、かなり読み込んだ表現になっていた。そうなると私の指導も気合が入ってきて、要求するレベルが高くなる。

 高いレベルの要求をしている最中に、この後半のレッスンは今回が初めてであったことに気がつき、慌てて「初めてにしては上手にできました」などと言い足す始末であった。この勢いでレッスンしていけば、かなり高いレベルの朗読表現に仕上がっていくと期待している。

 この作品(台本)は明治時代風の文体と言葉遣いの「文字言語」で書かれているから、それを現代のわれわれの「話声言語」で朗読表現することはむずかしい。まして、その朗読表現で観客(聴き手)に感動してもらうのは至難の業である。かなり頑張る必要があると思う。

 

 

 

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館長の朗読日記2806/八千代「新・みちの会」の朗読レッスン

館長の朗読日記2806  (戦後77年12月12日 新規)

 


○八千代朗読サークル「新・みちの会」の朗読レッスン(1)

 一昨日(12月10日)の13時00分から、八千代朗読サークル「新・みちの会」の朗読レッスンをおこなった。今回は第4期・朗読ステップ2の第4回、レッスン台本・太宰治原作「雪の夜の話」の第4回のレッスンである。この台本のレッスンは5回にしたので、次回が仕上げの通し読みとなる。

 このサークルが今秋9月に積み継ぎ形式で上演した、八千代朗読サークル「新・みちの会」朗読発表会『ユタとふしぎな仲間たち』で、読み継ぎのトップバッターを担当したサークル会員が、昨月11月30日に急逝した。ある覚悟を持した出演であったという。その朗読は、出色の出来栄えであった。

 レッスン歴の短い会員の場合は指導内容が「声出し」や「語り口」が中心となる。朗読者と聴き手の距離を意識していない「声出し」や話声言語の基本的な表現法から逸脱している「語り口」などについて、直るまで指導し続ける。この段階は本人には分からない。他の会員の朗読を聴いて悟っていく。

 


○八千代朗読サークル「新・みちの会」の朗読レッスン(2)

 この段階の会員は、自分の朗読が自分で分からないだけではない。私の言うことも、一般論で説明したり、他の会員に説明したのでは、分からない。自分に向かって、自分の朗読について、直に言われなくては分からない。もちろん、その会員が上達していきレベルが上がっていけばそうではなくなる。

 どうやら、上達の段階は大きく3段階に分かれるようだ。第1段階は「語りかける語り口」の基本を修得する段階。第2段階は「心情&イメージ表現」を修得する段階。第3段階は「自然な語り口」で主体的に語ることを修得する段階。これまでは第3段階をクリアした会員はホンの数人程度であった。

 しかし、近年は、あちこちのサークルで、この第3段階をクリアしつつある会員が新たにボチボチと出現しつつあるように感じている。今の日本では、この第3段階をクリアした朗読者は超一流といっても良いと思う。その先には、文学作品(台本)を演出的にとらえ直す果てしない修練が待っている。

 

 

 

 

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館長の朗読日記2805/千葉「わかば」の朗読レッスン

館長の朗読日記2805   (戦後77年12月11日 新規)

 


○千葉朗読サークル「わかば」の朗読レッスン(1)

 先日(12月08日)の13時30分から、千葉朗読サークル「わかば」の朗読レッスンをおこなった。今回は第3期・朗読ステップ5の第18回、来年2月に開催する朗読発表会『楢山節考』に向けた第6回のレッスンである。今回はその『楢山節考』の後半をレッスンした。

 本来は今回が通常のレッスンの最後であり、次回以降は「立ち稽古」「リハーサル」「本番」と進むのである。しかし、今回は「立ち稽古」と「リハーサル」を合わせて1回で済ますので、来年初のレッスンも通常型のレッスンをおこなう。さて、どういうレッスンをするかな。

 前回のレッスンで、二音目を上げる際に一音目を下げ過ぎる会員に、その点を注意したところ、その会員の「語り口」が滑らかになるだけでなくて「心情&イメージ表現」も格段に良くなったことがあった。ところが、その会員が今回はまた元のようにデコボコした朗読をした。

 


○千葉朗読サークル「わかば」の朗読レッスン(2)

 根気よくその点を注意したところ、その会員は直ぐそのデコボコが直り滑らかな「語り口」で朗読ができる。こういう段階では、自分の朗読の良し悪しはもとより、自分の朗読そのものがどうなっているか、まったく聴こえていないのであろう。まだまだ時間がかかると思った。

 この『楢山節考』は10数年前に上演したものの再演であるが、朗読する会員のレベルも格段にアップしているので、それに合わせて私の指導内容も深く豊かになってきている。したがって、初演に比べて再演のレベルが総体的にかなりアップするのではないかと期待している。

 今回は「立ち稽古」と「リハーサル」を合わせて1回で済ましてしまうので、その点に若干の不安がある。それから会員数が少ないので、それに比例して、聴きに来てくれる知人友人の数も少なくなる懸念がある。しっかりと宣伝して、一般の観客を呼び込まなければならない。

 

 

 

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館長の朗読日記2803/品川「あやの会」の朗読レッスン

館長の朗読日記2803  (戦後77年12月07日 新規)

 


〇品川朗読サークル「あやの会」の朗読レッスン(1)

 昨日(12月06日)の9時50分から品川朗読サークル「あやの会」の朗読レッスンをおこなった。今回は第3期・朗読ステップ5の第12回、レッスン台本「鮨」の第6回のレッスンである。今回は、この「鮨」の最後のレッスンとして、仕上げの通し読みとそれに対する私の講評をおこなった。

 今回は欠席者が2人いた。その2人の朗読分のカバーを含めすべての手順を自立的に決め、手際よく次々と参加者全員で読み継ぎ形式による仕上げの通し読みをしていく。それを聴きながら、会員の皆さんの朗読レベルが確実にアップしてきたことを実感した。会員の朗読レベルは3つに大別できる。

 1つは第3期生(1期目の朗読ステップ1~6をレッスン中)。この第3期生は声出しと語り口がレッスンの中心になる。声出しといっても美声か否かの問題ではない。聴き手との距離の合わせた距離感のある声を出すことをいう。その声出しと語り口が、今回の「鮨」の仕上げではかなり良かった。

 


〇品川朗読サークル「あやの会」の朗読レッスン(2)

 2つは第2期生(2期目の朗読ステップ1~6をレッスン中)。第2期生は「語りかける語り口」と「心情&イメージ表現」がレッスンの中心になる。それが今回はとても良かった。ただし、良くなれば、それに伴なって良くない点も露出してくるところが朗読の宿命である。そしてさらに前進する。

 3つは第1期生(3期目の朗読ステップ1~6をレッスン中)。第1期生は、自分の心情とイメージで、自分の言葉で、朗読表現することがレッスンの中心になる。今回は、最後まで私を手こずらせた会員が、自分の言葉で朗読できるようになったことが確認できた。これで超一流の仲間入りである。

 ここで超一流というのは朗読表現上のことである。必ずしも朗読する作品を深く、あるいは面白く表現することと同じではない。聴き手に、一生忘れられないような感動、あるいは面白さを感じてもらうためには、作品の深い解読、演出的な表現創造が必要になる。これからが朗読の本番なのである。

 

 

 

 

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館長の朗読日記2802/千葉「風」の朗読レッスン

館長の朗読日記2802  (戦後77年12月06日 新規)

 


○千葉朗読サークル「風」の朗読レッスン(1)

 先日(12月03日)の9時30分から、千葉朗読サークル「風」の朗読をおこなった。今回は、第4期・朗読ステップ1の第2回、レッスン台本・宮澤賢治原作「やまなし」の第2回である。この「やまなし」は、拙著『朗読の理論』でも、その一部をとり上げて解読している。

 また、私が朗読協力&朗読原案の面で参画した朗読漫画『花もて語れ』でも、主人公が本格的に朗読に取り組む最初の作品として取り上げ、漫画の中でかなりくわしく解読している。さらに、拙著『宮澤賢治の視点と心象』においては、この作品を正面から徹底的に解読している。

 ところが、このサークルの中には、それらをまったく読んでいない、あるいは、ほとんど読んでいない会員がいるようなのである。前回は、一応、その「やまなし」の解読のポイントをおさらいがてら解説したのだが、まさか会員がこの作品をこれほど不勉強だとは思わなかった。

 


○千葉朗読サークル「風」の朗読レッスン(2)

 私の著作の内容は、かなりレベルが高く表現もむずかしいので、全部をキチンと読むのは大変である。しかし、この「やまなし」のレッスンを受けている機会に、せめて「やまなし」に関する部分くらいは精読して欲しい。まして『花もて語れ』は漫画なのだからなおさらである。

 もちろん、それらの本類を読んだだけで、さらには、それらの内容に基づいてその作品世界をイメージしただけで、立体的な「やまなし」の朗読表現ができるわけではない。しかし、かなりのレッスン歴(6年~12年)を経た会員の場合は、かなりできなければおかしいと思う。

 少なくとも、立体的な表現をしようという意識と意欲のある朗読表現くらいはしなければおかしい。このサークルは、かなり長い期間、朗読発表会では1人1作品形式の上演をしてきた。長い作品を読み継ぎ形式で上演することをしないできた。その影響も多少あるかも知れない。

 

 

 

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館長の朗読日記2801/第59回「ふなばし東老朗読会」の開催について

館長の朗読日記2801  (戦後77年12月03日 新規)

 


○第59回「ふなばし東老朗読会」の開催について

 前月11月24日(木)に開催された第59回「ふなばし東老朗読会」の報告書が、運営主宰した船橋朗読サークル「はなみずき」の担当役員から私のところに提出された。
 この「ふなばし東老朗読会」は、毎回、私が指導する他の朗読サークル朗読レッスン日と重なるため、近年は出演者の朗読をまったく聴いていないし、会場の雰囲気や観客の反応にも直接は触れていない。
 その点は今回も同じなので、担当役員の報告の主な内容をほとんどそのまま以下に転載する。

 


【第59回「ふなばし東老朗読会」報告】


開催日時  西暦2022年11月24日(木)13:30~15:00

開催場所  船橋市東老人福祉センター・和室

主  催  船橋市東老人福祉センター(担当者:伊藤康子)

司  会  田中幸子

出席者数  お客様 10名(内男性3人)
      職 員 1名(担当者/伊藤康子さん)
      合 計 9名
      その他「はなみずき」会員 4名(出演者3人、役員1人)
      


●プログラム

1「評点と夫婦の絆」梯久美子原作     谷千和子
     
2「日々是好日」森下典子原作       昌谷久子

           <休憩>

3「雨の山吹」山本周五郎原作       亀田和子

 

●お客様の反応

・三つの朗読中、皆さんの瞳が輝いていました。
・三人の朗読者の想いが充分に聴き手に届いた様です。
・作品をご自分で読んだ方がいらっしゃって、ご自分の読みとられたイメージが、朗読によって膨らんだと……のこと。嬉しいコメントです!!
・涙を拭いている男性がいらっしゃいました。「友に聴かせたい」とのひと言をいただきました。

 

 

 

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館長の朗読日記2800/船橋「はなみずき」の朗読レッスン

館長の朗読日記2800 (戦後77年/西暦2022年12月02日 新規)

 


○船橋朗読サークル「はなみずき」の朗読レッスン(1)

 昨日(12月01日)の15時00分から船橋朗読サークル「はなみずき」の朗読レッスンをおこなった。今回は第3期・朗読ステップ5の第13回である。今回から、来年4月26日(水)に開催する船橋朗読サークル「はなみずき」の朗読発表会『すみだ川』のレッスンを開始した。

 今回は、このむずかしい台本の最初のレッスンであったが、ほとんどの会員はかなり自宅練習を重ねてきたような朗読をしていた。したがって、今回は初回にもかかわらず、かなり本格的な朗読レッスンになったと思う。いつもの通り、会員が1人づつ朗読し、それに私がコメントする。

 かなり自宅練習を重ねて来たにもかかわらず、この台本の明治時代風の文体と言葉遣いから来るむずかしさのために、平板な表現になりがちであった。そのため、あたかも朗読レベルがはるか以前に戻ってしまったような朗読になっていた会員もあった。それだけこの台本はむずかしい。

 

 

○船橋朗読サークル「はなみずき」の朗読レッスン(2)

 今回は、会員の1人が、自分の言葉で語りかける語り口で朗読できるようになっていた。聴いていて、やはりこの語り口で朗読されると、画然と違うことが実感された。もう一息でこの語り口の朗読が出来そうな会員も数人いる。しかし、そのもう一息のところがなかなか踏み越せない。

 出だしの一音目と助詞の部分が下がり気味だった会員が、今回はその下がりが無くなって、かなり滑らかで自然な語り口になっていた。やればできるのである。述語部分を下げる語り口がなかなか直らない会員が、今回はかなり下がらなくなってきた。皆、少しづつ進化しているようだ。

 今回、改めて、ここぞという言葉を強調することの重要性を指導した。それに関して、強調するべき言葉がいくつか連なっている場合はどのように強調すればよいのか、という質問をした会員がいた。それは入会したての会員であったが、大変に重要な質問だったので、丁寧に回答した。

 

 

 

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館長の朗読日記2799/第22回「小さな朗読館」を開催した

館長の朗読日記2799  (戦後77年11月30日 新規)

 


○第22回「小さな朗読館」を開催した(1)

 昨日(11月29日)の13時30分開演で、第22回「小さな朗読館」を開催した。会場はいつもの船橋市民文化創造館(きららホール)である。武漢コロナウイルスの感染は一説によるとオミクロン株による第8波が始まっているということである。今回も武漢コロナウイルスの影響があったようだ。

 電話の予約者のキャンセルが6件あった。キャンセルの理由に武漢コロナウイルスを直接あげた例はなかったが、その背景に武漢コロナウイルスの感染継続があったことは十分に推察できる。私が指導している朗読サークルの会員でさえ、武漢コロナウイルスの感染を恐れて来場を見合わせる例があった。

 今回の来場者数は、受付で配布した資料数から推計して70人余であった。今年3月に開催したに第20回の120人はもとより、今年7月の第21回の80人弱と比べても若干は少ない人数である。だいたい昨年の水準(第19回/73人、第18回/64人、第17回/82人)と同じくらいである。

 


○第22回「小さな朗読館」を開催した(2)

 今回のチケット総発行数は73枚であった。その内訳は以下の通りである。無料招待券3枚、有料チケット70枚。有料チケットの内訳は、サークル会員直売チケット33枚、電話予約チケット19枚、当日販売チケット18枚。電話予約者のキャンセル6枚を加えると電話予約チケットは25枚となる。

 この「小さな朗読館」の収入源はチケット収入だけである。昨年来、会計収支の損益分岐点は有料チケット販売数が約100枚の水準となった。数年前までは約85枚だったが、その後は会場の使用料金の値上がりなど経費がかなり増加したため、その損益分岐点が約100枚の水準まで急上昇している。

 したがって、昨年の17回~19回の「小さな朗読館」は会計収支が総て赤字であった。今年は3月に開催した第20回「小さな朗読館」(有料チケット販売数124枚)以外は、7月の第21回、今回の第22回は、昨年と同様に赤字となった。しばらくは、過去の黒字累積金から補填して凌いでいく。

 


○第22回「小さな朗読館」を開催した(3)

 今回もゲスト出演者の所属サークルから会場運営支援者を4人お願いした。支援者はとても熱心かつ積極的に協力してくださった。司会進行役の飯野由貴子さんは今回も素晴らしい司会をしてくださった。宣伝用チラシのデザイン&発注は今回も小田志津子さんにお願いした。こちらの方は全く問題ない。

 きららホールのスタッフの皆さんは、いつも協力的で、今回も大変お世話になった。最後に、今回の3人のゲスト出演者に感謝したい。ゲスト出演者の3人は、それぞれの朗読レベルで最高の朗読をしていた。今回はレッスンの場ではないから、私からの講評はしない。観客の反応が何よりの講評である。

 ゲスト出演者は、それぞれ芥川龍之介原作「魔術」、新実南吉原作「手袋を買いに」、三浦哲郎原作「ふなうた」を朗読した。それぞれの朗読作品は、ゲスト出演者自身が選定したものである。私は芥川龍之介原作「芋粥」についてのトークとその朗読を組み合わせて上演した。この試みは初めてである。

 


○第22回「小さな朗読館」を開催した(4)

 今回は、池田憲昭さんがイラストした絵葉書とカレンダーを会場ロビーで展示&販売した。お陰で会場ロビーがとても華やかになった。池田さんは、自分のイラストが少しでも多くの人の眼に触れて楽しんでもらえるのは嬉しいと言ってくれている。今回も販売を手伝ってくれた3人に大変感謝している。

 今回も、きららホール側からの終演後のロビーでの歓談自粛の要請は特になかった。ゲスト出演者も私も、終演後の会場ロビーで来場者の皆さんと歓談するのを楽しみにしている。来場者の皆さんもその点は同じだと思う。皆さん、マスクをしてお互いに用心しながらも、とても楽しそうに歓談していた。

 来場者が会場ロビーを去る前から、会場運営の支援者4人は会場の客席その他の消毒作業を開始していた。私と家人も急いでその作業に加わった。階段椅子の他に平場に増設したパイプ椅子や舞台の片づけ、受付や絵葉書展示&販売の後片付けをした。総てを終えた後に締めの簡単な解散式をおこなった。

 

 

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